ドリス・ファントールは9月15日に行われたWEC世界耐久選手権第7戦富士6時間レースで好調な走りを見せ、ハイパーカークラスで初となる表彰台を獲得したあと、BMWは「正しい方向に進んでいる」と語った。
ファントールとラファエレ・マルチェッロ、マルコ・ウィットマンの3人は、BMW Mチーム WRTの15号車BMW Mハイブリッド V8をドライブし、このレースで優勝した6号車ポルシェ963から16秒差の2位でフィニッシュを果たした。
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このレースは、WECでは今季から始まったBMWのプロトタイプ・プログラムにおける最も力強いレースとなった。予選ハイパーポールではランボルギーニSC63のダニール・クビアトに妨害を受けながらも、ファントールが3番手を獲得。決勝でも、15号車は終始優勝争いに加わっていた。
「もちろん、とてもクールだし、WECでBMW初の表彰台を獲得した最初の3人のドライバーになれてとてもうれしい」とファントールはSportscar365に語った。
「みんな一生懸命頑張っている。シーズン初めのスタート地点から比べると、いま、ここ富士で2位になれるなんて、誰も想像していなかっただろう」
「これは、僕らが正しい方向に進んでいることを示している。まだ(トップには)遠いが、いい気分だ」
ファントールは、兄のローレンスが運転した6号車ポルシェは、このレースで「別格」だったと感じた。
「とくにタイヤのデグラデーションの面では、彼らは非常に強かった」とファントールは説明した。
「純粋なペースで、3周の本気でのプッシュラップにおいては、かなり似ていたと思う」
「だけど完全なロングランでのアベレージラップでは、とりわけタイヤのデグの面では、彼らの方が少し強かったと思う」
「その点では、僕らはまだ何を改善できるかを分かっているから、それを改善する必要がある」
「とにかく、まずはこの瞬間を楽しみたい。これまでのシーズン、いくつかの不運、いくつかの問題、その他いろいろあったが、この瞬間を楽しんで、その後(最終戦)バーレーンで何ができるかを見極めるつもりだ」
■「ようやく我々が目指すところに到達した」とチームボス
ファントールは、WECシーズン初参戦となるダラーラシャーシのLMDhマシンが前戦のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で一歩前進したものの、レース中のペナルティや挫折によりその恩恵を享受できなかったと指摘した。
「COTAでは、小さな前進を遂げたことを証明した」と彼は語った。
「これまで一度もここ(富士)には来たことがなかったので、ここに来るときに何を期待すべきか本当に分からなかった」
「僕らがここに来るのは初めてだった。だから少し疑問符が付いたが、マシンの改善がプラスであることが再び証明された」
「ミュンヘンとこの現場で全力で作業している全員にとって、それは良いことであり、全員にとって楽しいひとときを与えてくれる」
一方、マルチェッロは、表彰台獲得というリザルトが、このベルギーチームにとって「大きな後押し」になったと称賛した。
「オースティンの後、このトラックは僕らにとってベストではないかもしれないと思っていたが、僕らが行った改善が報われたよ」とマルチェッロ。
「これはドライバーとチームにとって大きな励みになる。表彰台に立つことだけが目的ではない。先頭で競い合い、良いパフォーマンスを発揮できることが大事なんだ。最高の気分だよ」
チーム代表のヴァンサン・ボッセは次のように付け加えた。
「ようやく我々が目指すところに到達した。15号車BMW Mハイブリッド V8は、週末中ずっと全力で取り組んだ。信じられない気持ちだ。全員が並外れた仕事をした」
「このプロジェクトに1年半、全力を尽くしてきたチームに心から感謝している。いま、我々は当然の報酬を得ることができた。この結果は、全員にとって励みになる」
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