昨季2023年も圧倒的な強さを披露してシリーズ連覇を達成し、自身5度目のETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップ王者に輝いたノルベルト・キス(レベス・レーシング/マン)が、5月25日~26日にイタリアのミサノで開幕を迎えた2024年シーズンでもそのアドバンテージを継続。土日双方で予選ポールポジションを獲得し、昨季から継続する“年間予選全セッション制覇”の偉業を引き継ぐとともに、週末4ヒートを制圧するパーフェクト発進を決めている。
総重量5.3t超、1万3000ccの直列6気筒ツインターボディーゼルが1500PS以上を発揮するトレーラーヘッドが争うFIA ETRCだが、今季は予選形式が刷新されQ1、Q2、Q3の3ステージ制となり、以前から存在したクラス分けもPromoter's Cup(プロモーターズ・カップ)登録を廃止し、TITAN(タイタン)とCHROME(クローム)のカテゴリーを正式に採用。そのいずれにもFIA公式タイトルが掛かるなど細部のブラッシュアップが図られた。
10月にバレンシアで開催のFIAモータースポーツ・ゲームスに欧州最高峰トラック“ETRC”の追加が決定
また技術規則の面でも、ワンメイクタイヤを供給するグッドイヤーが長期間のテストを経て新しいトラックレーシング・タイヤを導入。とくにウエットでの性能向上が図られた新コンパウンドは耐久性も向上し、週末はもとより年間での使用本数削減を達成するとともに、使用後も“リトレッド”を経て物流ユースの民生用トレーラータイヤに再生産されるなど、サステナビリティを見据えた改変も受ける。
さらにトレーラー側でも技術規則における重要な更新として、フロントアクスルのキャスター角が30度に指定され、これまで規制のなかったアングルが最大角で統一された。これはステアリング機構とその周辺の機械部品損傷が相次いだ昨季の事例も受け、シリーズを統括するETRAとFIA双方が「問題に対処するために標準化されたパラメーターが必要である」との認識で一致したことによるもの。
「これまで前輪のキャスター角はとくに規制されていなかったため、チームはパフォーマンス向上を追求するべくさまざまなセットアップを採用していた」と明かすのは、FIAの技術代表を務めるフランズ・スティールベルグ。
■キスが週末を圧倒。4レース制覇のフルポイント
「これらのセットアップはパフォーマンス向上を目的としていたが、スプリングの破損やフロントタイヤへのストレス増加など各種の問題を引き起こす要因となっていた。そのためチームからの意見を取り入れて徹底的に評価した後、この規制を導入することを決断した」
これらの変更がグリッドの勢力図にどのような影響を及ぼすかが注目されるなか、昨季年間勝利数を“22”とし、ライバルを圧倒する強さを披露した王者キスが依然として全14台のトラックで先頭を行く構図に。
以前は予選とスーパーポールで雌雄を決していたグリッド争奪戦は、分割された3セッション方式となるなか、そのいずれでもリードしたキスが今季最初のポールポジションを獲得。ヨッヘン・ハーン(チーム・ハーン・レーシング/イベコ)、サッシャ・レンツ(SLトラックスポーツ30/マン)、アントニオ・アルバセテ(Tスポーツ・ベルナウ/マン)らおなじみのメンバーを従えて、中盤から雨が降り始めたレース1でも盤石のライト・トゥ・フラッグを決めてみせた。
続くトップ8リバースのレース2は、オープニングでレンツとホセ・エドゥアルド・ロドリゲス(ロボコノーテ・レーシング・トラックチーム/マン)のトラックが絡み、路面にオイルが漏れたことで赤旗ディレイに。それでも集中力を切らさなかったキスは、後方から首位浮上を果たすのにそれほどの時間を要さず、アンドレ・クルシム(ドント・タッチ・レーシング/イベコ)をシケインのアウト側から仕留めるクラス違いの速さで連勝を飾ってみせる。
明けた日曜の予選もハーンをわずか0.031秒差で撃破したキスが通算67回目のポールを確保。そのまま自身200回目の表彰台を最上段で祝う展開に。迎えた週末最終ヒートでもリバースのフロントロウに並んだロドリゲスのペナルティにも乗じ、喰らいつく意地を見せたシュテフィ・ハルム(チーム・シュバーベントラック/イベコ)もパスして土日2回のポールポジションと4回のレースすべてを制覇。イタリアでの週末を圧倒してフルポイントを獲得してみせた。
これで自身6度目の王座に向けキスが完璧なスタートを切ったFIA ETRCの2024年シーズン。続く第2戦は6月8日~9日にスロバキアリンクで争われる。
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