F1第5戦モナコGPでは、ルイス・ハミルトンが7位、バルテリ・ボッタスがピットでホイールナットが外れずにリタイアするという今季最悪の結果に終わったメルセデス。そして迎えた第6戦アゼルバイジャンGPでも、初日フリー走行を終えた段階でメルセデスは苦しんでいるように見える。
初日FP2では、ハミルトンが11番手、ボッタスが16番手と下位に沈んだ。ボッタスは初日の走行後、マシンに何か「根本的な問題があったのではないか」と語った。また、ハミルトンはロングランのペースは良かったものの、ライバルたちに「かなり差をつけられている」と感じているようだ。
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チーム代表のトト・ウルフは、アゼルバイジャンGPでのポテンシャルについて率直に語り、モナコで直面した低速コーナーでの苦戦が解決できていないと考えているようだ。
「我々は強力なレースカーを持っているが、アタックでそのパフォーマンスを使いこなすのに苦労している」
そうウルフは語った。
「今日はデータの収集と分析を行なったが、モナコで見られたことがバクーでも同じく見られた。単純にパフォーマンスを発揮できない部分があったんだ」
「今回のレイアウトには、ほとんど高速コーナーがない。ストップ&ゴーばかりで、90度コーナーや、よりトリッキーなモナコスタイルのコーナーばかりなんだ。だから、我々にとっては難しいことは明らかだった」
ウルフは、シーズンの大半で圧倒的な強さを誇っていたにも関わらず、ポールポジションから1.5秒以上離された2015年シンガポールGPの予選を引き合いに出し、今回の予選も厳しいセッションになることを覚悟していると話した。
「レースが行なわれるのは日曜日だが、予選は我々にとって非常に難しいセッションになると思う。おそらく、これまでで最も困難な予選のひとつになるだろう」
「15年のシンガポールを思い出す。しかし、我々はそれを素直に受け止める。先程言ったように、我々は良いレースカーを持っているので、日曜日に挽回する余地がある。そして学ぶことができるんだ」
「それが現実だ。我々は今使えるキットで可能な限り速く走れるようにしたい」
ウルフは、ライバルたちが”フレキシブルウイング”を使って直線スピードを底上げしていることもあって、苦戦は驚くべきことではないと主張した。とはいえ、メルセデスのフロントウイングも曲がっているのが国際映像にはっきりと映し出されており、メルセデスがそうした手法を全く使っていないわけではないだろう。
「モナコとバクーは、我々には合わないコースだとわかっていた」とウルフは付け加えた。
「彼ら(レッドブル)はモナコのツイスティな部分を得意としていたので、ここでも得意としているはずだし、フェラーリも同様だ」
「そしてストレートで、スピードを底上げできるウイングがあれば、我々に対して最適な組み合わせになるだろう。ここではそれを受け止めて、最高のパフォーマンスを発揮し、最大のポイントを集められるように頑張るしかない」
FP3では、他車のトウ(スリップストリーム)を活用しながらだったとはいえ、ハミルトンが3番手に入っている。しかしボッタスは13番手。メルセデスが何か解決策を見いだせたのか、注目の予選となる。
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