9年目を迎えているインタープロト・シリーズ。2021年の最終ラウンドが、12月11~12日に富士スピードウェイにて開催された。
国内トップカテゴリーで活躍するトップドライバーが参戦する、インタープロト・プロクラスのランキングは第3ラウンドまでを終えて、福住仁嶺(#37 K-Design)がトップ。ランキング2番手の山下健太(#44 NAVUL)に10ポイント差の状態で、初チャンピオンを目指して最終戦に挑んだ。
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12月11日に快晴の下で、プロクラスの予選が開始されると、セッション序盤にぶっつけ本番で走行を開始した2021年スーパーフォーミュラチャンピオンの野尻智紀(#7 TOMEI SPORTS)がトップに立った。
だが、セッションが進むにつれて路面温度が上昇してくると、続々と他車もタイムを更新し、山下が1分44秒387でトップタイムをマーク。ポールポジションを獲得した。
2番手には0.004秒差で福住が続き、3番手の阪口晴南(#3 INGING MOTORSPORT)も0.05秒差とインタープロトのマシンコンセプトならではの接戦が予選から展開された。
12月12日は前日同様に快晴となったが、強い風が吹くコンデイションで全9周の第7戦のスタートを迎えた。
スタートは山下がホールショットを決めて、2番手には阪口が続いた。ただ1周目のダンロップコーナーで福住が阪口を抜き返し、2番手はすぐに入れ替わった。
山下は1周目を終えて後続を1秒離し突き放し、さらにリードを広げようとしたが、福住もそうはさせまいと追いすがる展開となった。
レースが動いたのは6周目。コカ・コーラコーナーで福住が山下に仕掛けたが、ここでオーバーテイクはならず。ポジションはそのままだ。
さらにパナソニックコーナーで福住が山下をオーバーテイクするが、続く7周目でスリップストリームに入り、TGRコーナーで山下がトップを取り戻す……といった激しいバトルに発展した。
最後はコカ・コーラコーナーへ向かって山下と福住がサイドバイサイドで下り、福住がトップへ浮上。そのままトップを譲ることなく福住が第7戦を制し、チャンピオン獲得へ一歩前進した。
その後約10分のインターバルをおいて、同じく全9周で第8戦がスタート。
ここで福住は危なげなくホールショットを決め、山下が2番手に続く形に。3周目のTGRコーナーでは山下がトップを奪い、2番手に脱落した福住を阪口も狙う姿勢を見せ、トップグループの争いは激しさが増した。
レースも終盤となる7周目にはホームストレートで山下、福住、阪口の3台がスリーワイドでTGRコーナーに向かうトップ争いが展開。ここでは一番アウト側にポジションを取った阪口がブレーキングで一気にトップ浮上することに成功し、阪口はそのままトップでチェッカーを受け優勝を果たした。2位は福住、3位が山下となった。
最終的にチャンピオンを獲得したのは福住。2020年シーズンに続く連覇となった。ランキング2位は山下、3位は阪口だ。
空力に頼らないインタープロトならではの激しいバトルは非常に魅力的で、22年でのシリーズ発展が楽しみだ。
また感染拡大防止を配慮しつつもパドックは観客にも開放され、トークショー等のイベントも豊富で各イベントを楽しむ訪れた家族連れやお子さんの楽しげな雰囲気が印象的なイベントとなった。
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