現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > またもFL5型ホンダ・シビックRが席巻。南米王者モンテネグロが初優勝/TCRヨーロッパ第4戦

ここから本文です

またもFL5型ホンダ・シビックRが席巻。南米王者モンテネグロが初優勝/TCRヨーロッパ第4戦

掲載
またもFL5型ホンダ・シビックRが席巻。南米王者モンテネグロが初優勝/TCRヨーロッパ第4戦

 早くも折り返しを終えた2024年TCRヨーロッパ・シリーズ第4戦が7月4~6日にベルギーのスパ・フランコルシャンで開催され、トラックリミット違反が多発した混沌の予選から週末の決勝2ヒートを含め、すべてのセッションをFL5型ホンダ・シビック・タイプR TCRが席巻。

 予選では“幻のポールシッター”と化したルベン・ヴォルト(ALMモータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)がレース1を制覇すると、続くレース2ではイグナシオ・モンテネグロ(ALMモータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が最初にチェッカーを受け、昨季の南米大陸王者がヨーロッパ・シリーズ初優勝を飾っている。

元王者フランコ・ジロラミがポール・トゥ・ウイン。FL5型シビックRも1-2達成/TCR EU第3戦

 今季もタイトル候補として挑む2022年王者フランコ・ジロラミ(モンラウ・モータースポーツ/クプラ・レオンVZ TCR)を軸に、スパで開催された同戦にはさらに2台のクプラ・レオンVZ TCRがグリッドに加わることに。

 フランス出身の実力派兄弟でもあるジミー・クレーレは、ニコラ・バルダン(バルダン・グループ・バイ・コムトゥユー/アウディRS3 LMS 2)とのラインアップに加わり新型クプラでシリーズに復帰。一方、本家スペインで長年クプラ・レーシングの開発ドライバーを務めてきたジョルディ・ジェネの子息であるエリックも、ジロラミや僚友ヴィクトル・ダビドフスキーとともにモンラウ・モータースポーツの3台目を託され、シリーズデビューを果たすこととなった。

 そんななか迎えた予選では、Q1、Q2の両セッションともにトラックリミット違反が続く展開となり、まずはオーレリアン・コンテ(SPコンペティション/クプラ・レオンVZ TCR)がモンテネグロらを抑えてターゲットタイムを記録する。

 続くQ2では首位ヴォルトに対しレベンテ・ロソンツィ(ALMモータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)やルベンとフェリペのフェルナンデス兄弟(ゴート・レーシング/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)、そして元王者で選手権首位ジロラミらが挑む構図となる。

 しかし、ジロラミはすべてのラップが削除され12番手に。フェルナンデスも最終アタックラップでのミスやベストラップ削除などが響き、セッション終了でポールポジションを射止めたのはヴォルトとされた。

 ただしフェリペ・フェルナンデスのラップが誤って削除されたことを確認したスチュワードは、直後にリザルトの改訂を通告し、あまりにも多発したトラックリミット違反を事由としつつ、彼がヴォルトにわずか0.055秒差でレース1の最前列スタートを切る権利を回復させた。

 これでフロントロウはフェリペとヴォルトのFL5シビックR、セカンドロウはコンテとジロラミの新型クプラが並ぶ条件となったレース1は、オープニングラップでそれぞれ偶数列発進のドライバーがオーバーテイクを決めると、続くラップのオー・ルージュではヴィクトル・アンダーソン(MA:GP/リンク&コー03 TCR)とルベン・フェルナンデスのシビックが接触し、ここで早くもセーフティカー(SC)が導入される。

■雨が降る難しい条件でモンテネグロがTCRヨーロッパ初勝利
 その再開後もリードを維持したヴォルトに対し、フェリペを追い抜いて2番手に浮上したジロラミだったが、スプリント9周のチェッカーで約1.5秒届かず。まずはシビックRのヴォルトが今季初勝利を手にした。

