元F1世界チャンピオンのジェンソン・バトンとデイモン・ヒルが、現在のピエール・ガスリーのパフォーマンスを改めて称賛した。しかしふたりとも、将来ガスリーがレッドブル・レーシングに戻る可能性は高くはないとみている。
F1第18戦メキシコGPでガスリーは、自身いわく「完璧な週末」を過ごし、今シーズン4回目のトップ5フィニッシュとなる4位を獲得した。
ガスリー4位「大満足。選手権5位をチームへのクリスマスプレゼントにしたい」アルファタウリ・ホンダ/F1第18戦
アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスでのレースで、ガスリーはフェラーリのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツを寄せ付けることなく、大きなギャップを保ってフィニッシュした。
「彼はひとつのミスもせず、仕事をやり遂げた」とガスリーの大ファンであるバトンはコメントした。
「彼がテレビに映ることはなかった。なぜなら彼は2台のフェラーリの前で(4番手を)独走していたからだ。非常に印象的だった」
「今シーズンのなかでフェラーリは向上を果たし、大きな進歩を遂げてきた。そのフェラーリに、アルファタウリに乗ったピエール・ガスリーが勝ったのだ」
ガスリーは2023年末までレッドブルと契約しているといわれる。2022年もガスリーが優れたパフォーマンスを発揮し続けたなら、首脳陣はレッドブル・レーシングに彼を呼び戻すのか、それとも良いオファーが来た場合には彼を手放すのか、ガスリーの去就には注目が集まっている。
「問題は、彼がレッドブルに戻るとは思えないことだ。僕はそうなるとは思っていない」とバトンは付け加えた。
「彼は来年末にはいくつか選択肢を手にするだろう。どこに行くだろうね。アルピーヌかもしれない。ドライバーはメーカーのワークスチームに行きたいと思うものだ」
「アルピーヌは今の時点ではアルファタウリを下回っているかもしれないが、今後は強くなっていくはずだ。それだけの資金があるのだから」
『Sky F1』でバトンとともに解説を行っているヒルもガスリーを称賛しているが、レッドブルの環境は若いドライバーには非常に厳しいものだとも述べている。
「彼の能力とこれまで達成してきたことについて、疑いを持つ者はひとりもいないだろう」と1996年F1世界チャンピオンであるヒルは語った。
「レッドブルチームに行った時に一時的に下降した。前にも言ったが、レッドブルチームの環境は非常に厳しい。若手ドライバーには権限が与えられないのだ」
「今年加入したチェコ(セルジオ・ペレス)は、経営陣の厳しさに負けずに、多少持ちこたえているようだがね」
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