メルセデスAMGから30台限定のSクラスが登場
メルセデス・ベンツのフラッグシップサルーン「Sクラス」にAMGモデルがついに登場。そのファーストモデルとなる30台限定の「メルセデスAMG S63 Eパフォーマンス エディション1」の受注期間が2023年10月17日に終了した。PHEVモデルとなったS63の詳細をお伝えします。
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最新ハイブリッドシステムはシステム総合802馬力を発生
メルセデス・ベンツはフラッグシップサルーン「Sクラス」のハイパフォーマンスバージョンとなるAMGモデル「メルセデスAMG S63 Eパフォーマンス エディション1」を発表した。30台の限定モデル(左ハンドル仕様のみ)となり、価格は4040万円(消費税込)とされた。
国内でも2021年に登場した現行Sクラスで初のAMGモデルはロングホイールベース仕様をベースとし、最高出力612ps/最大トルク900Nmの4L V8ツインターボエンジンをフロントに、140kW/320Nmの交流同期モーターをリアに搭載するプラグインハイブリッドモデル(PHEV)となった。パフォーマンス志向の連続トルク可変配分4WDシステム(4MATIC+)を組み合わせている。V8ツインターボとモーターはシステム出力802ps/1430Nmを発生、0-100km/h加速を3.3秒としている。
リアアクスルに搭載されたモーターは電動シフト式2速トランスミッションとLSDとともにエレクトリックドライブユニットにまとめられ、変速機内もしくは変速機より下流にモーターを配置するP3ハイブリッドと呼ばれるレイアウトを採用。リアアクスルを直接駆動するためダイレクトに動力を伝達、俊敏な発進/加速が可能となっている。また、4WDシステムによって、リアアクスルのスリップ量が増えるとモーター駆動力は必要に応じてフロントにも配分される。
駆動システムに備わる容量13.1kWhのバッテリーはAMGが自社開発。F1テクノロジーを基にしており、充電速度が早く、高出力を繰り返し発生できるため、ワインディングなどでもパワーを発揮することが可能となっている。そのため、EV走行可能距離は37km(WLTCモード)と若干短い。バッテリーは1200個のセルを直接冷却する方式を採用しており、サーキットでのハイブリッドモード使用時などでの加速(放電)と減速(充電)の繰り返しにも、バッテリー最適動作温度範囲内に保ち、優れたパフォーマンスと安全性を発揮するという。なお、回生ブレーキの強さは4段階が選択可能とされた。
走行モードをセレクトできるAMGダイナミックセレクトもエレクトリック/コンフォート/バッテリーホールド/スポーツ/スポーツ+/スリッパリー(滑りやすい)/インディヴィジュアルの7モードを設定、駆動システムに合わせて精密な設定が施されている。
足まわりはAMG RIDE CONTROL+エアサスペンションを装着。これはセルフレベリング機構付きマルチチャンバーエアサスペンションをベースに、減衰力特性の調整が可能な電子制御アダプティブダンパーを組み合わせたものだ。加えて、取り回しの良さや高速時の安定性を向上させるリアアクスルステアリング、乗り心地を向上させるAMG ACTIVE RIDE CONTROLなども装備する。
AMG専用フロントグリルをSクラスで初採用
エクステリアでは、垂直ルーバーとセントラルスターグリルを備えたAMG専用フロントグリルをSクラスで初採用、大きなサイドエアインレットを備えたフロントエプロンが備わった。リアにはスクエアタイプの4本出しエグゾーストエンドとワイドディフューザーを装着したスポーティな仕立てに。インテリアはラグジュアリーなSクラスの質感はそのままに、AMG専用ダイヤモンドステッチのシートなどによりAMGらしいスポーティさを加えている。
今回のエディション1はボディカラーにブラックのアクセントを施したMANUFAKTUR アルペングレー(ソリッド)とし、レッドのブレーキキャリパーを装着する21インチAMG鍛造アルミホイールを備えた。インテリアにはリアコンフォートパッケージなどを採用し、より豪華仕様とされている。現行型Sクラス登場から2年以上を経て発売されるAMGモデル、待ち望んでいたファンには朗報だ。
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