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パリ~ダカールラリーを制した伝説のポルシェ953をオマージュするオフロード志向の「ポルシェ911ダカール」が登場

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パリ~ダカールラリーを制した伝説のポルシェ953をオマージュするオフロード志向の「ポルシェ911ダカール」が登場

 ポルシェ ジャパンは2022年11月17日、第8世代のポルシェ911(992)にオフロード志向の特別仕様車「911ダカール(911 Dakar)」をラインアップし、同日より予約受注を開始した。車両価格は3099万円の設定で、販売台数は全世界で2500台の限定だ。

 今回の特別仕様車は、11月18日(現地時間)から開催された米国ロサンゼルス・オートショーでワールドプレミアを飾った、現行911をベースとするオフロード志向の限定モデル。1984年開催のパリ~ダカールラリーでレネ・メッジ/ドミニク・ルモイヌ選手組が総合優勝を飾った伝説のポルシェ953(後に959へと発展する、930の基本コンポーネントを使って4輪駆動化した実験的なモータースポーツ車両)を彷彿とさせる「ラリーデザインパッケージ」(433万7000円)も用意している。

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 シャシー面に関しては、標準仕様の911比で50mm高いスポーツサスペンションを採用。また、フロントエンドとリアエンドをさらに30mm上げるリフトシステムを標準で装備する。このシステムは低速走行時で障害物を乗り越えるために設計されているだけではなく、セッティングを見直したサスペンション自体と統合制御。170km/h以下の走行ではハイレベルモードを利用してオフロードアドベンチャーを意欲的に楽しむことができ、さらに170km/hを超えると車高が自動的に通常の位置まで下がって高速走行安定性が高まる仕組みとしている。また、ポルシェダイナミックシャシーコントロール (PDCC)や後輪のアクティブステアリングなども組み込んだ。

 一方、エクステリアには強化鍛造アルミアイレットを備えたステンレス製フロントプロテクションやブラックのホイールアーチカバーおよび専用ステンレススチール製インレイ付きサイドスカート、テールパイプトリムとインタークーラーエアアウトレットを一体化したステンレススチール製リアエプロンおよびリアエプロントリム、CFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)製の軽量フロントリッド (ボディ同色、2つのエアアウトレット付き)、CFRP製の固定式軽量リアスポイラー、固定式の前後トーイングアイ(レッド)などを特別装備。ボディサイズは全長4530×全幅1864×全高1338mm/ホイールベース2450mmに設定する。また、最低地上高は161mm、スロープアングルは14.2~16.4度、ランプアングルは16.2度を確保。車重は軽量ガラスと軽量バッテリーの採用や後席の省略など軽量化を果たした効果で、カレラ4GTS(PDK仕様)よりわずかに10kg重い1605kgに仕立てた。

 シューズはスポーティなオフロード走行に適合するよう専用開発した、前245/45ZR19/後295/40ZR20サイズのピレリScorpion All Terrain Plusタイヤを装着。トレッド面の深さは9mmに設定し、合わせてサイドウォールとスレッドを2層のカーカスプライで構成して、オフロード走行での高いグリップと耐カット性を確保する。オプションとして、同じく2層のカーカスプライを採用したピレリP Zeroのサマータイヤとウインタータイヤも選択可能だ。

 専用設計のエンジンマウントに搭載するパワーユニットについては、カレラ4 GTSに採用する2981cc水平対向6気筒DOHCツインターボユニットをベースに専用セッティングを実施。最高出力は480ps(353kW)/6500rpm、最大トルクは570Nm/2300~5000rpmを発生し、トランスミッションに8速ポルシェドッペルクップルング (PDK)を組み合わせて、0→100km/h加速3.4秒を実現する。最高速度はオールテレインタイヤを装着することから240km/hに制限した。また、ステアリングホイールのロータリースイッチで選択可能なドライブモードには、ノーマル(NORMAL)/スポーツ(SPORT)/ウエット(WET)のほか、ラリー(RALLYE)とオフロード(OFFROAD)という専用モードを採用する。ラリーモードは起伏のある緩い地面を走行する際に最適なモードで、4WDの駆動配分はリア寄りに設定。一方、オフロードモードは車高が自動的に上昇し、難易度の高い地形や砂地でのトラクションを最大限に引き出す。2モードともに約20%のホイールスピンを許容し、鋭い加速を可能とするラリー(RALLYE)ローンチコントロールを組み込んだ。

 内包するインテリアは、リアシートを省略して2名乗車としたうえで、CFRP製軽量フルバケットシートおよびレザー/パーフォレイテッドRace-Texシート表皮や、Race-Texで覆ったGTスポーツステアリングホイール(ステアリング中央上部マーキング入り)、ブラッシュドアルミニウム(ブラック)のデコレイティブインレイおよびシェードグリーンのインレイなどを標準で採用。助手席前のインパネには、シルバーの“911 Dakar”バッジとシリアルナンバー“0000/2500”を配したアルミニウム製プレートを特別装備した。

 ラリーデザインパッケージの内容に話を移そう。エクステリアでは、外装色に1984年パリ~ダカールラリーの優勝車をイメージしたホワイト/ゲンチアンブルーメタリックの2トーンボディカラーを採用。標準モデルにおけるツートンカラー塗装とラッピングの組み合わせは、ポルシェとしては初の試みである。また、ゴールド/レッドのデコレイティブストライプやホワイト塗装のアルミホイール、1から999までの番号が選択できるサイドのゼッケンナンバー、オリジナルの“Rothmans”から“Roughroads”に変更したサイドデカールなども設定した。一方でインテリアに関しては、Race-Texの追加エレメントやブルーのコントラストステッチおよびステアリングセンターマーキングなどを採用する。さらに、ロールオーバーバーや6点式シートベルトなどが加わるラリースポーツパッケージも用意した。

 オプションで選べる専用アクセサリーの充実化を図ったことも、911ダカールのトピック。最大40kgまで積載可能な補助ヘッドライト付きのルーフバスケットや、PORSCHEロゴが入った飲料水用のプラスチック製キャニスター(容量12リットル)、立ち往生した車両の復旧に役立つPORSCHEロゴ入りリカバリーボード、グリップ部にPORSCHEロゴを配した折り畳み式シャベル、タープ素材を使ったアクティブ2.0ダッフルバッグ、2名用の折り畳み式ルーフテントなど、アウトドアで役立つアイテム群を設定している。

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