現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > F1新車”雑感”解説:アルピーヌA521。エンジンカウルの形状が変更、他とは一線を画す

ここから本文です

F1新車”雑感”解説:アルピーヌA521。エンジンカウルの形状が変更、他とは一線を画す

掲載 更新
F1新車”雑感”解説:アルピーヌA521。エンジンカウルの形状が変更、他とは一線を画す

 3月2日、アルピーヌは2021年シーズン用のニューマシンA521を発表した。ルノーからアルピーヌへと、チームの名称が変わった1年目。そのマシンカラーリングは大きく変わり、マシン自体にも大きく異なった印象を受ける。

 レギュレーションにより、今季のマシンは昨年から基本的な部分を継続使用することが義務付けられている。そのため、全体的な印象は似てくることが普通だと言える。しかしこのアルピーヌA521は、ルノー時代のR.S.21からかなり変更されているように見える……カラーリング以外でもだ。

■アロンソ、アルピーヌF1新車発表に際しコメント「チームとして、昨年よりさらに前進したい」

 シャシー部門のテクニカルディレクターであるパット・フライは、レギュレーションで許されている限りの変更を行なったと説明している。ノーズは細くなったような印象を受けるが、この変更には開発トークンが必要であるため、実際には変わっておらず、カラーリングの変更によるものだろう。

 アルピーヌは詳細こそ明かしていないものの、リヤエンドの変更に開発トークンを使ったとしている。そのマシン後部を見ると、昨シーズンのマシンとは大きく異なっている。

 サイドポンツーンは、昨年のR.S.20ではその下部に抉れがない形状になっていた。そしてサイドポンツーン上面からフロアに向け、空気が流れていくような形だった。そしてカウルの最も後方、コークボトルと言われる部分は、下部が絞られて気流の通り道を確保し、上部は左右に広がるような形だった。

 しかし今季のA521は、サイドポンツーン下部に少し抉れが持たされた、全体的に丸みを帯びた形になった。ただカウル後端は全体的にコンパクトに整えられた。その結果、サスペンションアームの剥き出しになった部分が多くなっている。おそらくこの変更と、トークンを使っての変更は無関係ではないだろう。

 なおサイドポンツーン横のディフレクターは、高さが低くなり、コクピット横から突き出たフィンとの間に隙間が設けられている。これは今季多くのマシンが採用している形だが、実戦までには変わってくることも予想される。

 前後のウイングも昨年のモノと同じように見えるため、やはりテストや実戦で変わってくるだろう。前出のフライも、テストや最初の数戦で、新たなパーツを投入する予定だと語っている。

 なお彼らが使う今季のパワーユニット(PU)”ルノーE-Tech 20B”は、昨年型からの進化版だと説明されている。本来ならば新開発のPUを投入することが目指されていたが、新型コロナウイルスの影響で1年延期。ただコンセプトから一新されると言われているため、彼らが本来の力を発揮するのは来年……ということになるかもしれない。

 マネジメントのメンバーが一新され、さらにフェルナンド・アロンソが加入するなど、チーム体制が大きく変わったアルピーヌ。新たな名前とカラーリングを身に纏ってどんな活躍を見せるのか? 大いに注目である。

