現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ヨコハマ、GT500では開幕に続き苦戦もGT300で躍動。富士3時間で復調しドライバーからも好評価「どれだけプッシュしてもタイヤが応えてくれる」

ここから本文です

ヨコハマ、GT500では開幕に続き苦戦もGT300で躍動。富士3時間で復調しドライバーからも好評価「どれだけプッシュしてもタイヤが応えてくれる」

掲載
ヨコハマ、GT500では開幕に続き苦戦もGT300で躍動。富士3時間で復調しドライバーからも好評価「どれだけプッシュしてもタイヤが応えてくれる」

 富士スピードウェイで行なわれたスーパーGT第2戦富士3時間レース。GT300クラスで独走優勝を果たしたのは、JLOCの88号車JLOC Lamborghini GT3だった。彼らはボンネット周りのアップデートが躍進に繋がったと語った一方で、ヨコハマタイヤのフィーリングも非常に高く評価していた。

 88号車ランボルギーニは、予選から際立った速さを見せていた。その中で印象的だったのが、Q1を走った元嶋佑弥が数周に渡って繰り返しアタックに臨んでいたという点だ。

■スーパーGT、次期GT500車両の方向性を参戦メーカーと協議中。ハイブリッド化も依然として視野……導入は2029年か

 今季のスーパーGTの予選はタイム合算方式が採用されており、Q1とQ2の合算タイムでポールポジションが決まる。そしてタイヤはQ1、Q2、そして決勝第1スティントと同じものを使用しないといけないため、Q1はできるだけ1回でアタックを終わらせてQ2に繋ぐというのが定石と言える。

 しかし元嶋は、アウトラップから2周のウォームアップを挟んでアタックラップに入り、1分36秒084を記録すると、これがライバルを圧倒するタイムだったにもかかわらず、続く周回でも1分36秒089をマーク。そして続く周回でもセクター1でベストタイムを更新したが、そこからはアクセルを緩め、ピットに戻っていった。

 3周連続アタックにも行かんとするような勢いを見せた88号車。予選後の記者会見で元嶋にタイヤへの懸念はなかったのかと尋ねると、次のように語った。

「最後のアタックに関しては、僕としてはコンマ2秒くらい上げられるという感覚があったので、チームに『アタックさせてくれ』と無線で言ったのですが、『もう十分だからいいよ』とのことだったので、あそこで止めた形です」

「ただ個人的に、今回選んでいるヨコハマさんのタイヤは、アタックを繰り返してやられていくような、ドロップが大きいようなタイヤではなく、むしろちょっとずつ上がっていくような感覚がありました。そういう意味でも、もう1周アタックしてみたかったですね」

 開幕戦岡山では予選・決勝共にライバルメーカーの後塵を排し、トップ5に入ることすらできなかったヨコハマ勢。しかし今回の富士戦では予選トップ3をヨコハマ勢が独占した。こういった好調の要因について、横浜ゴムでスーパーGTタイヤの開発を率いる白石貴之はmotorsport.comに対し、予選後にこう語っていた。

「岡山では全体的にタイヤチョイスが難しかったです。あそこまで高温になるということはなかなか予想できておらず、タイヤを持ち込む上で難しい部分がありました」

「その辺りを踏まえて、富士ではタイヤチョイスをチームさんと共に進めてきました。チームさんとしても、岡山での結果を踏まえて富士向けにセットアップを見直していただいたりしたので、そこも結果に繋がったと思います」

 今回のレースではコンディションに合ったタイヤチョイスをすることができたヨコハマ勢は、決勝でも88号車ランボルギーニが独走優勝を果たし、56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが2位、4位にグッドスマイル 初音ミク AMGが入った。元嶋は横浜ゴムのプレスリリースの中で、「どれだけプッシュしてもタイヤが全部応えてくれる感触」があったとコメントしている。

 一方でGT500クラスに関しては、19号車WedsSport ADVAN GR Supraが10位、24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zが13位という結果に終わった。今季のGT500はミシュランの活動休止に伴い15台中12台がブリヂストンユーザーとなり、少数派のヨコハマとダンロップにとってはこれまで以上に厳しい戦いを強いられている。

 GT500の結果について白石氏は、「今回、比較的タイムが出るところはあったものの、決勝ではピックアップに悩まされる部分もあり、岡山大会に続き厳しい結果となりました」としつつ、「それでも、5月の富士という時期にしては高温となった今回のレースでタイヤがどういう風に働くのかは確認できましたし、WedsSport ADVAN GR Supraが後半追い上げを見せてくれるなど、先に向けた良い見通しもありました。この結果を糧に、 第3戦以降も進んでいきたいと考えています」とプレスリリースにコメントした。

