ベントレー、多様性を表現した「ユニファイング・スパー」を公開。ダイバーシティとインクルージョン計画の詳細を発表

Bentley “Unifying Spur”

ベントレー “ユニファイング・スパー”

ダイバーシティ＆インクルージョン計画を推進

ベントレーモーターズは、同社のダイバーシティ＆インクルージョン（包括）計画の詳細を発表した。これに併せて、5月の「欧州ダイバーシティ月間（European Diversity Month）」がまもなく終了し、6月に世界各地で開催される「プライド月間（Pride Celebrations）」を目前にし、特別なデザインで彩られたフライングスパー「ユニファイング・スパー」を公開。ダイバーシティ＆インクルージョン計画の核となるアイデアが示されている。

ベントレー創業101年となる2021年は、世界的な大変革期を迎えており、温室効果ガスの削減量が排出量を上回る「クライメート・ポジティブ」の実現を目指している。こうした状況を踏まえて、創造性と革新性を醸成するには経験と視点の多様性（ダイバーシティ）という基盤が重要だとし、高級自動車メーカーとして最も多様性に富んだ企業となることをベントレーは宣言した。具体的には、管理職に占める多様な人材の比率を、2025年までに30％とする目標を掲げている。

多様性に富んだ企業を目指す様々な取り組み

ベントレーのダイバーシティ＆インクルージョン計画はアウトリーチ（地域社会への奉仕活動）、採用、後継者育成、文化理解、能力開発の5ステップで構成される。

多様な若手人材の採用比率に関しては、企業に求められる指数を上回ることを計画。即戦力の採用に関しては新たな人材プールの開拓を予定している。能力あるすべての人材を社内で確実にサポートするため、後継者育成計画を見直し、在籍する人材の多様性を早い段階で把握できるよう努めることも行われる。

能力開発プログラムでは、多種多様な人々が共に働く中で成長し、潜在能力を最大限に発揮できる環境を整備する。目標達成の度合いをKPI（重要業績評価指標）で数値化するとともに、取締役会の積極的な関与を通して、多様性を尊重する企業文化を構築。無意識の思い込みや偏見を取り除くことを目指している。

現在、複数の社員ネットワークグループも活動をスタートしており、各種の戦略的なイベントや活動を通して職場内での関心を高めているという。

多様性を象徴する9色のプログレスフラッグ

今回、ダイバーシティ＆インクルージョン計画のスタートを記念し、ベントレーのデザインチームはあらゆる種類の多様性を称えるアートワークをフライングスパーに描いてみせた。

この難題に取り組んだのはデザイナーのリッチ・モリス。趣味で絵画や彫刻を楽しむ彼は、多様性のシンボルとして用いられる9色のプログレスフラッグを取り入れ、スペシャルカラーを完成させた。様々な人々の顔や踊る姿に沿って延びる1本の線と「Love is Love」という言葉が記されたデザインは、人種や宗教やセクシュアリティに関係なく、人々が力を合わせることの大切さを表現している。

このフライングスパーは「ユニファイング・スパー」と名付けられ、英国・クルーのベントレー本社で従業員に公開された後、今後数ヵ月にわたり、様々な社外イベントに登場する予定だ。

誰もが安心して自分らしく働ける環境づくり

ベントレーの人事＆デジタライゼーション＆IT担当役員のアストリッド・フォンテーヌ博士は、今回の取り組みについて次のように説明している。

「多様性は成功への原動力です。多岐にわたる経験や様々な創造力を持つ人材を受け入れ、その能力を発揮してもらうことで、事業戦略やイノベーション、意思決定を皆の協力のもとに遂行できます。 また、グローバルな顧客ベースに対応しつつ、最優先事項として誰もが安心して自分らしく働き、各自のアイデンティティと能力が尊重される環境づくりを進めたいと考えています」

「そのためにはダイバーシティ＆インクルージョンが不可欠であり、高級自動車メーカーとして最も多様性に富んだ企業となることが『ビヨンド100』戦略の一環でもあります。その結果、当社の経営体制にも多種多様な人材が登用されることになります。多様性を受け入れ、すべての人が最大限に能力を発揮できる企業文化こそが、この先100年の事業の成功につながるというベントレーの理念とも一致します」

「今回の『ユニファイング・スパー』の公開に加えて、それに伴う社内活動や2021年に予定されている社外行事を通し、全員が一丸となるという重要な目標を鮮明に打ち出すと同時に、ひとりひとりの個性を形作る能力と特質に敬意を示していきたいと考えています」