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アストンマーティンが新型プラグインハイブリッド・ハイパーカー「ヴァルハラ」の概要を発表

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アストンマーティンが新型プラグインハイブリッド・ハイパーカー「ヴァルハラ」の概要を発表

 英国アストンマーティンは2024年12月11日(現地時間)、同ブランド初のプラグインハイブリッド(PHEV)ハイパーカー「ヴァルハラ(VALHALLA)」の概要を発表し、合わせて開発が最終段階に入ったとアナウンスした。

 アストンマーティンは2019年開催のジュネーブ・ショーで「AM-RB 003」、後の「ヴァルハラ」のコンセプトカーを発表し、2021年には市販モデルのプロトタイプを公表。2022年にはインテリアの画像を、2023年にはプロトタイプの走行画像を公開している。そして今回、ついに市販版ヴァルハラの概要が内外装やパワートレインなどの画像とともに明らかとなった。

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 まず注目のパワートレインは、ホットV構造にフラットプレーンのクランクシャフト、ドライサンプのオイル潤滑方式、新しい格納スペースに63mmコンプレッサーを備えた新型高流量ターボチャージャーおよび専用の空冷式インタークーラーを備えたミッドシップ配置の4リットルV型8気筒DOHCツインターボガソリンエンジン(828ps)、フロントアクスルに設置した2基の電気モーターおよびトルクベクタリング機能を提供するEDU、リアアクスルのDCT内に組み込まれスタータージェネレーターとしても機能する1基のモーター、400Vの電気システムおよび総電力量6.1kWhの高性能バッテリー(HPB)、新開発の8速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)、リア配置の電子制御ディファレンシャル(E-デフ)でプラグインハイブリッドシステムを構成。システム最高出力は1079ps、最大トルクは1100Nmを誇り、また最高速度は350km/h、0→100km/h加速は2.5秒を実現する。エンジンについては、エアインテーク設計に一体型マニホールドを採用するとともに、最新のエアチャージエアクーラー(ACAC)を配備。ACACはターボチャージャーを通過して、エンジンに入る前に空気を冷却する。また、ビートシールドのトップエグジットに2本、リアディフューザー内に2本を配する4本出しのクワッドエキゾーストシステムを組み込んだ。一方、フロントアクスルとリアアクスルの間に物理的な接続はなく、代わりに2つの車軸を最先端のインテグレーテッドビークルダイナミクスコントロール(IVC)および統合パワーブレーキシステムによって継続的に監視および管理。そして、HPBは560個のセルそれぞれを最適な温度に保つ効率的な誘電冷却システムを内蔵した。

 シャシー面に関しては、フロントにインボードスプリングおよびダンパーを備えたF1由来のプッシュロッド式フロントサスペンションを、リアにマルチリンク式サスペンションを採用。フロントアクスルノーズリフト機能も装備する。シューズには前20インチ/後21インチの鍛造アルミホイールと、前285/30ZR20/後335/30ZR21サイズの専用ミシュランPilot Sport S 5 AMLタイヤを標準で、マグネシウムホイールおよびトラック走行向けミシュランPilot Sport Cup2タイヤをオプションで設定。制動機構には前6ピストン/後4ピストンキャリパー+前φ410mm/後Φ390mmカーボンセラミックディスクブレーキ(CCB)を組み込んだ。

 エクステリアについては、アストンマーティン・パフォーマンス・テクノロジーズと共同開発したカーボンファイバー製モノコックに超剛性のアルミ製フロントおよびリアサブフレームを組み込んで基本骨格を構築したうえで、アストンマーティンのアイデンティティである“フォルム・フォロー・ファンクション”の精神をより進化させたスタイリングに仕立てる。フロント部は新造形のマトリックスLEDヘッドライトや既存のDB12を彷彿とさせるグリル、エアダクトを配した左右フェンダー、そして空気がスムーズに流れるボンネットなどによって、精悍かつ先進的なマスクを創出。ボンネットから連なるルーフのカットアウトおよびフォワードAピラーや、F1マシンからインスパイアを受けたルーフシュノーケルなども印象的だ。一方でサイドビューは、ドアターニングベーンと称するフロントホイールアーチやダクトとして機能するように彫刻したドアアウター内面、ワイドトレッドを強調するリアフェンダーなどを配して、流麗で力感あふれるフォルムを形成する。ドア自体は前ヒンジ式シザーズタイプのディヘドラルドアを採用。ルーフスクープの側面にはエンジン用の燃料、オイル、クーラントフィラー、プラグインハイブリッドバッテリーの充電ポートにアクセスできるポートを配し、翼のような開口パネルで覆って外観のスタイリッシュさを損なわないように工夫した。そしてリアセクションは、3Dディメンショナルライトブレードやブラックアウトしたメッシュパネル、2つの大きなベンチュリートンネルなどによって、スポーティかつ存在感あふれる後ろ姿を具現化する。ボディサイズは全長4727×全幅2014×全高1161mm/ホイールベース2760mm、車両重量は1655kgに設定した。

 エアロダイナミクスも最大限に重視し、新設計のアクティブフロントウィングや油圧作動式のアクティブリアウィング(最大上げ幅255mm)が連動して作動するアクティブエアロダイナミクス、サイドスカート後部に配した5つのボルテックスジェネレーター、リアベンチュリトンネルおよびディフューザーなどを採用。240km/h(149mph)時で600kg以上のダウンフォースを発生し(サーキットモード選択時)、これが350km/hの最高速度に至るまで維持するよう設定する。また、各速度域に合わせて前後ウィングの迎角を調整して、最適の空力バランスを保つようにもセッティングした。

 内包する2シーター構成のインテリアは、F1マシンからインスパイアを受けたクリーンでリダクティブなデザインを導入して、ドライビングに集中できるコクピットに仕立てる。ステアリングはF1マシン用を参考とした形状に、ワンピースのカーボンファイバーアーマチュアを採用。また、専用表示の10.25インチフルデジタル式デジタルドライバーディスプレイや10.25インチセンタータッチインフォテインメントディスプレイ、カーボンブレースが走るダッシュボード、コンパクトなセレクターとドライブモードのスイッチを配したセンターコンソールなどを配備する。音響機器として14スピーカーBowers&Wilkinsサラウンドサウンドシステム(745W出力)も用意した。一方でシートには、カーボンファイバー製のバケットタイプを装着。合わせてシートポジションを低く、同時にフットウェルを高く配置して、F1マシンのようなヒップ・トゥ・ヒールのポジションに設定する。フルデジタルディスプレイミラーシステム(FDM)やリアパーキングカメラ、前後パーキングセンサー、自動緊急ブレーキ(AEB)、前方車接近警報(FCW)、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、交通標識認識(TSR)、レーンキープアシスト(LKA)/車線逸脱警告 (LDW)などの先進安全システムを装備して安全性能を高めたことも、ヴァルハラの訴求点である。

 なお、アストンマーティンはヴァルハラの生産を2025年第2四半期に開始すると予告。生産台数は限定999台を予定している。

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みんなのコメント

2件
  • max********
    V8の4Lツインターボ+モーターのPHEVだとスペック的にもマクラーレンW1とほぼ同一。
    生産台数999台はアストンの方が多いですがこのクラスの車を購入する人はコレクションだからどちらとかじゃなくて両方購入するのかな?
  • f1********
    乗り手を選んでほしい
    下品な改造はダサすぎる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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