フェラーリ・チャレンジとは
2023年からフェラーリのワンメイクレースであるフェラーリ・チャレンジが、日本単独のシリーズ戦として開催が決定した。2001年に休止して以来22年ぶりの復活となる。
【画像】488チャレンジ・エボと、歴代チャレンジ・マシン【解説を見る】 全45枚
「フェラーリでレースを」というオーナーの夢を叶えたのがフェラーリ・チャレンジだ。イコールコンディションで競うアマチュア・ドライバーのためのジェントルマンレースを理念とする。
1993年にイタリアでスタートし、ヨーロッパ・シリーズ、1994年に北米シリーズを開催。1995年には日本シリーズが始まり、2012年にはアジアパシフィックへと拡大した。
2019年にはイギリスで単独の国内シリーズがスタート。フェラーリ・チャレンジ・シリーズで2番目の国内シリーズとして、2023年から日本単独で開催されることになった。
これまでアジアパシフィック・シリーズとして開催されてきたが、コロナ禍で制限を受けてしまい、制限が少なくエントラントの多い日本を独立してシリーズ化。
また、フェラーリ・チャレンジの最終戦としてフィナーリ・モンディアーリがイタリアで開催されてきた。チャレンジ遣い世界1の座を競うため、世界中から集まるレースだ。
競技用車両はチャレンジ専用マシンが使用され、一切の改造は許されずイコールコンディションが徹底される。純粋に腕を競うレースとされたことが人気を集める理由といえた。
2023年 ジャパンシリーズの日程
2023年シーズンは下記のスケジュールのとおり全5戦で競われる。土曜日にレース1、日曜にレース2が行われ、両日でフリープラクティスと予選が行われる。
Rd.1 4月7~9日 富士(全日本スーパー・フォーミュラ rd.1&2併催)
Rd.2 5月6~7日 オートポリス(単独開催)
Rd.3 6月30~7月2日 富士(フェラーリ・レーシング・デイズ内)
Rd.4 7月14~16日 鈴鹿(GTワールドチャレンジ・アジア併催)
Rd.5 8月19~20日 菅生(地方選手権併催)
フェラーリジャパンのフェデリコ・パストレッリ社長は、「日本でチャレンジを行う理由は、フェラーリにとって重要なマーケットであり、モータースポーツが熱い国であることです」
「3年前から走りを突き詰めるクラブ・チャレンジを立ち上げるなど、我々のブランドのDNAを探検いただくイベントを開いています」とメッセージを発表。
フェラーリジャパンのレース・ダイレクターを務める稲垣光司氏は、2023年に始まる日本シリーズについて説明してくれた。
「日本はモータースポーツ好きなエンスージァステックな顧客が存在し、フェラーリのサーキット専用車が数多く販売されています。チャレンジ・マシンが60台、GTマシンは30~40台存在します」
「日本シリーズでは参加者の負担が少なくするため土日での開催としました。アジアパシフィックで海外戦の場合は約6日間必要で、参加できない例があったため短縮しました」
「チャレンジ・マシンのサポートは、AFコルセのエンジニアとシニア・テクニシャンを基本に、オフィシャル・ディーラーのテクニシャンが組んで小さなチームとなります」
「フィナーリ・モンディアーリには、日本シリーズで2イベント以上参加したドライバーが参加できます」
参戦方法は?
日本シリーズに参戦するためには、専用マシンのフェラーリ488チャレンジ・エボが必要だ。ちなみに車両本体価格は4136万円となる。
日本シリーズの参加費となるエントリー・パッケージは、5戦分として1360万円、1戦のみスポット参戦する場合は370万円となる。
ここには参加費のほか、タイヤ2セット、燃料、メカニックサポートに加え、ホスピタリティやウェルカム・ディナー、レーシングスーツやチャレンジ専用ウエアまでが含まれる。
日本シリーズに参加するためには、JAFの国内Aライセンスが必要。フィナーリ・モンディアーリには国際Cライセンスが要求されるが、2戦以上参加すれば発給条件が満たされる。
フェラーリ・チャレンジではドライバーのスキルに応じてトロフェオ・ピレリ、トロフェオ・ピレリ-AM、コッパ・シェル、コッパ・シェル-AMの4カテゴリーに分けられている。
日本ではスキルとラップタイムを勘案して、トロフェオ・ピレリ-AM、コッパ・シェル、コッパ・シェル-AMの3カテゴリーに割り振られて競われる。
フェラーリ488チャレンジ・エボの購入や、フェラーリ・チャレンジ・シリーズの参加申し込みや問い合わせは、全国のフェラーリ正規ディーラーが窓口になる。
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みんなのコメント
メカニックを含むサポートメンバーによってチューンナップするレース本来の楽しみとは全く違う気がします。