ジェッダ市街地サーキットを舞台に開催されているF1第2戦サウジアラビアGP。その予選では、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得した。
この予選前に行なわれたFP3は日中のセッションとなったが、FIA F2のスプリントレースを挟んで、F1の予選セッションが開始される現地20時00分の段階ではとっぷり日も暮れ、気温25度、路面温度32度というコンディション。FP3からは10度近く路面温度が下がった。
■F1分析|やはり今回も、レッドブルのレースペースは強力。しかしフェラーリのペースも優秀……一矢報いるか?:F1サウジアラビアGP FP2
■Q1
予選の時刻を迎え、ピットレーンのシグナルがグリーンに灯ると、各車が下位5台の足切りを行なうQ1に向けてピットアウト。多くのマシンが出走するQ1ではトラフィックや他車のアクシデントの影響も受けやすく、1セット目のタイヤで“置き”のバンカータイムを計測した後、新品タイヤに履き替えて後半に再アタックするのがセオリーだ。
ただメルセデス勢は、残りの新品ソフトタイヤのセット数が他よりも1セット数なかったため、まずはミディアムタイヤを履いてコースインした。
レッドブル勢はコースインのタイミングを遅らせて、Q1ではソフトタイヤを1セットのみを使用。それでもフェルスタッペンは1分28秒171でトップ通過を果たした。2番手にはソフトタイヤを2セット使用したランス・ストロール(アストンマーティン)がつけた。
なおレッドブル勢だけでなく、3番手通過のシャルル・ルクレール(フェラーリ)やフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、マクラーレン勢もソフトタイヤ1セットのみでQ2に進出した。
また、虫垂炎を患ったカルロス・サインツJr.の代役としてフェラーリから急遽F1デビューを果たしたオリバー・ベアマンは9番手通過。RBの角田裕毅が10番手でQ1通過となった。
なおFP3で大きなクラッシュのあったキック・ザウバーの周冠宇は、Q1最終盤にマシン修復が間に合い、コースに出ることは叶ったものの、タイム計測を開始する前にチェッカーフラッグを受けてしまうことになった。そのため、ノータイムでQ1敗退。バルテリ・ボッタスもトラフィックの影響を受けて16番手と、キック・ザウバーは2台揃ってQ1で姿を消すこととなった。その他、ウイリアムズのローガン・サージェント、そしてアルピーヌの2台がここで脱落となった。
■Q2
トップ10入りを決めるQ2が開始され、各車が続々と1回目のアタックへ向かう中、ハースのニコ・ヒュルケンベルグがパワーを失ってコース脇にストップ。11分を残して赤旗が提示された。この時点では15台中5台がタイムを出しており、メルセデスのジョージ・ラッセルが1分28秒608で暫定トップに立っていた。
ヒュルケンベルグのマシンはすぐに回収され、5分程度の中断でQ2は再開。タイムを出していなかったドライバーもここでコースへ入り、フェルスタッペンは1分28秒078でトップタイムをマークした。そこにアロンソが食らいつき0.044落ちの2番手につけた。また、マクラーレン勢はタイムアタックのタイミングをズラして空いたコースでタイム計測を実施した。
Q2終盤にかけて、脱落の危険性があるドライバーを中心に、最後のタイム計測を実施。RBの角田は1分28秒564で8番手に食い込み今季初のQ3進出を果たす一方で、チームメイトのリカルドは14番手とQ2脱落となった。
今回が初のF1での予選となるベアマンは1周をまとめ上げることに苦戦し、11番手でQ3進出ならず。10番手でQ2ギリギリ通過となったルイス・ハミルトン(メルセデス)に0.036秒届かなかった。その他、マシンストップがあったヒュルケンベルグを含めハース勢とアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)がここで脱落となった。
なおフェルスタッペンはQ2終盤、ユーズドのソフトタイヤで1分28秒033までタイムを改善してトップ通過。ルクレールが0.079秒差で2番手となった。ちなみに3番手通過のアロンソはQ2終盤にアタックを行なわなかった。
■Q3
迎えたポールポジションを決めるQ3。最初のタイム計測ではフェルスタッペンがいきなり1分27秒472を叩き出してタイムシートのトップに浮上。ペレスは2番手に並ぶもその差は0.335秒と大きかった。そしてアロンソは1周をまとめて3番手。1回目のアタックを中断したルクレールが改めてアタックを行ない、4番手につけた。
各車は1回目のアタックを終えてピットへ。Q3最初のアタックではユーズドタイヤを使用するドライバーもいたが、残り4分を切ったところから全車が新品ソフトタイヤに履き替え、最後のアタックに向けて再びピットアウト。メルセデスの2台を先頭にコースへ出ていった。
まずメルセデスのルイス・ハミルトンは1分28秒460をマークするも7番手止まり。ラッセルは痛恨のミスを犯してラップを中断した。
続くドライバーにもフェルスタッペンが記録した驚速タイムを脅かす者は現れず。フェルスタッペン自身も最後のアタックではタイムを改善できなかったが、開幕戦バーレーンGPに続いてサウジアラビアGPでもポールポジションを獲得した。
2番手にはフェルスタッペンから0.319秒差でルクレール、3番手には0.335秒差でペレスが並んだ。
決勝グリッドはフェルスタッペンとルクレールがフロントロウに並び、ペレスとアロンソが2列目、マクラーレン勢が3列目、メルセデス勢が4列目。角田は予選でストロールを上回る1分28秒547を記録して9番手からレースを迎える。
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