 次戦は鈴鹿での3時間レース。ヨコハマにとっては、昨年久々のGT500優勝を果たしたサーキットでのレースとなる。

こんな記事も読まれています

驚異のポテンシャル見せるDstationの新型アストンGT3。富士でトラブルあったダンロップタイヤにもかなりの手応え「ものすごくポジティブ」
驚異のポテンシャル見せるDstationの新型アストンGT3。富士でトラブルあったダンロップタイヤにもかなりの手応え「ものすごくポジティブ」
motorsport.com 日本版
まさに王者の戦いぶり。62kg搭載のポイントリーダーau TOMS、燃費走行も駆使して5位入賞「面白いようにアンダーカットできた。作戦としては完璧」
まさに王者の戦いぶり。62kg搭載のポイントリーダーau TOMS、燃費走行も駆使して5位入賞「面白いようにアンダーカットできた。作戦としては完璧」
motorsport.com 日本版
スーパーGT鈴鹿でワンツーのトヨタ・スープラから感じられる“キャラ変”「セクター1、2であの速さというのは、今までなかったこと」
スーパーGT鈴鹿でワンツーのトヨタ・スープラから感じられる“キャラ変”「セクター1、2であの速さというのは、今までなかったこと」
motorsport.com 日本版
Dstartion RacingスーパーGT初優勝。藤井誠暢手応え通りの圧勝劇「これだけ完璧にまとめ上げられることはなかなかない!」|スーパーGT第3戦鈴鹿
Dstartion RacingスーパーGT初優勝。藤井誠暢手応え通りの圧勝劇「これだけ完璧にまとめ上げられることはなかなかない!」|スーパーGT第3戦鈴鹿
motorsport.com 日本版
ホンダ・シビック勢、Q1で全車好タイムもQ2で勢いに陰り。その要因は何だったのか|スーパーGT第3戦鈴鹿
ホンダ・シビック勢、Q1で全車好タイムもQ2で勢いに陰り。その要因は何だったのか|スーパーGT第3戦鈴鹿
motorsport.com 日本版
上り調子のデロイト トムス笹原&アレジ組がポール獲得! GT300は新型アストンが最速|スーパーGT第3戦鈴鹿
上り調子のデロイト トムス笹原&アレジ組がポール獲得! GT300は新型アストンが最速|スーパーGT第3戦鈴鹿
motorsport.com 日本版
スバル山内英輝、十八番の“Q2最速”も「単にウエイトを積んでないから」……ブリヂストン勢とのパフォーマンス差を依然痛感|スーパーGT第3戦鈴鹿
スバル山内英輝、十八番の“Q2最速”も「単にウエイトを積んでないから」……ブリヂストン勢とのパフォーマンス差を依然痛感|スーパーGT第3戦鈴鹿
motorsport.com 日本版
アストンマーティンの新型ヴァンテージGT3が、鈴鹿で本領発揮! ダンロップタイヤの性能も相まってPP獲得。藤井誠暢「この結果が期待できた」
アストンマーティンの新型ヴァンテージGT3が、鈴鹿で本領発揮! ダンロップタイヤの性能も相まってPP獲得。藤井誠暢「この結果が期待できた」
motorsport.com 日本版
37号車Deloitte TOMSの笹原&アレジ組、悲願のスーパーGT初優勝! 14号車ENEOSは痛恨のドライブスルーに泣く|スーパーGT第3戦鈴鹿
37号車Deloitte TOMSの笹原&アレジ組、悲願のスーパーGT初優勝! 14号車ENEOSは痛恨のドライブスルーに泣く|スーパーGT第3戦鈴鹿
motorsport.com 日本版
D’station Vantageがチーム初ポール。ダンロップの1-2に最重量muta GR86が続く【第3戦GT300予選レポート】
D’station Vantageがチーム初ポール。ダンロップの1-2に最重量muta GR86が続く【第3戦GT300予選レポート】
AUTOSPORT web
笹原右京、ジュリアーノ・アレジとのスーパーGT初優勝を喜ぶ「遂に勝てた……やっと勝利を手にできてホッとした」|スーパーGT第3戦鈴鹿
笹原右京、ジュリアーノ・アレジとのスーパーGT初優勝を喜ぶ「遂に勝てた……やっと勝利を手にできてホッとした」|スーパーGT第3戦鈴鹿
motorsport.com 日本版
こっちのトムスも速い! デロイトカラーの37号車が鈴鹿でポールポジション獲得。笹原右京「ヒントになるようなことが、最近たくさんあった」
こっちのトムスも速い! デロイトカラーの37号車が鈴鹿でポールポジション獲得。笹原右京「ヒントになるようなことが、最近たくさんあった」
motorsport.com 日本版
脅威の速さで奪首も痛恨のドライブスルー……14号車ENEOS福住仁嶺、落胆も前を向く「何かが起きた時、チャンスを掴むためにプッシュした」|スーパーGT第3戦鈴鹿
脅威の速さで奪首も痛恨のドライブスルー……14号車ENEOS福住仁嶺、落胆も前を向く「何かが起きた時、チャンスを掴むためにプッシュした」|スーパーGT第3戦鈴鹿
motorsport.com 日本版
序盤戦ラスト、スーパーGT第3戦鈴鹿のGT500ウイナー&PPを編集担当スタッフがガチ予想
序盤戦ラスト、スーパーGT第3戦鈴鹿のGT500ウイナー&PPを編集担当スタッフがガチ予想
AUTOSPORT web
JLOCランボルギーニGT3がポール・トゥ・ウインで見事完勝! 第2戦富士ラウンドGT300クラスリポート
JLOCランボルギーニGT3がポール・トゥ・ウインで見事完勝! 第2戦富士ラウンドGT300クラスリポート
LE VOLANT CARSMEET WEB
笹原&アレジ組が初ポール。3メーカー混戦、スピン&トラブル多発の鈴鹿を制す【第3戦GT500予選レポート】
笹原&アレジ組が初ポール。3メーカー混戦、スピン&トラブル多発の鈴鹿を制す【第3戦GT500予選レポート】
AUTOSPORT web
【MotoGP】超絶追い上げで連続表彰台も「あんまり誇れない」とマルケス不満。タイトル奪還への必須条件は、予選の改善?
【MotoGP】超絶追い上げで連続表彰台も「あんまり誇れない」とマルケス不満。タイトル奪還への必須条件は、予選の改善?
motorsport.com 日本版
ナイトセッションは雨に。霧雨の舞うなかTKRI松永建設AMGが首位に立つ/富士24時間16時間レポート
ナイトセッションは雨に。霧雨の舞うなかTKRI松永建設AMGが首位に立つ/富士24時間16時間レポート
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村