10月16日、大分県日田市のオートポリスで、スーパーGT GT500クラスに参戦する3メーカーの2020年モデルのニューマシンが集まり開発テストがスタートした。3メーカーのマシンそれぞれがメニューをこなしていった。
2020年から導入されるクラス1規定にあわせ導入される新型GT500マシンであるトヨタGRスープラ、ニッサンGT-RニスモGT500、そしてホンダNSX-GT。すでに9月に鈴鹿でシェイクダウンされたGRスープラとGT-Rに続き、10月15日には、1日早くオートポリス入りしたホンダNSX-GTがシェイクダウンを実施。10月16日からいよいよ3メーカーの2020年マシンがそろうテストがスタートした。
オートポリスでクラス1規定準拠の2020年モデルのホンダNSX-GTがシェイクダウン
午前中のオートポリスはやや風が強く肌寒いものの、雲ひとつない青空のもと迎えた16日のオートポリス。走り出しから石浦宏明がステアリングを握ったGRスープラ、そしてロニー・クインタレッリがドライブするGT-Rが周回を重ねていった。
前日、順調なシェイクダウンを終えたNSX-GTだが、前日の走行終了直前に起きたトラブルが影響したようで、初日午前はその修復のためしばらくピットで過ごすことに。ただ、伊沢拓也がステアリングを握りコースインしてからは順調に走行をはじめた。
10時から12時まで行われた午前の走行では、GRスープラが1分34秒690というベストタイムをマーク。GT-Rが1分35秒台で続いた。
14時からスタートした午後のセッションも快晴のもとスタート。快調に周回を重ねていったのは立川祐路がステアリングを握ったGRスープラ。途中で平川亮に交代し、チェッカーまで順調にメニューをこなしていった。
一方、松田次生がステアリングを握ったGT-Rは、途中パワーステアリングのトラブルが出てしまい、1時間近くピットで作業が行われた。大きなトラブルではなかったようで、終盤にはフレデリック・マコウィッキがステアリングを握り再コースインしている。
また、NSX-GTは前日同様午後は山本尚貴と野尻智紀がドライブ。こちらも順調にメニューをこなし、2020年規定のなかで開発することができるフリックボックスなどで新しいものがトライされた。外見上で言えば、GT-Rも鈴鹿でのシェイクダウンからミラー位置が変更されている。
GT-RやNSX-GTはトラブルでピットで過ごす時間があったが、GRスープラもまだ小さなトラブルがあるという。また、GRスープラとGT-Rは、鈴鹿でのシェイクダウン時に悩まされたボッシュのECUへの対応がまだ途上のようで、車体の開発とともにエンジンに関する調整も進められた。
さらに車体面でもさまざまな開発が進められたほか、ホイールなども異なるブランドのものがテストされるシーンが見られるなど、3メーカーがそろい開発テストが本格化しはじめている。テストは3日間の予定で、最終日には別メーカーのタイヤを装着しての走行も予定されている。
とはいえ、12月のセパンテストまでに各メーカーともほぼ開発を終えた状態で輸送したいのは間違いない。今回のオートポリステストは、そんな緊迫感をはらんでスタートした初日となった。
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