ブランドの復調を担うクロスオーバー
アルファ・ロメオの復調を担う、大切な最新モデルがコンパクト・クロスオーバーのトナーレ。自動車の主要な購買層を取り込みたいという、強い願いが込められている。
【画像】日本へも年内に上陸予定 アルファ・ロメオ・トナーレ 競合のクロスオーバーと比較 全118枚
イタリアの伝統あるブランドは、なぜか調子を乱すことが少なくない。1990年代に発売されたスポーツサルーン、156はスマッシュヒットを放ったが、次期型の159は充分な後継ぎにはなれなかった。ルックスは素晴らしかったのだが。
コンパクト・ハッチバックのジュリエッタで形勢の立て直しを図ったものの、スポーツサルーンのジュリアとクロスオーバーのステルヴィオは、充分な結果を残せていない。秀逸のハンドリングを備えているとしても。
特にジュリアは、愛すべきトラディショナルな4ドアサルーンだ。類まれなドライビング体験を味わわせてくれるものの、時代をうまく掴めたモデルとまではいえない。インテリアやインフォテインメント・システムには、改善の余地が残されている。
最近のアルファ・ロメオには、4Cという2シーター・スポーツもあった。だが、こちらも盛り上がりに欠けたといわざるを得ないだろう。
しかし、今回の新人は有望そうだ。ハイブリッド・パワートレインを搭載したコンパクトなクロスオーバーは、とても2022年らしい。遅れて純EV版も追加される。ステランティス・グループに属するという、バックアップが効いている。
ジープ・コンパスとの濃い関係性
同時に、ライバルモデルがひしめく人気セグメントで確かな爪痕を残すためには、独自のストロングポイントが必要。何しろ、フェラーリやケータハムなど一部のメーカーを除く殆どが、クロスオーバーをラインナップしている。
直接的な競合相手を挙げるなら、BMW X1やメルセデス・ベンツGLA、アウディQ3、ボルボXC40、レンジローバー・イヴォーク、レクサスUXなど。プジョー3008なども、スタイリング的な個性では加えられるかもしれない。
トナーレがベースとするのは、2005年のフィアット・プントが採用したアーキテクチャの進化版。同じくステランティス・グループに属する、ジープ・コンパスも土台とするものだ。
2022年とは異なり、まだ当時の欧州ではハイブリッドは主流と呼べる存在ではなかった。それでもアルファ・ロメオの技術者は、そのアーキテクチャをベースにプラグイン・ハイブリッド(PHEV)の駆動用バッテリーを搭載する空間を捻出した。
通常のハイブリッド版の駆動用バッテリーは、0.8kWhと小さい。こちらは、問題なくトランスミッション・トンネル内に納まったようだ。
パワートレインの構成も、ジープ・コンパスと関係性が濃い。新しくCEOに就任したジャン・フィリップ・インパラート氏は、トナーレのプロトタイプの品質に納得できず、開発が12週間延ばされたことをご存知の読者もいらっしゃるだろう。
確かにジープ・コンパスは、上質とはいいにくい。トナーレの英国での納車は、2022年9月から。細かな調整を加える時間はまだ残っているから、さらに煮詰められる可能性は高い。
1.5L 4気筒エンジン+20psの電気モーター
今回筆者が試乗したのは、システム最高出力が160psのハイブリッド版。20psの駆動用モーターが、トランスミッションに組み込まれている。主に1.5L 4気筒エンジンを低回転域でアシストする設定で、どちらかといえばマイルド・ハイブリッドに近いといえる。
駆動用モーターだけでもトナーレは走れるものの、パワーは限定的だから、渋滞時に開いた車間距離を詰めるような場面が中心になる。市場によっては、ジープ・レネゲードに載る131ps仕様も投入されるという。
PHEV版は、ジープが4xe(フォーバイイー)と呼ぶシステムをチューニングしたもの。1.3Lのガソリンエンジンに、パワフルな駆動用モーターと15.5kWhの駆動用バッテリーが組み合わさり、システム合計での最高出力は274psとなる。
アルファ・ロメオとしては、伝統あるスポーツカー・ブランドとして、PHEVのクロスオーバーにも余裕のある動力性能が必要だと考えたのだろう。それは充分に納得できる。
駆動方式は、基本がフロントドライブ。PHEV版のみ、駆動用モーターによって四輪駆動が叶えられる。BMW X1も含めて、競合モデルたちは前輪駆動ベースだから、引け目を感じる部分ではない。
スポーティな印象を高めるため、ステアリング・レシオはクイックに設定された。ロックトゥロックは2.3回転しかない。ブレーキ制御のトルクベクタリング機能や、減衰力の調整ができるダンパーも標準装備される。
オプションとして、アダプティブ・ダンパーも選択が可能。トップグレードのヴェローチェには、フロントに4ポッド・キャリパーも組まれる。
この続きは後編にて。
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