「チームは信じられないほど素晴らしいクルマを与えてくれ、40kgの補正重量があったにも関わらずドライブするのが本当に楽しかった」と喜びを語ったヴォルト。

「ターン1ではフェリペよりレイトブレーキングを試みたがうまくいかず、オー・ルージュで彼のスリップに入り、続くケメル・ストレートでアウト側に振った。充分なスペースを与えてくれた彼に感謝している。練習走行と予選ではパワーステアリングに問題があったが、レースでは問題なかった。選手権争いに復帰できたし、これで不運が消えたことを願っている」

 続いて土曜13時を前に開始されたレース2は、前戦ザルツブルクリンクに続くリバースポールから出たジョバンニ・スカマルディ(SPコンペティション/クプラ・レオンVZ TCR)が全車に抜かれるまでグリッドを離れられず、いきなりアドバンテージを消失する事態に。

 これで首位に躍り出たのがロソンツィのシビックRで、その背後では路面にウエットパッチが残るコンディションながら、MA:GPのアンダーソンやジロラミ、コンテらがオー・ルージュで並走バトルを繰り広げる。

 後続では下位のクラッシュでふたたびSCが発動し、トラックの特定エリアでは雨も降る難しい条件と化すなか、2周目にロソンツィの前に出ていたモンテネグロが、延長9周を走破してTCRヨーロッパ初勝利を獲得する結果となった。

「ついに勝てた! 今季が始まって以来、表彰台にはいつも上がっていたが、ここまで本当に運が悪かったからね」と、まずは欧州武者修行初年度で勝利の瞬間を迎えたTCRサウスアメリカ王者の19歳。

「レース前には必ずチームミーティングを開いて話し合いをし、ここALMモータースポーツではチームオーダーなしでレースができるけれど、今はクリーンに走ることだけを心掛けている」と続けたモンテネグロ。

「レヴィ(ロソンツィ)を攻撃していたら、彼がターン1でミスをしたので追い抜くことができた。あとはラップごとにミラーを見て(ヴィクトル・)アンダーソンがどれだけ離れているか、何秒遅れているかをチェックしていたんだ。終盤の最終セクターは完全に濡れていてスリックタイヤを履いていたから、ラップはちょっとクレイジーだったよ!」

 これで残すは2戦となった2024年TCRヨーロッパ・シリーズ。続く第5戦は夏休み明けとなる9月6~8日にチェコ共和国のブルノ・サーキットで争われる。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
motorsport.com 日本版
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
レスポンス
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
motorsport.com 日本版
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
くるまのニュース
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
AUTOSPORT web
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
バイクのニュース
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レスポンス
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
Auto Messe Web
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
WEB CARTOP
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
Webモーターマガジン
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
motorsport.com 日本版
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
バイクのニュース
クルマに付けてる「青地に車いす」マークに“法的効力”一切無し!? 「黄色いちょうちょ」と役割違う? 意外と知らない実態とは
クルマに付けてる「青地に車いす」マークに“法的効力”一切無し!? 「黄色いちょうちょ」と役割違う? 意外と知らない実態とは
くるまのニュース
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
レスポンス
ヒョンデに続いて韓国のKIAも日本に上陸! どんなクルマが揃っているのかチェックしたらデザインも中身も結構ヤバい!!
ヒョンデに続いて韓国のKIAも日本に上陸! どんなクルマが揃っているのかチェックしたらデザインも中身も結構ヤバい!!
WEB CARTOP
なぜ12気筒エンジンは魂を揺さぶるのか? アストンマーティン新型「ヴァンキッシュ」は快感以外のなにものでもない。【試乗レビュー】
なぜ12気筒エンジンは魂を揺さぶるのか? アストンマーティン新型「ヴァンキッシュ」は快感以外のなにものでもない。【試乗レビュー】
くるくら
ミツオカ、創業55周年記念車『M55』の市販モデルを正式発表。ローンチ仕様を100台限定で発売へ
ミツオカ、創業55周年記念車『M55』の市販モデルを正式発表。ローンチ仕様を100台限定で発売へ
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村