2020年生産のクラシックモデル。英国らしいヒストリーの持ち主
アルヴィスは、1919年から1967年まで高級車を製造していた英国の名門だ。ただし過去のブランドではない。アルヴィスはかなり特異で、いかにも英国らしいヒストリーの持ち主である。
まず、取材した「最新」アルヴィスについて報告しておこう。輸入するのは自動車部品の専門老舗商社、明治産業である。
映画007『ノー・タイム・トゥ・ダイ』の公開を記念した「Q by Aston Martin」製作のヴァンテージとDBSスーパーレッジェーラの007スペシャルモデルが登場
見た目に戦前のクラシックカーそのものというべき4.3リッター・バンデン・プラ・ツアラーが今回の主役だ。いわゆるビンテージカー(中古車)ではない。ばりばりの新車。けれども年式は1937年、というからややこしい。
全長4900mm、ホイールベースは3135mm、というからかなりの大型だ。
実はこのクルマ、一部を除き戦前の同型車と「同じ」である。アルミニウムのボディパネルはもちろん、アッシュウッドの基本骨格、直6OHVエンジン、贅の尽くされた内外装に至るまで、オリジナルモデルと変わらない。製造は現代だが、設計は当時のままだ。
変更されたパートといえば、最新のエンジンマネジメントシステムやラック&ピニオンのステアリング、ディスクブレーキ、6速トランスミッション。そしてオーディオ(ブルートゥース)を最新仕様に替え、日本仕様にはクーラーを追加した程度。それ以外はオリジナルを、現代の技術で忠実に再現している。
1937年式から連続した車台番号を持つ正統派。コンティニュエーションは77台生産予定
どうしてそんなことが可能だったのか。半世紀以上も前に乗用車生産をやめた会社だというのに?
実は1967年に生産を休止した際、既存カスタマーにサービスを提供するために、すべての設計図やスペアパーツを託された会社があった。その名はレッドトライアングル(アルヴィスのエンブレムに由来)。
この会社が連綿とカスタマーサービスを続け、1990年代以降はクラシックカーのレストアビジネスに取り組んだ。その成果が、この名車再生だ。
今回の試乗車は「コンティニュエーション」モデルと呼ばれ、1937年式から続く車台番号を持つ。当時、4.3リッターモデルは英国当局が150台の生産枠を許可していた。だが、大戦の影響で73台を作っただけで、77台の枠が未生産で残っていた。アルヴィス=レッドトライアングルにはすべての記録が残されており、晴れて未生産分77台の1937年式を今日において作ることが許された。よって、英国では1937年式と認められ、日本には新車ながら、1937年式の「中古車」として輸入される。
モダンカーと同様のドライビングファン! 現代の技術で楽しむ生粋ヒストリックカー
はたしてその乗り味はどうか。明治産業が所有する正真正銘1937年式と比較試乗ができたが、まず、1937年生産車でも思いのほか扱いやすく、ドライビングファンだったことを報告しておく。そのうえでコンティニュエーションの2020年生産車(ディスクブレーキで見分けてほしい)を評価すれば、「いっそうドライビングが楽しい」クルマに仕上がっていた、となる。
旋回性と制動力が段違いにいいので、サーキットを攻め込み、細いタイヤをスライドさせて走るような芸当が苦もなくできた。ロングホイールベースゆえ、さほど神経質にならずにがんがん切り込んでいけるのだ。エンジンもすこぶるつきのパワー&フィールで扱いづらさは微塵もない。少し違和感を感じたのはクイックに決まりすぎるトレメック製6速MTくらいだった。
レトロ制御(キャブなど)も可能だというが、現代の技術でクラシックを気兼ねなく楽しむという「遊び」もあっていいと思う。もっともお値段はスーパーカー並みになってしまうけれども。
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