阪口晴南が圧倒的な強さでチャンピオンを獲得し、幕を下ろした2020年のフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)。その最終ラウンドではビッグネームの参戦があり話題となった。フォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)で4度チャンピオンに輝き“帝王”と呼ばれた本山哲が、フォーミュラカーレースへのカムバックを果たしたのだ。
本山は12月12日~13日にオートポリスで行なわれたFRJ第13戦・第14戦にチームゴウからエントリー。全5台がエントリーした中で本山は第13戦、第14戦共に4番グリッドからスタートした。
■国内フォーミュラ界の“伝説”がカムバック! 本山哲、Fリージョナルジャパンにスポット参戦
久々のフォーミュラカーレース参戦、そして慣れないマシンのドライブということもあり、フィーリングを掴むのには苦労したという本山。第13戦を4位で終えた後はマシンをアジャストしてペースも向上し、第14戦では一時表彰台圏内の3番手を走行したものの、第2ヘアピンでブレーキをロックさせてしまいコースアウト。最終的にトップから2周遅れの5位となった。
本山は今回のレースを振り返って次のようにコメント。週末を通してあらゆる点でベストを尽くし、レースを楽しむことができたと語った。
「普段色々教えている阪口晴南選手に逆に色々教えてらいながら水曜日から金曜日まで3日間走行し、少しずつタイムも上がりましたが、正直、クルマについて掴み切れていない状態で今日を迎えました。今日は練習含めてニュータイヤを2セット投入してラップを重ねましたが、予選の段階では今ひとつ攻めきれませんでした」
「先輩、後輩、たくさんの方々がグリッドに集まってきてくれて盛り上がり、とても嬉しく思いました。その盛り上がりをレースにも繋げたいと思っていたのですが、1 レース目では思うようにいきませんでした。唯一前に出られるチャンスだと思っていたのでスタートくらいは決めたいと思っていましたが上手くいかず、出遅れてしまいました。また、ブレーキで前に沈み込んでリヤがリフトし、ギアロックすることが何度もあったので、1コーナーやヘアピンではタイムを失ってしまいました」
「1レース走ってフィーリングも掴めたのでマシンのアジャストをお願いし、バランスを向上させた2レース目の第14戦ではスタートも上手くいき、レースペースも向上、10周回目で金丸選手をクロスラインでパッシングできました。その後無線でトップ2台のラップタイムを聞いて、なんとかその速さにチャレンジしようとしました。ただ完走しても面白くないし、自分もマシンも現状の中でギリギリ、ベストの状態で走ろうと猛プッシュしているところで、ブレーキで行き過ぎてロックしてしまいました」
「1レース目が終わった後にデータを見たり、セットアップを変えたり、スタートを研究したり、今日できる限りのことをやってチャレンジしましたので、非常に楽しめました。今回チームゴウからこのような機会をオファーしてもらい、とても感謝しています」
なお、本山は12月18~20日に富士スピードウェイで開催される全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第15~17戦にもエントリーすることが決まっている。
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