関連タグ

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

アロンソ、F1マイアミGPスプリントを“台無し”にしたハミルトンに嫌味炸裂「スペイン人じゃないからお咎めなしだろうね」
アロンソ、F1マイアミGPスプリントを“台無し”にしたハミルトンに嫌味炸裂「スペイン人じゃないからお咎めなしだろうね」
motorsport.com 日本版
インプルーブされた予選Q2での3台のブリヂストン・ニッサンZ。決勝は新直線番長のシビックとの対決構図に/第2戦GT500予選
インプルーブされた予選Q2での3台のブリヂストン・ニッサンZ。決勝は新直線番長のシビックとの対決構図に/第2戦GT500予選
AUTOSPORT web
デビュー戦のGAINER TANAX Zは波乱の一日を送るも、予選で速さの片鱗を披露
デビュー戦のGAINER TANAX Zは波乱の一日を送るも、予選で速さの片鱗を披露
AUTOSPORT web
【富士最高速チェック:GT500】ドライでは形勢逆転。ホンダ・シビックが上位5台を占める/スーパーGT第2戦
【富士最高速チェック:GT500】ドライでは形勢逆転。ホンダ・シビックが上位5台を占める/スーパーGT第2戦
AUTOSPORT web
波乱もなんのその。フェルスタッペンがスプリント完勝! リカルド4位&角田裕毅の“ごっつあん”8位でRBダブル入賞|F1マイアミGP
波乱もなんのその。フェルスタッペンがスプリント完勝! リカルド4位&角田裕毅の“ごっつあん”8位でRBダブル入賞|F1マイアミGP
motorsport.com 日本版
日向坂46 富田鈴花さん登場!! 日向の似合うクルマとアイドル![後編]
日向坂46 富田鈴花さん登場!! 日向の似合うクルマとアイドル![後編]
ベストカーWeb
JLOC新加入の伊与木エンジニアが語る新パーツの狙いと、ホンダ時代の知見が活きた“ちょんまげ”の相乗効果
JLOC新加入の伊与木エンジニアが語る新パーツの狙いと、ホンダ時代の知見が活きた“ちょんまげ”の相乗効果
AUTOSPORT web
幻の予選上位。ハプニングに巻き込まれた16号車ARTAと、2戦連続ショックの14号車ENEOS/第2戦GT500予選
幻の予選上位。ハプニングに巻き込まれた16号車ARTAと、2戦連続ショックの14号車ENEOS/第2戦GT500予選
AUTOSPORT web
F1マイアミGPスプリント速報|フェルスタッペン完勝。RBリカルドが4位の大殊勲! 角田はハミルトンと激戦繰り広げ8位
F1マイアミGPスプリント速報|フェルスタッペン完勝。RBリカルドが4位の大殊勲! 角田はハミルトンと激戦繰り広げ8位
motorsport.com 日本版
自動車保険チェックしてドキッ! 「搭乗者傷害」に入ってない! これってまずくないの?
自動車保険チェックしてドキッ! 「搭乗者傷害」に入ってない! これってまずくないの?
ベストカーWeb
素敵なリバー・リゾートに潜むスカンクの罠!? 「ルート66」から寄り道してラフリンの街へ【ルート66旅_50】
素敵なリバー・リゾートに潜むスカンクの罠!? 「ルート66」から寄り道してラフリンの街へ【ルート66旅_50】
Auto Messe Web
小暮卓史「今までに無いくらい緊張」。元嶋佑弥「ぶっちぎりで勝ちたい」【第2戦GT300予選会見】
小暮卓史「今までに無いくらい緊張」。元嶋佑弥「ぶっちぎりで勝ちたい」【第2戦GT300予選会見】
AUTOSPORT web
アメリカ議会の超党派議員らがリバティ・メディアに書簡を送る。F1のアンドレッティ参戦拒否に懸念を表明
アメリカ議会の超党派議員らがリバティ・メディアに書簡を送る。F1のアンドレッティ参戦拒否に懸念を表明
AUTOSPORT web
自身初PPの太田格之進「これからシビックの強みを出していくのが楽しみ」【第2戦GT500予選会見】
自身初PPの太田格之進「これからシビックの強みを出していくのが楽しみ」【第2戦GT500予選会見】
AUTOSPORT web
ニッサン開発陣が語る2024年型Z NISMO GT500の狙い「姿勢変化への安定したダウンフォース」
ニッサン開発陣が語る2024年型Z NISMO GT500の狙い「姿勢変化への安定したダウンフォース」
AUTOSPORT web
高水準ではないが、低水準でもないぞ! オモダE5 個性の薄い容姿 不満のない走り 強者の好敵手に?
高水準ではないが、低水準でもないぞ! オモダE5 個性の薄い容姿 不満のない走り 強者の好敵手に?
AUTOCAR JAPAN
愛車11台中6台が2シーター! なぜ僕がスポーツカーを複数台所有するのか理由と愛車を紹介しよう【KEEP ON RACING】
愛車11台中6台が2シーター! なぜ僕がスポーツカーを複数台所有するのか理由と愛車を紹介しよう【KEEP ON RACING】
Auto Messe Web
珍光景! 道路標識「高さ制限」怒涛の6枚横並び 激しく主張もぶつけられている?
珍光景! 道路標識「高さ制限」怒涛の6枚横並び 激しく主張もぶつけられている?
乗りものニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村