2024年WRC世界ラリー選手権にTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)から参戦しているセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、今季パートタイム参戦を選択しているが、残る4大会すべてに出走する見込みであるという。
第9戦ラリー・フィンランドで総合優勝を飾り、選手権2位に急浮上したオジエ。ドイツの『Motorsport Aktuell』によると、オジエはタイトル獲得を目指して残る4戦を走る旨を語ったと伝えられている。
トヨタのオジエ、ランキング急浮上でタイトル争いへ。WRCギリシャには9台のラリー1車両がエントリー
TGR-WRTのGRヤリス・ラリー1を駆り、今季は3勝を含む5度の表彰台を獲得している彼は、シーズン序盤に3回のラリーを欠場したにもかかわらず、シリーズリーダーであるヒョンデ・シェル・モービスWRTのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)にわずか27ポイント差で迫っている。
今季の残る大会はギリシャ、チリ、中央ヨーロッパ(CER)、日本の4ラウンドだが、すでに発表されているエントリーリストによってギリシャへの出走が確認されている。そして、今回の報道で残るチリ、中央ヨーロッパ、日本にも参戦する見込みであることが明らかになった。
WRC.comにて取り上げられているインタビューでオジエは、「もともと、チリとCERは自分の予定リストにはなかった」と語っている。
「しかし、マニュファクチャラーズとドライバーズ選手権の現状を考えると、WRCの残り4戦に出場し、ふたたびタイトルを争うことは明らかだ」
これまで8度の王者に輝いているオジエが9度目の戴冠となれば、同胞のセバスチャン・ローブが樹立した記録に並ぶことになる。
しかし、記録はモチベーションにはならないと彼は主張し、家族と過ごす時間を優先しているために2025年のタイトル獲得を目指すことは不可能になりそうだ。
「数字や統計、記録はあまり気にしていない。私には他にも優先事項があるからだ。ただ、ラリーに喜びを感じ、まだ競争できる限り運転を続けるつもりだ」
「そして、ひとつだけ明確にしておきたいのはWRCのフルシーズンにふたたび出場することは決してないということだ。このかなり激しいシーズンの後、来年はさらに出場回数を減らすかもしれない」と彼は付け加えた。
さらに、TGR-WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表からも残りラウンドの参戦を相談しているという話もある。オジエは、今季より導入されている新たなポイントシステムを疑問視していたことも知られているが、その言葉に反して9度目の王座獲得に挑むことになりそうだ。
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