現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 【MotoGP】アレックス・マルケス、SRTからMotoGP最高峰クラス昇格の可能性もあった。しかしヤマハがこれを阻止……理由は兄マルクとロッシの”確執”

ここから本文です

【MotoGP】アレックス・マルケス、SRTからMotoGP最高峰クラス昇格の可能性もあった。しかしヤマハがこれを阻止……理由は兄マルクとロッシの”確執”

掲載 更新 17
【MotoGP】アレックス・マルケス、SRTからMotoGP最高峰クラス昇格の可能性もあった。しかしヤマハがこれを阻止……理由は兄マルクとロッシの”確執”

 2020年にレプソル・ホンダのライダーとしてMotoGP最高峰クラスに昇格したアレックス・マルケス。しかし当時、実はペトロナスSRTと契約し、もう1年Moto2を走った後、2021年に同チームから最高峰クラスに昇格するという契約を、一時交わしていたという。

 ただヤマハがこれを許可しなかったということが、DAZNのスペイン版で配信されたドキュメンタリー番組で明らかになった。

■ドゥカティ、目指すはレッドブルF1の勝率95%!? MotoGP連覇&ランキングトップ3独占も野望底知れず

 アレックス・マルケスは2019年にMoto2クラスでチャンピオンに輝き、ホルへ・ロレンソの後任としてレプソル・ホンダに加入して、MotoGP最高峰クラスデビューを果たした。当時のチームメイトは、兄のマルク・マルケスであった。

 その後アレックス・マルケスは、3年間ホンダ陣営で過ごし、2020年には2回の表彰台を獲得。2023年シーズンはドゥカティ陣営のグレシーニに移籍し、スプリントレースで2回優勝。決勝レースでも2度にわたって表彰台を獲得した。

 そのアレックス・マルケスのドキュメンタリー番組が、12月6日(水)にDAZNのスペイン版で配信(日本では未配信)。その中でアレックス・マルケスには、2020年はもう1年Moto2に留まり、2021年にペトロナスSRTからMotoGPにステップアップするというオファーがあったことが明らかにされた。これについてはSRTとアレックス・マルケスの間で契約が交わされていたものの、ヤマハがこれを許可せず、契約は破談になったという。

 SRT、そしてその後継のRNFでチーム代表を務めたラズラン・ラザリもこれを認め、ヤマハは「マルケス家の人間はヤマハ陣営に所属できない」と、この動きを阻止したという。

 これは、2015年のマレーシアGPで起きたバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)とマルク・マルケス(ホンダ)の間で起きた問題により、ふたりが不仲になったことと関係しているという。このレースではふたりが激戦を繰り広げたが、マルク・マルケスは転倒。その責任がロッシにあるとして、ロッシにはペナルティポイントが科され、最終戦をグリッド最後尾からスタートすることになった。その結果ロッシは、チームメイトのロレンソにチャンピオンを奪われることになった。

「僕は(2019年に)Moto2に参戦して5年目だったけど、そのことで批判されていたんだ」

 アレックス・マルケスはそう語った。

「何年もの間、MotoGPに昇格したいと思っていた。でもその年の半ば、ブルノ(チェコGP)の際にMoto2にもう1年参戦するというオファーがあった。そのオファーには、ペトロナス・ヤマハで2年間MotoGPに参戦するという内容も含まれていた」

「(2019年はヤマハの)ファビオ・クアルタラロがマルクと戦った。それは僕が乗りたいバイクだったんだ。自分のライディングスタイルに合っていると思った。でも『ダメだ』という理由で、その契約は結局うまくいかなかった」

 ラザリ代表もこの件について、ドキュメンタリーの中で次のように語っている。

「2019年、我々(SRT)はMoto2に参戦していた。しかしドルナは我々に、2020年に別のシートを与えてくれた」

「アレックスは私のお気に入りで、彼は我々の最終候補リストにも載っていた。我々は何度か秘密のミーティングを行なった。そして彼のモーターホームで、もう1年Moto2で走って、ファビオがファクトリーチームに行く2021年に、我々と共にMotoGPに昇格するという契約に署名したんだ」

「私の携帯に、その時の写真がある。契約書に署名した後、マルクとアレックスが来てくれたからだ」

「我々はアレックスと契約した。これは2019年8月のある日、夜10時のことだった」

「私はヤマハにアレックスとMoto2、そしてMotoGPに参戦する契約を結びたいと伝えた。しかしヤマハは『それはダメだ。マルケス家の人は、ヤマハ陣営に入ることはできない』と言ったんだ」

「私は『なぜだ? これは私のチームだよ』と尋ねた。その理由は、マルクとの間で2015年に起きたことのせいだった。ヤマハとして、個人的な理由だったんだ」

 ロッシは今に至るまで、2015年のタイトルは、マルク・マルケスとの一件により奪われたと主張している。ふたりは2016年に一旦和解したが、2018年のアルゼンチンGPで再び両者が接触し、問題が再燃した。

