JRP日本レースプロモーションは2月15日、東京都内で『2024 SUPER FORMULA プレスカンファレンス』を開催し、3月に開幕する全日本スーパーフォーミュラ選手権の2024年シーズンを控え、近藤真彦JRP取締役会⻑、上野禎久JRP社⻑、⼤湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、Jujuこと野田樹潤(TGM Grand Prix)が登壇した。このオフにメーカー間移籍と新規参戦ということで話題にあがった3ドライバーからは、新シーズンに向けた意気込みなどが聞かれたほか、JRP首脳陣からは今季に向けたマーケティング施策などが紹介された。
■大きく飛躍した『4つの数字』
docomo business ROOKIEが2024年SF参戦カラーリングを発表。精悍な印象に
2023年は宮田莉朋の初戴冠で幕を閉じたスーパーフォーミュラ。昨シーズン終了後の12月には鈴鹿サーキットで合同/ルーキーテストが開催され、また来週2月21~22日には同じく鈴鹿での開幕前公式テストが予定されている。さらに今年はF1日本グランプリが春に開催される影響などから、スーパーフォーミュラの開幕も3月9~10日へと早まり、舞台も富士スピードウェイから鈴鹿へと移されることとなった。
そんななか開催されたカンファレンスでは、JRPが観客動員数やSNSのインプレッション数などを開示し、シリーズが2023年に大きな成長を遂げたことが明らかとなった。
上野社長からは『来場者数の前年比165%(10万人→17万人)』『来場者のファミリー比率20%(2019年)→45%』『公式Xのインプレッション数386%(2021年比)』『公式YouTube視聴回数1858%(2021年比)』と、2023年にシリーズが達成した4つの数字が紹介された。
「さまざまなリーチが功を奏しまして、昨シーズンの途中から加速度的にお客さんの数や、こういった数字が増えてきました。このシリーズに期待を寄せていただいているというひとつの表れだと思っていますので、そういったファンの期待にしっかりと応えられる今シーズンにしていきたいと思っています」と上野社長。
この状況を踏まえた2024年のアプローチとして、近藤会長は「もちろん、コアなファンに応援していただきたいということも前提にありますが」としたうえで、「ここは『にわかファン』を増やそうじゃないか、と」新たなファン層獲得にも注力する考えを示した。
「検索したところ、(それまでは)何もなかったのに突然『ファン』を公言する方を、にわかと言うらしいです」と上野社長が補足する。
「おしなべて、こういった方はいままでコアなファンの方からはネガティブに捉えられていましたが、僕らはそれをポジティブに捉えましょう、と。にわかファンの方が来やすい環境、コアな方がにわかファンを連れて来やすい環境、こういったものをしっかりと作っていくことが、我々プロモーターのひとつの(存在)意義かなと思います」
■公式アプリ『SFgo』には新機能も実装
そして、コアファン、にわかファン双方に訴求していくための2024年の各種マーケティング施策もアナウンスされた。
まずは、引き続き各大会を季節や地域に沿った「お祭り」となるように開催していくこと、そして『キッザニア』監修による職業体験の継続や、今季より開始する『ベイブレードX』とのコラボレーションを通じ、ファミリー層で参加できるコンテンツの充実を図るという。
また、ニコンとのパートナーシップによるカメラ・レンズのレンタルサービスの提供や、撮影した写真の共有などを通じて、カメラファンに対する訴求も新たに行う。
加えて公式アプリ『SFgo』、J SPORTS、ABEMAといったメディアを通じたレース中継/映像コンテンツも引き続き展開していくほか、4月に全国地上波放送が開始されるアニメ『ハイスピード・エトワール』とのパートナーシップでは、開幕戦鈴鹿大会の土曜のセッション終了後にグランドスタンドのビジョンを用いて、第1話の先行上映会を実施する。
さらに、正式ローンチ2年目を迎えるSFgoでは、『ミッション・ステータス制度』が本格スタート。これは動画の視聴回数やイベントへの参加、SNSへの投稿等、さまざまなミッションをクリアすることによりポイントが付与され、ポイントに応じて会員ステータスがブロンズ、シルバー、ゴールドとランクアップしていくというもの。
より上位のステータスとなることで、ユーザーはさまざまな特典を得ることができ、開幕戦の会場ではピットウォークの優先入場や、イベントステージの前方観覧などが予定されている。このほかSFgoには3月以降にも、アプリ内の動画コンテンツを簡単に切り出してSNS投稿を行える機能など、さまざまな機能の実装を続け、「段階的に強化」していく予定としている。
これらコアファン、にわかファンを取り入れる施策の数々を発表した近藤会長は、「サーキットはレース自体もエンターテインメントですが、それ以外の部分のエンターテインメントも考えています」として、さらなる未来を見据えた構想にも次のように言及した。
「レースの前にアーティストに来ていただくとか、DJに来ていただくとか、予選が終わったらナイトクラブパーティみたいなことをやって明日のレースに向けて盛りあがろうよとか、そういったこともサーキットさんと少しずつ相談させてもらっています」
近藤会長は「サーキットはレースだけを見るところではなくて、他にも楽しい部分があるということをアピール」したいという。国内トップフォーミュラ発足50年を機に2023年から始まった次の50年を目指す取り組み『SUPER FORMULA NEXT 50(ネクスト・ゴー』。その2年目となる2024年も、シリーズはさまざまな施策を打ってファン層拡大を図っていく構えだ。
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みんなのコメント
(ニワカが暇つぶしできるような店も見世物もないから)
行ってもレースの時間まで暇なんだよね