シーズン後半戦に入り、タイトル争いでレッドブルとマックス・フェルスタッペンを逆転する勢いのマクラーレン。彼らはこれまでチームオーダーを下すことには消極的だったが、今後はフェルスタッペンに次ぐランキング2番手につけるランド・ノリスを全面的にサポートする体制にシフトするかもしれない。
レッドブルが明らかに相対的な戦闘力を落とす中、マクラーレンはダブルタイトル獲得を目指すためにも、ノリスのポイント獲得のチャンスを最大限活かすべき時が来たと感じているようだ。
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先日のイタリアGPは、まさにポイント獲得のチャンスを最大化できなかったレースと言える。決勝はノリスとチームメイトのオスカー・ピアストリがフロントロウからスタートしたが、オープニングラップでの第2シケインでピアストリがアグレッシブにノリスをパスした結果、失速したノリスはシャルル・ルクレール(フェラーリ)にも抜かれてワンツー態勢が崩れた。その後ノリスはルクレールからポジションを取り返したとはいえ、マクラーレンのふたりがお互いを意識している隙を突かれる形でフェラーリ勢に1ストップ作戦を実行され、ルクレールに勝利を奪われてしまった。
残り8レースで、フェルスタッペンとノリスのポイント差は62。自力で追い付くことは可能な数字だが、簡単ではない。そのためマクラーレンは、ノリスを可能な限りサポートすることがタイトル争いの明暗を分けると理解している。
マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、フェルスタッペンがレース後に「タイトル獲得は現実的ではない」とコメントしたことについて意見を求められ、次のように述べた。
「マックスは口も達者だからね。彼が優秀なのはコース上だけではない」
「当然彼としても、今自分がドライブしているマシンがいくつかの課題を抱えていることは理解している」
「とはいえ我々も、レッドブルが表彰台を争えない可能性があるという現状のチャンスをもっと上手く活用する必要がある」
それに続けてステラは、現在ノリスもピアストリも数字上はタイトル獲得の可能性が残っているものの、現実的に考えてポイントの多い方をサポートするのが理に適っていると説明した。
「我々はマックス・フェルスタッペンと戦っている訳だから、ひとりのドライバーをサポートするのであれば、間違いなくベストポジションにいるドライバーを選ばなければならない」
「また、ランドはとても調子が良く、ザントフールトではポールポジションを獲得し、ここ(モンツァ)でもポールだった」
「ランドについて言えば、我々は彼を助け、今回のようなポールポジションという結果を活かすことができるよう、レース上のちょっとしたことを調整する必要がある。彼の1周目を見返すと、もう少しうまくやれたことがいくつかあったことがわかると思う」
そう語ったステラ代表。しかしチームが「ランドと共にチャンピオンシップに挑戦したい」という意思があることは認めつつも、明確にノリスをナンバーワンドライバーに据えるような状況にはならないとも考えている。
「“ナンバーワン”というのは見出しにする上では良いものかもしれないが、それが何を意味するもので、具体的にどうするのか?……ということを考えると、現実の世界で上手くいくとは思えない」とステラ代表は言う。
「では仮に、あの4コーナー(第2シケイン)での出来事を、ランドのブレーキが早すぎたからオスカーは自然と前に出て然るべき状況だったと結論付けたとしよう。では(ノリスが)ナンバーワンドライバーならどうなる? 次の周で順位を入れ替えるのか?」
「こういった定義を現実に落とし込むのは非常に難しいが、チームとして良い仕事を続け、両ドライバーの意見を聞き、両チャンピオンシップで目標を追求するために協力し合う方がいい。というのも、ドライバーズチャンピオンの可能性も間違いなく出てきたからね」
「モンツァの前まではその点に慎重だったが、今はマクラーレンが昨年速さのなかったサーキットでも戦えることが分かった。全体的に非常に競争力のあるパッケージを持っていると思うし、特にランドにとってはチャンピオンシップを目指す上で非常に重要な武器になるだろう」
イタリアGPでは最終的にピアストリが2位、ノリスが3位に終わったが、レース終盤にふたりのポジションを入れ替えることは考えなかったのかと尋ねられたステラはこう答えた。
「それは考えていなかった」
「我々は別の意味で、ランドがチャンスをしっかりものにするための方法をレース中に考えていた」
「しかしながら、ポジションの入れ替えは考えていなかった。というのも、我々は(トップを走る)ルクレールに可能な限りプレッシャーをかけ、最終的には彼がシケインのどこかで左フロントがロックアップするような状態になるよう仕向けるつもりだったからだ」
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それよりパパイアルールは辞め、ポイントリーダーが予選で上位の場合 一周目から、仕掛けるのは 禁止にすべきだ