 アレックス・マルケスは結局2021年にLCRホンダへ移籍。皮肉にも、彼が手にするはずだったSRTのシートには、ロッシが座ることになった。

 なおアレックス・マルケスは、2022年限りでホンダとの関係を終了させ、2023年からドゥカティ陣営のグレシーニに移籍。兄のマルク・マルケスも、2023年限りでホンダを離れ、2024年からは弟のチームメイトとしてグレシーニに加入することになっている。

こんな記事も読まれています

スズキ「スイフトスポーツ」生産終了!? 貴重な「めちゃ安いMTハッチ」今後どうなる! 最後を飾る「特別なスイスポ」12月登場も「次期型」のウワサは?
スズキ「スイフトスポーツ」生産終了!? 貴重な「めちゃ安いMTハッチ」今後どうなる! 最後を飾る「特別なスイスポ」12月登場も「次期型」のウワサは?
くるまのニュース
一体なぜ? 自賠責保険への加入が必須の理由とは
一体なぜ? 自賠責保険への加入が必須の理由とは
バイクのニュース
これはリアビューカメラ? ジャガー、次世代EVコンセプトの新たな画像を公開
これはリアビューカメラ? ジャガー、次世代EVコンセプトの新たな画像を公開
AUTOCAR JAPAN
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
motorsport.com 日本版
日本に世界が注目!? 公道激走バトルの「ラリー」開催! 3年目の「ラリージャパン」どんな感じ? トヨタ会長が語る
日本に世界が注目!? 公道激走バトルの「ラリー」開催! 3年目の「ラリージャパン」どんな感じ? トヨタ会長が語る
くるまのニュース
新型3列シート電動SUV『アイオニック9』正式発表、充電中は4人が広々休憩も…ロサンゼルスモーターショー2024
新型3列シート電動SUV『アイオニック9』正式発表、充電中は4人が広々休憩も…ロサンゼルスモーターショー2024
レスポンス
全国に「警察軽トラ」配備へ なぜ? 警察庁初の取り組み、理由は? ダイハツ製61台を24年度中に導入! 各都道府県警察で運用
全国に「警察軽トラ」配備へ なぜ? 警察庁初の取り組み、理由は? ダイハツ製61台を24年度中に導入! 各都道府県警察で運用
くるまのニュース
転倒時にバイクを守る! エンジンガードは装着した方がいいのか?
転倒時にバイクを守る! エンジンガードは装着した方がいいのか?
バイクのニュース
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
レスポンス
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
motorsport.com 日本版
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
くるまのニュース
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
バイクのニュース
「(次期)セリカ、作ります!」ラリージャパン会場でトヨタ中嶋副社長が明言!! 開発開始を宣言、次期86も「出す」
「(次期)セリカ、作ります!」ラリージャパン会場でトヨタ中嶋副社長が明言!! 開発開始を宣言、次期86も「出す」
ベストカーWeb
スズキ・フロンクスが月販目標の9倍も受注! 絶好調な理由は小さくて安いのに感じられる「高級感」!!
スズキ・フロンクスが月販目標の9倍も受注! 絶好調な理由は小さくて安いのに感じられる「高級感」!!
WEB CARTOP
車載電池のノースボルト、米国で破産法を申請 事業継続にめど
車載電池のノースボルト、米国で破産法を申請 事業継続にめど
日刊自動車新聞
【初試乗!】さらにスポーティになった「メルセデスAMG GT 63 PRO」はポルシェとのGT対決に終止符を打てるか!?
【初試乗!】さらにスポーティになった「メルセデスAMG GT 63 PRO」はポルシェとのGT対決に終止符を打てるか!?
AutoBild Japan
レクサス新型「FF最大・最上級セダン」世界初公開に大反響! めちゃ“斬新グリル”&一文字ライト採用! “6年ぶり”に内外装刷新の「ES」中国に登場!
レクサス新型「FF最大・最上級セダン」世界初公開に大反響! めちゃ“斬新グリル”&一文字ライト採用! “6年ぶり”に内外装刷新の「ES」中国に登場!
くるまのニュース
20年前の個体なのに走行距離301キロ!? 555台の限定車 BMWアルピナ「ロードスターV8」がオークションに登場 極上車の気になる予想価格とは
20年前の個体なのに走行距離301キロ!? 555台の限定車 BMWアルピナ「ロードスターV8」がオークションに登場 極上車の気になる予想価格とは
VAGUE

みんなのコメント

17件
  • cub********
    ヤマハとしてはチーム内にゴタゴタがあっても困るって事で妥当な判断では?
  • fog********
    今更言わなくてもと思いますが、つまりラザリもアレックスもこういう性格なんでしょうね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村