世界的に高く評価される伝説的なDJであり、エレクトロニック・アーティストでもあるカール・コックスが、今季2023年で創設3年目を迎えるワンメイク電動オフロード選手権『エクストリームE』への新規参入を表明。自身の名を冠したカール・コックス・モータースポーツ・エクストリームEチームを率いて、モータースポーツ界の錚々たる“ビッグネーム”に挑む。
現在シリーズに名を連ねる既存エントラントには、2022年に初タイトルを獲得したルイス・ハミルトン率いる新王者X44ビーダ・カーボン・レーシングを筆頭に、同じくF1チャンピオンのニコ・ロズベルグが設立した初代王者ロズベルグ・Xレーシング(RXR)や、ジェンソン・バトン創設のJBXE、そしてF1のみならずインディカーにも進出するネオム・マクラーレン・エクストリームEなど、モータースポーツ界で伝説的な戦歴を誇る名門と、ビッグネームの運営するチームが含まれている。
ケン・ブロックと競った仲間からも追悼の声「ダメだダメだ、受け入れられない!」/WorldRX
さらに“帝王”カルロス・サインツを擁するアクシオナ・サインツXEチームや、ダカールラリー連覇を達成したナッサー・アル-アティヤ所属のアプト・クプラXEに加え、北米からはジェネシス・アンドレッティ・ユナイテッド・エクストリームEやGMCハマーEVチップ・ガナッシ・レーシングなど、電動化時代を見据えた“古豪”と呼ぶべきトップチームも顔を揃える。
そんなシリーズへの挑戦を決めたコックスは、長年のモータースポーツ愛好家でもあり、同時にダンスミュージックで最も影響力のあるアーティストとして、DJ、リミキサー、ライブアーティスト、そして音楽プロデューサーとしての輝かしいキャリアは30年以上に及び、数え切れないほどの栄誉を獲得してきた。
2022年にはイギリスの“聖地”ウェンブリー・スタジアムでのライブをソールドアウトにし、グラストンベリー、バーニングマン、イビーサ、ウルトラマイアミ、そして毎年恒例のブライトンを含む22カ国で87のショーを開催し、そのヘッドライナーを務めた。
その音楽活動のかたわら、レースに情熱を傾ける男はバイクやサイドカーからスーパーカーまであらゆるものに携わり、自身が組織したカール・コックス・モータースポーツではマン島TTの常連として、同イベント通算21勝を誇るマイケル・ダンロップらをサポート。ツーリングカーやスーパーストック、ドラッグでも実績を重ねている。
■「レースは音楽と同じように私の血のなかにある」と創設者兼チーム代表のコックス
その創設者兼チーム代表でもあるコックスは、将来に向けたモータースポーツの革新にも大きな関心を持っており、最終的な選択肢として「エクストリームEへの挑戦を決意した」と明かす。
「私は違いを生み出すためにここにいる。四輪で非常にダイナミックな何かに参加する機会を持つことは、夢が叶ったようなものだね。レースは音楽と同じように私の血のなかにあり、自分の情熱とエネルギーをこのシリーズに注ぎ込み、何か特別なものを作りたいと思っているんだ」と語るコックス代表。
「電動化されたシリーズに参加することは、私にとっても初めてのことだが、すぐに学ぶことができるはず。ここまで苦労して得たノウハウと経験を、このエクストリームEに取り入れたいと考えている。我々、カール・コックス・モータースポーツはすべてのライバルに挑戦するためにここにいる。私たちはまっすぐにジャンプし、栄誉を勝ち獲るために参加しているんだからね!」
そのコックス代表のマネージャーを務め、自身はワールド・フェイマス・グループのCEO兼ブランドマネージャーでもあるアロン・シュルマンが、新生カール・コックス・モータースポーツ・エクストリームEのチームダイレクターに就任する。
「レーシングの側面では、このカール・コックス・モータースポーツ・エクストリームEが初日から競争力を発揮し、チームを向上させ、シリーズに違いをもたらすことができるさまざまな戦略計画を立てている。またホスト地域の環境プロジェクトも積極的に支援したい。私の役割は、チームがレースの週末だけに集中するのではなく、365日のオペレーションであることを認識し、提示された機会を最大化することなんだ」と続けたシュルマン。
「もちろん、すべてを支えているのはチームのボスであるカール・コックスだ。彼は並外れた人間であり、袖をまくり上げて完全なる実践を果たし、トラックの内外でつねに期待以上のことを提供できるように努力する。そのスピリットをチームとしても表現するつもりだよ」
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