20年以上乗り続けるため電子制御ユニットの性能保持
季節の変わり目は体調を崩す人が少なくないが、クルマだって同じこと。夏の間に酷使され、熱にやられた電装品が悲鳴を上げて、ご機嫌斜めになるのもこの季節。90年代のクルマ、とくに第2世代GT-Rと呼ばれるRB26DETT型エンジンを搭載したR32~R34型のスカイラインGT-Rは、とある特有の症状が出てくる。それはエアフロ(エアフロメーター)やFPCM(フューエルポンプ・コントロール・モジュレーター)のトラブル。比較的メジャーで、20年以上乗り続けているオーナーならば一度は経験しているはずだ。
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しかし、純正部品の価格が高騰し、いまやエアフロ1個で4万円オーバー(GT-Rは1台に2つ必要)。燃料ポンプを制御するコンピュータ=FPCMは、ある日突然壊れてエンジン不動に(症状はバラつきあるので余計に厄介)。既に純正部品が製造廃止になっているので、壊れたら一大事である。
経年劣化と振動、熱でハンダが破損や腐食
そんなGT-Rオーナーに朗報といえるのが、国内唯一の電子制御ユニット修理専門サービス「キャニーエクイップ」のリフレッシュ&修理メニュー。第2世代GT-Rのエンジン、RB26DETT型は「エンジンが不調になったらエアフロを疑え」といわれるほど、エアフロが弱点。エンジンの吹け上がりがばらついたり、息つきが出る場合の原因は大半がエアフロ不調。原因は、振動と熱、経年劣化によるハンダ部のクラックや腐食といったところだ。
キャニーエクイップでは、劣化したハンダをすべて打ち替え、センサー部(ホットワイヤー)は専用クリーナーで清掃。基板に防湿絶縁コーティングまで行なうメニューを用意している。
もうひとつ、純正部品が製造廃止になって大問題になっているFPCMもリフレッシュ可能。電解コンデンサーの液漏れ、劣化などで、故障する前ならば2万円で主要部品の交換、ハンダの点検・補修でリフレッシュできる。すでにFPCMが壊れてエンジンがかからない場合でも、3万円で修理することができるそうだ。
また、純正FPCMのリフレッシュ・修理とは別に、FPCM内部基板を新たに作り直したシルエットECU(FPCM)も開発。より信頼性の高いコンピュータにごっそり交換してしまうメニューもある(3万8000円)という。
デジタル時計など電装パーツも甦る
最後に車載の時計の修理の話も。GT-R純正の車載時計は、ごくありきたりなデジタル時計だが、これも経年劣化で表示が消えてしまうことがある。
オーディオを交換していたり、カーナビを装着しているクルマなら、そちらの時計を見れば事足りるわけだが、そうでない人にとっては、この時計が使えなくなると不便なものだ。
この純正時計は新品で買うと2万円以上。故障の原因は、表示ユニットの裏側にある4つの抵抗チップのハンダの劣化にあるという。
これも分解すれば修理が可能ということで、他にもオートアンテナの修理など、コンピューター以外の電装部品の修理も対応している。経年劣化の状態が気になる方は、一度相談してみるといいだろう。
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