ダニエル・リカルド(アルファタウリ)が復帰2戦目のレースとなったF1第20戦メキシコシティGP(メキシコGP)で、7位入賞を果たした。前戦アメリカGPで8位に入った角田裕毅を凌ぐ、今季のチーム最高位。そして何よりアルファタウリにとっては、コンストラクターズ選手権最下位の10位から8位へと順位を上げた値千金の入賞だった。
この週末のリカルドは、初日フリー走行からトップ10に入る速さを披露。さらに予選でもとんとん拍子にQ3に進み、2021年以来2年ぶりとなる4番グリッドをもぎ取った。
リカルド7位、アルファタウリはランキング8位に浮上「メルセデスと戦えてエキサイティングだった」/F1第20戦
0.041秒及ばず5番手に終わったセルジオ・ペレス(レッドブル)にとっては、痛恨の予選だったことだろう。はるかにパフォーマンスの劣るはずの格下のアルファタウリ、しかも自身の後任候補と目されるリカルドに母国グランプリで敗れた。その焦りと屈辱が、スタート直後のペレスのクラッシュの伏線になったというのは、うがち過ぎだろうか。
その後のリカルドは11周目にルイス・ハミルトン(メルセデス)、赤旗後にはジョージ・ラッセル(メルセデス)にもかわされて6番手に後退。さらに60周目にはランド・ノリス(マクラーレン)に抜かれて7番手まで順位を落とした。しかしペースに勝るメルセデス、マクラーレン相手では仕方がない。逆に終盤には、タイヤが限界だったラッセルをコンマ5秒まで追い詰め、6位チェッカーまであと一歩だった。
前戦アメリカGPでは精彩を欠き、予選、レースともに角田にかなわなかったリカルド。しかしあの敗戦から明らかに何かを掴んだようで、「残りの全レースで、ポイントを狙える」と、メキシコシティGP前に豪語していた。
そして初日フリー走行でトップ10の速さを見せると、「アップグレード後のAT04は明らかにペースがある。それを明日以降も証明したい」と語り、それを見事に予選、決勝レースで証明した。
リカルドが具体的に何を掴んで、それを速さに結びつけたのかは不明だ。しかし初日からの安定した速さを見る限り、角田がグリッド降格ペナルティを受けずに普通に走っていたとしても、今回はリカルドが上を行っていたのではないか。
リカルドのマシンセッティングでの引き出しの多さ、そして落ち着いたレース運びを見る限り、「残り全レースでポイントを狙える」というコメントは、もはや大言壮語には聞こえない。
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みんなのコメント
気性が荒い角田には、到底無理な話し。