フォード・フィエスタベースのWRカーでWRC世界ラリー選手権を戦っているMスポーツ・フォードは、9月12~15日に行われる第11戦トルコでポンタス・ティデマンドをスポット起用すると発表した。ティデマンドがMスポーツから参戦するのは第2戦スウェーデン以来のこととなる。
1990年生まれで28歳のティデマンドは、2016~18年に渡ってシュコダからWRC2に参戦。2017年にはクラスチャンピオンに輝いたほか、2018年は111ポイントを稼ぎ出しランキング2位につけた。
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2019年はWRC最上位クラスへのステップアップを見据えて、WRC2へは参戦せず。1月の第1戦モンテカルロ、2月の第2戦スウェーデンではMスポーツから最上位クラスへ参戦しており、第2戦では総合8位入賞を果たしている。
トルコを舞台に争われる第11戦は、凍結路面や雪道、ターマック(舗装路)が入り交じるラリー・モンテカルロやフルスノーイベントのラリー・スウェーデンとは異なり、完全なグラベル(未舗装路)イベントだが、ティデマンドはWRC2時代にルーズグラベルで圧倒的な強さをみせてきた。
Mスポーツ・フォードは開幕2戦でのパフォーマンスや、過去の走りなどを評価した結果、「ティデマンドがWRC最上位クラスのフィエスタを、グラベル路面でどう操るか披露したくなった」として、第11戦でのスポット起用を決めたと説明している。
Mスポーツ・フォードはエルフィン・エバンスとテーム・スニネンのふたりをレギュラーに2019年シーズンを戦っているが、このうちエバンスは背中周りの怪我により第9~10戦を欠場中。ティデマンドがラリー・トルコで3台目のフィエスタWRCをドライブするのか、あるいはエバンスの代役を務めるのかは不明だ。
「開幕2戦は走行順やテクニカルな問題があり、万全な状態で挑めていなかった。しかし、アクシデントがあったことを考慮に入れればポンタス(ティデマンド)は素晴らしいデビューを果たしただろう」と語るのは、Mスポーツのチームプリンシパル、リチャード・ミルナーだ。
「だから、彼がグラベルでどんな走りをするのか、見たくなったんだ。ポンタスはどんな路面でもパフォーマンスを発揮できるドライバーだと思っている。彼には才能があり、我々は彼を次のステップへ引き上げたい」
ティデマンド自身も「WRCにもう一度戻れることになって、本当にうれしい。しかもMスポーツと一緒に戦える。彼らと仕事をするのを(第2戦があった)2月から待ち望んでいたよ」と述べている。
「モンテカルロやスウェーデンでは学ぶことばかりだったけれど、そんな状態でもフォード・フィエスタWRCは最高のクルマだった」
「去年参戦したラリー・トルコは本当にタフな戦いだったから、今は入念に準備を進めているよ。大会期間中にしっかりと成長していけば、さらに競争力のあるドライバーになれるはずだ」
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