ダイハツがアセアン市場での攻勢を積極化。DNGA海外展開の第1弾としてマレーシアにおける自動車生産・販売の現地合弁会社であるプロドゥアから新型コンパクトSUVの「アティバ」をリリース
ダイハツは2021年3月3日、マレーシアにおける自動車生産・販売の現地合弁会社であるプロドゥア(PERODUA)から新型コンパクトSUVの「アティバ(Ativa)」を発売したと発表した。グレード展開は上位からAV、H、Xの3タイプで構成する。
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新型アティバは、2019年に日本で発売したコンパクトSUV「ロッキー」をベースに、プロドゥアとダイハツの協力によりマレーシア市場に最適な形にリファインした新商品で、かつダイハツの新世代のクルマづくり「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」による海外展開の第1弾モデルに位置する。ダイハツは現在、軽自動車を基点に小型車まで、設計思想を共通化したDNGAによる「一括企画開発」を採用しており、日本およびアセアンを中心とした新興国においてグローバル商品の車両ベースを共通化しながら、現地ニーズに最適に応える商品として市場投入できるクルマ造りを推進。今回設定する新型アティバは、その一環として開発されたアセアン市場での主力モデルだ。
新型アティバの特徴を見ていこう。
まずエクステリアは、力強くアクティブなSUVらしいデザインで構成。フロントグリルやバンパー、フェンダー類などディーテールの造形は、現地の志向に合わせてロッキーとの差異化を図る。ボディサイズは全長4065×全幅1710×全高1635mm/ホイールベース2525mmと、ロッキーに比べて70mm長く、15mm幅広く、15mm高いディメンションに設定した。
パッケージングに関しては、小回りの利くAセグメントのコンパクトサイズと広い室内空間の両立を図りながら、上質かつ機能性に優れるインテリアを創出。また、マルチインフォメーションディスプレイには7インチTFT液晶を、フローティングタイプのセンターディスプレイには9インチLCDタッチスクリーンを配備する。シート表皮はXおよびHグレードにファブリック、AVグレードにレザー(ブラック+レッドパイピング)を採用した。一方、ラゲッジルームには高低2段階に調整できるフロアボードを装備。荷室容量はアッパー時で303リットル、ロア時で369リットルを確保した。
パワーユニットには“Eco Idle”システムを組み込んだ1KR-VET型998cc直列3気筒DOHC・VVTターボエンジン(最高出力98ps/6000rpm、最大トルク140Nm/2400~4000rpm)を搭載。トランスミッションにはCVT(D-CVT)を組み合わせ、前輪を駆動する。また、先進安全機構としてマレーシア専用にセッティングした衝突回避支援システム「スマートアシスト(現地名Advanced Safety Assist)」を採用している。
新型アティバはPGMSB(プロドゥア・グローバル・マニュファクチャリング)で生産され、マレー半島での車両価格は国民車を意図して6万1500リンギ~7万2000リンギ(約162~189万円)に設定。販売目標台数は3000台/月を計画する。
なお、ダイハツは今後もDNGA商品のさらなる海外展開を予定しており、競争力の高いDNGA商品を投入することで、より多くの市場ニーズに対応していくことを表明している。
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