マクラーレンのマネージングディレクターを務めるアンドレアス・ザイドルは、F1の支出は“維持できない”レベルにあり、コストを抑えるためには何かに合意しなければならないと話した。
5月からマクラーレンでの仕事を開始したザイドルは、「F1において、現時点でトップチームとそれ以外のチームとの間に非常に大きなギャップがあることは明らかだ」と述べた。
2021年以降に向けた新協定の議論は進んでいるとロス・ブラウンが主張。最大の問題はやはりコスト制限か
ザイドルはマクラーレンに加入する前、WEC世界耐久選手権に出場していたポルシェでLMP1プログラムを率いており、大きな成功を収めた。だが彼は、それ以前にはBMWでF1の仕事に携わっていた。
「私がF1を去った10年前を振り返ると、トップチームは資金やスタッフ、インフラなどを増やし続けていた」
「現在、F1は明らかに維持できないレベルにある。もし競争力を持ちたければ、大きな資金をつぎ込むことが必要だ」
この数年間、チーム代表やチームオーナー、またFIAや商業兼保有者たちの間で、コスト削減方法を見つけることが第一のトピックスとなっていた。今では関心を持っているすべてのチームや団体が、新たなコンコルド協定となるF1の競技規則やビジネスに関する規則などとともに、2021年に導入するためのものに合意しようとしている。
ザイドルは、全会一致の同意に至ることは簡単なことではないと現実を見ているが、前向きな結論を出せそうだと信じることができる理由があるという。
「2021年に複数の変更が導入されることについて、F1とFIAが話し合っているが、我々はかなり楽観的になっている」
「競技規則についてはもっとコンペティティブなものにすることができるだろうし、商業面についても同様だと、私は前向きに考えている」
■F1オーナーは、解決に向けた進展があったと主張
リバティ・メディアのCEOであり、F1の商業権保有者でもあるグレッグ・マッフェイは、ニューヨークでメディアを前に、「非常に重要な進展があったと考えている」と話した。
「確かに、議論すべき問題はある。F1は15年、あるいはそれ以上の期間にわたってコスト制限の導入について話し合ってきた」
マッフェイは、当初はコスト制限への反対があったものの、それ以降は「非常によく受け入れられている」と主張した。
「数千万円の差がある。数百万ではない。その差がどのように影響しているかということを、人々は主張しているのだ」
「理論はこうだ。我々は、もっとレースでの競争やオーバーテイクを増やし、コスト制限によって資金や支出をよりバランスのとれたものにしようとしている」
「これらは全て、広く受け入れられており、我々は何らかの解決策に向けて前進している。何を介せば合意に至るのか、明確にはわからないが、概して良い方向に進んでいると考えている」
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