Moto3デビューの古里太陽・16歳「早く世界に行けることになってすごくうれしい」目標のライダーはホルヘ・ロレンソ/MotoGP
2022/01/27 02:33 AUTOSPORT web
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2022年のMotoGPロードレース世界選手権Moto3クラスにホンダの育成チームであるホンダ・チーム・アジアからデビューする古里太陽(ふるさと・たいよう)を紹介しよう。2005年7月12日生まれ、鹿児島県鹿屋市(かのやし)出身の16歳だ。チームのベースがあるスペイン・バルセロナに旅立つ直前に話を聞いた。
太陽がバイクに乗り始めたきっかけは、父親がミニバイクレースをしていたことだった。3歳のときにヤマハのキッズ向けオフロードバイクであるPW50を買い与えられるが、足が届かず、ほとんど乗ることがなかったと言う。4歳になり74Daijiroに福岡のA1サーキットで乗り始め、鳥羽海渡や真崎一輝が走っているのをよく見ていたそうだ。
Moto3:ホンダ・チーム・アジアが2022年の体制発表。古里太陽とマリオ・アジが加入/MotoGP
その後、ミニバイクで腕を磨き、小学校6年生11歳のときにSRS-Jベーシックに入り、南コースをホンダCBR250Rで走っていた。翌年、SRS-Jアドバンスに上がりNSF250Rに乗り、中学2年生で鈴鹿サンデーJ-GP3クラスのチャンピオンに輝くと、2020年は、イデミツ・アジア・タレント・カップ(IATC)への参戦を決める。
しかし、開幕戦カタールは何とか開催され、レース1で2位、レース2で4位という結果を残すが、コロナ禍のため、その後のレースは中止となってしまう。開幕が遅れていた全日本ロードレースには、多くの人が動き、3レースに参戦。初戦のSUGOで3位に入ると、2戦目のもてぎで初優勝を達成。ホームコースとも言える鈴鹿では最終ラップまでトップ争いを繰り広げるものの不運もあり6位となったが、ここでも非凡な才能を見せていた。
「全日本ロードはマシン差があり、コーナーの立ち上がりで一気に離されてしまうので、その差をどう埋めていくかがカギでしたが、とても勉強になりました。IATCでは、同じバイクなので、その部分では楽でしたね」
2021年もIATCの開幕戦はカタールで行われた。ここでは2戦4レースが行われ太陽は、すべて優勝を飾るが、コロナ禍のため、またもレースの中止が続いてしまう。これを見たドルナは、太陽をRED BULL MotoGPルーキーズカップに招請。3戦目となるイタリアのムジェロ・サーキットから参戦できることになる。初めてのヨーロッパ、初めてのマシン(KTM)、初めてのサーキットと初めて尽くしだったが、いきなり優勝を飾る。
「ムジェロは、コース的には、それほど難しいとは感じませんでした。ただ、ルーキーズカップは、ライダーのレベルが高いと思いましたね。アラゴンはCEVが開催されていることもあって、他のライダーとの経験値の差を感じました。初めて走ったコースばかりでしたが、トップグループに入れましたし、転倒もありましたが、全く歯が立たないとは思いませんでした」
ムジェロでデビューウインを飾った後、表彰台に立つことはなかったが、トップを走ったり、ファステストラップを出したりルーキーズカップで存在感を見せつけた。
そんな太陽のもとに、2022年シーズンMoto3を走るオファーが舞い込んでくる。
「早く世界を走りたいと思っていたので、オファーをいただいたことは、すごくうれしかった。ルーキーズカップにも途中から参戦させてもらえましたし、このチャンスを逃してはいけないと思いました」
このオファーがあった後にIATCの最終戦がインドネシアの新コース、マンダリカで行われたが、カタールでは4連勝を飾っており“勝って当然”という周りからのプレッシャーがあったが、ここでも3連勝を達成。2021年シーズンのIATCで全戦全勝という結果をしっかり残した。
「Moto3参戦に向けてカタールのときよりも体重が増えていたので、インドネシアは厳しいレースになるのは分かっていました。変なプレッシャーもありましたが、内容よりも結果を出すことに集中しました」
IATCを戦い、ルーキーズカップ、CEV Moto3ジュニア世界選手権と進むのがセオリーだが、太陽の場合、1段も2段も飛び越して世界へのシートをつかんだ形だ。
そんな太陽を起用した決め手について、青山博一監督に聞くと「IATCを全勝したことが周りの期待値を上げたことは間違いないです。まだ若いので学ぶことが多いのも事実ですから、グランプリを戦うなかで、ヨーロッパのコースやライバルの特徴をつかみ、全戦を走り切って欲しいですね」とコメント。世界という舞台で成長していくことを期待している。
青山監督やチームメイトになる小椋藍の印象を聞くと「青山監督は、自転車がハンパなかったですね。世界チャンピオンになった尊敬する大先輩にも関わらず、とても相談しやすいので、チーム入りできてよかったと思っています。小椋選手は、とてもやさしくしてくれています」と遠慮気味に語る。昨年、ヨーロッパではイデミツ・ホンダ・チーム・アジアのトレーニングに参加しており、自転車では、アルベルト・プーチのスパルタトレーニングで鍛えられた青山監督のレベルの高さにビックリしたそうだ。
「初めてのサーキットばかりですし、初めてのバイクになるので、一戦一戦やれることを全力でやっていきたいですね。子どものころからMotoGPを見ているのですが、ヘレスサーキットが一番難しそうなので、早く走ってみたいですね」
目標にしているライダーは、ホルヘ・ロレンソ。スムーズで無駄のないライディングスタイルを理想としている。
太陽と話しをしていると、自身の置かれている状況を分析する能力に長けていると感じた。だからこそ、初めて尽くしとなったルーキーズカップで勝つことができたのだろう。また、6歳のころから体操競技で有名な鹿屋体育大学で体操を練習してきたことも、身体能力の高さにつながっている。シーズン序盤は苦労するだろうが、世界レベルで揉まれながら成長していくことを期待したい。
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