8月4日、静岡県の富士スピードウェイで2024年スーパーGT第4戦『FUJI GT 350km RACE』の決勝レースが行われ、GT300クラスはLEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)がポール・トゥ・ウイン。2位に31秒差をつける独走で今季初優勝を飾った。
金曜搬入日から“夏富士”とも言える暑さ、そして強い日差しがコースを照らす富士スピードウェイ。迎えた日曜決勝日は当初の予報では降雨が予想されたものの、午前中から晴天に恵まれた。
レース直前の気温は35度、路面温度56度というコンディション。決勝は14時30分に定刻どおり静岡県警察先導のパレードラップ、セーフティカーによるフォーメーションラップを経て、初の350kmレースの幕が開けた。
スタートではポールシッターのLEON PYRAMID AMG篠原拓朗を先頭に、大きな順位変化なくクリーンな出だしとなる。中団では7番手スタートのPONOS FERRARI 296を駆るリル・ワドゥがポジションを落とし9番手に後退する。
無事に1周目を終えようとしていたGT300の各マシンだが、後方ではPACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGがピットレーン入口にマシンを止めてしまい、SUBARU BRZ R&D SPORTは車両のリヤ部分にダメージを負い緊急ピットインを余儀なくされてしまう波乱も起こる。
上位集団は大きな順位変化なく淡々とレースを進める展開になるなか、中団勢ではmuta Racing GR86 GTを先頭とする争いが白熱し、隊列のなかではアールキューズ AMG GT3を駆る小山美姫もバトルを繰り広げる。
その後もGT300上位集団は各車1~2秒ほどの間隔を保ってレースを進めていく。コンディションは15時の段階で気温33度、路面温度50度ほどに下がった。
そんななかレース28周目、HOPPY Schatz GR Supra GTがダンロップコーナーでスロー走行からストップ。車両を回収するためにフルコースイエロー(FCY)が導入されたが、首位をいくLEON AMGは導入直前のピットインに成功する。
これでロスなくフルサービスを行うことができたLEON AMGは蒲生尚弥がコースに出ていく。その直後のFCY解除タイミングでは、SUBARU BRZ R&D SPORTがメインストレートで加速できずスロー走行となってピットに戻ってしまう。
その3周後ほどから各車がピットに入り始める。350kmレースのなかでMETALIVE S Lamborghini GT3、JLOC Lamborghini GT3はリヤタイヤのみ交換を選択。そして無交換の得意とするブリヂストン勢はapr LC500h GT、Green Brave GR Supra GTが無交換に対し、muta Racing GR86 GTは4本交換と選択が分かれた。
GT300全車がピットインを完了すると、FCYピットインのアドバンテージを活かしてLEON AMGが2番手のグッドスマイル 初音ミク AMGに対して50秒差の独走状態に持ち込む。レースはその後もアクシデントなく進み、LEON AMGが31秒差の独走ポール・トゥ・ウインで今季初優勝を飾った。
2位争いはグッドスマイル 初音ミク AMGの谷口信輝とリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが接戦を繰り広げていたが、GT500マシンをうまく利用した谷口に軍配が上がりグッドスマイル 初音ミク AMGが2位、リアライズGT-Rが3位となっている。
前戦ウイナーのD’station Vantage GT3が4位、第2戦勝者のJLOC Lamborghini GT3が5位に続き、その僚友とおなじく“エボ2”を新投入したMETALIVE S Lamborghini GT3が初陣6位に続くトップ6になった。
7位にはStudie BMW M4が入り、8位には18番手から追い上げをみせたランキングリーダーのmuta Racing GR86 GTが入ってみせた。9位はUNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI、
10位にはGAINER TANAX Zが入り、ニューマシンでの初ポイントを獲得。そのGAINER Zと最終周の最終コーナーまで争い、0.009秒差でフィニッシュラインを通過したPONOS FERRARI 296は惜しくもポイントに届かず11位でチェッカーフラッグを受けている。
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