Donkervoort D8 GTO-JD70
ドンカーブート D8 GTO-JD70
フェラーリ 488 GT3 Evo 発表。2020年シーズンの新型マシンを全方位で性能強化
ドンカーブート史上最もパワフルな最高出力415psを実現
オランダを拠点とするドンカーブート・アウトモビーレンは、同社の創業者ヨープ・ドンカーブートの70歳を記念したスペシャルモデル「D8 GTO-JD70」を発表した。70台が限定生産される予定で、デリバリーは2020年春からを予定している。
最高出力415ps&最大トルク520Nmを発揮する2.5リッター直列5気筒ターボを搭載しながら、重量はわずか700kg。標準装備されるタイヤ装着状態でも2Gでコーナーリングできる圧倒的な走行性能を備えている。また、静止状態からのスタート時には1.02Gという加速Gも可能とする。
軽量化と素晴らしいサウンドを実現した側方排気システム
エキゾーストシステムはベースモデルから完全に新規開発されており、欧州の「EU6D-Temp」排ガス規制にも対応済み。新たな触媒システムが組み込こまれており、エキゾーストパイプはリヤタイヤ前方の側方排気を採用。ベースモデルの後方排気と比較すると、大幅な軽量化を実現しただけでなく素晴らしいエキゾーストノートが直接ドライバーの耳へと届くことになる。
足まわりには調整可能なアンチロールバーを備えたワイドトラック・サスペンションシステムを採用。ブレーキ性能は驚異的なレベルに達しており、標準の公道走行可能なセミスリックタイヤを履いた状態で1.65Gの減速Gを記録した。指定されたサーキット専用タイヤを装着すれば、さらに高い制動力も得ることができるという。
空力デバイスの再設計によりダウンフォースが大幅増加
再設計されたフロントセクション、サイクルウイングホイールカバーなどによる空力レベルの改善により、フロントのダウンフォースが50kg、リヤは80kgも増加した。フロントサイクル・ウイングの後縁に組み込まれたルーバーはタイヤとウイング間に留まったエアを放出。ドラッグを抑えながら最高速度を上げる効果を持つ。
また、前述の側方排気システムにより、リヤのアンダーボディセクションを再設計することが可能となった。この結果、新設計されたディフューザーは大型化され、ダウンフォースレベルが向上しただけでなく、リヤディファレンシャルの冷却効率も向上している。
同社が特許を持つ「EX-COREカーボンファイバー」を採用
ボディワークの95%以上がカーボンファイバー製で、ドンカーブート・アウトモビーレンが特許を持つ軽量「EX-COREカーボンファイバーテクノロジー」が採用された。この新技術により、同社は欧州連合によるイノベーション助成金を得ている。
軽量化は他のコンポーネンツでも徹底され、標準のバッテリーから7kgも軽量なリチウムイオンバッテリーを搭載。さらに、シートも軽量カーボンファイバー製となり、カーボンファイバー製ダッシュボードや軽量クイックリリースステアリングなど、インテリアでも大幅な重量減を実現した。
ドンカーブートの歴史がすべて注ぎ込まれた1台
ドンカーブート・アウトモビーレンのマネージングディレクターを務めるデニス・ドンカーブートは、D8 GTO-JD70について以下のように説明する。
「JD70の加速、ブレーキング、コーナリング性能は、これまでの常識を超えるレベルに達しています。マーケットにおいて、他に類を見ない純粋なドライバーオリエンテッドな1台が誕生したと言えるでしょう。そしてJD70には私たちがこれまで得てきた経験のすべてが注ぎ込まれています。サーキットでの日々、そしてカスタマーからの声、もちろんスーパースポーツがどうあるべきかという、ヨープ自身のアイディアなど、公道やサーキットで学んだこと、すべてがここに存在しているのです」
ドンカーブート史上最もパワフルなマシンとなるD8 GTO-JD70。価格は欧州において1636万3636ユーロ(税別)、すでに長年のカスタマーやコレクター、ヨープの友人などから、多くのオーダーを受けているという。
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