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今年のSFはルーキー・オブ・ザ・イヤー争いがアツい! 開幕戦ラウンドでは3名がポイント獲得……抜け出すのは誰だ

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今年のSFはルーキー・オブ・ザ・イヤー争いがアツい! 開幕戦ラウンドでは3名がポイント獲得……抜け出すのは誰だ

 先日、鈴鹿サーキットで2025年のスーパーフォーミュラが幕を開けた。開幕ラウンドは1大会2レース開催となったが、DANDELION、MUGEN、そしてTOM'Sの坪井翔らによる優勝争いが繰り広げられた裏で、密かに激化しそうな予感を漂わせているのが、ルーキー・オブ・ザ・イヤーをかけた争いだ。

 ここ最近のルーキー・オブ・ザ・イヤーを振り返ると、過去2年はリアム・ローソンと岩佐歩夢がトップチームのMUGENから参戦し、他を圧倒する成績で受賞しており、ルーキー・オブ・ザ・イヤーに焦点が当たることがあまりなかった。しかし今季は有資格ドライバーが5人(スポット参戦の野中誠太も含めると6人)もおり、実力伯仲の戦いが繰り広げられそうだ。

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 ここまでの2戦でポイントを獲得したルーキーは3人。その中で最も好成績を収めたと言えるのが、PONOS NAKAJIMA RACINGのイゴール・オオムラ・フラガだ。

 事前のテスト、そしてレースウィーク金曜のフリー走行から好調で前評判の高かったフラガだったが、鈴鹿大会は本人が言うように「ジェットコースターのような」週末となった。8番グリッドを手にした第1戦はレコノサンスラップ中に痛恨のコースオフを喫してピットスタートに。レース中はもらい事故にも遭うなど散々な展開で18位に終わった。

 一方で第2戦は予選こそ僅差のQ1敗退で14番手に沈んだものの、決勝ではレースペースの良さを活かして5位入賞。春先の鈴鹿戦という、NAKAJIMA RACINGが得意とするシチュエーションではあったが、しっかり結果を残してみせた。

 スタートから2周でタイヤ交換する戦略を採ったフラガはレース中盤、タイヤの性能劣化か、車高変化などによるフィーリングの変化からかタイムが落ち始めたものの、自らのドライビングを変えることでタイムを戻すことができたと語るなど、器用さもうかがえる。

 既にトップ5に食い込める速さを見せるフラガだが、「ずっとポイント圏内で争えるようにしたい」と一貫して堅実な目標を口にする。それに、「スーパーフォーミュラでは鈴鹿しか走ったことがないんですよね(苦笑)」と本音もポロリ。オフのテストなど、十分な経験値を積んできた感のあるフラガだが、走行したのはいずれも鈴鹿。次戦もてぎは初体験となるが、チームと共に引き続き高いパフォーマンスを見せられるか。

 そのフラガに勝るとも劣らないパフォーマンスを見せていると言えるのが、San-Ei Gen with B-Maxの小出峻だ。

 小出は昨年のスーパーフォーミュラ・ライツ王者だが、B-Maxはここ数年なかなか好成績を残せずにいたため、下馬評もそれほど高くなかったと言わざるを得ない。しかし小出は第1戦の予選でルーキートップの7番グリッドを獲得。決勝はギヤトラブルで14位に終わったが、翌日の第2戦では予選Q1 A組で3番手に入るなど2戦連続でQ2に進出し(Q2はトラフィックの影響も受け12番手)、決勝では8位入賞をもぎ取った。

 開幕ラウンドでのサプライズのひとつとも言える小出の躍動だが、本人としては開幕前からこの水準のパフォーマンスが出せる手応えがあったのだという。

「テストから今回のフリー走行にかけて、走っている感触もすごい良かったし、手応えもありました。ちゃんとパフォーマンスが発揮できれば、トップ6にも全然入れるという自信もあったし、Q1は絶対に通れると思っていました」

「Q1で3番手という結果にも驚いてはないですね。正直言うと、あとコンマ1秒くらいでトップだったので……(笑)。トップでQ1を通れたらもっとアピールになったなというところで悔しさはありますが、とりあえず嬉しいです」

 ルーキーの小出にとって、2戦連続でQ2に進んで予選に向けたセットアップやウォームアップの経験を積めたことも糧になったはず。「今年は本当にどんどん経験を増やして、チームの底上げをしていきたいです」と意気込んだ。

 もうひとりポイントを獲得したのが、KONDO RACINGのザック・オサリバン。2023年のFIA F3でランキング2位に入るなど実力あるドライバーが、初めての日本でも才能の片鱗を見せている。

 オサリバンは第1戦で10番グリッドから8位入賞。第2戦は予選Q2に進めず13番グリッドからのスタートとなり、決勝では野中と接触してリタイアに終わるなど、一転して苦しいレースとなった。

「正直、今回(第2戦)の方が予選での本来の実力をより正確に示していると思う」とやや厳し目に評価するオサリバン。ただ、年末のテストと2月のテストで2日間走行したのみで開幕を迎え、しかも金曜フリー走行2回目はターボトラブルに苦しめられたことを考えると、開幕戦8位はまずまずの滑り出しだと言えるだろう。

 彼は週末を振り返ってこう語った。

「少しポイントを獲得することができたけど、全体的にはケンタ(チームメイトの山下健太)にとっても僕にとっても、そしてチーム全体にとってもかなりトリッキーな週末だった」

「色んなところでパフォーマンスが足りなかった。でも初めてのレースウィークを経験して、学ぶことができてうれしい」

 3人のルーキーがポイントを獲得した裏で、厳しい開幕となったのがITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPULのルーキーコンビだ。

 オリバー・ラスムッセンは金曜FP1のクラッシュで負傷欠場。チームやトヨタからの公式発表はないが、パドックでは腰椎骨折という情報も流れており、早期に復帰できるかどうかは不透明な状況と言える。

 また高星明誠は週末を通してパフォーマンス不足に苦しみ、特に予選では第1戦・第2戦共に、スピンやタイム抹消のあったドライバーを除けば最も遅いタイムに終わった。「正直、スーパーフォーミュラのレースに参加できていない」と悔しがるが、「これをちゃんと受け止めて、次に向けてドライビングやセットアップなど(の改善)に取り組みたい」とコメントした。

文:motorsport.com 日本版 戎井健一郎/Jamie Klein
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