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トヨタWRCドライバーが東京に集結。トミ・マキネン代表「新しいチャンピオンを生み出せた」

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トヨタWRCドライバーが東京に集結。トミ・マキネン代表「新しいチャンピオンを生み出せた」

 2018年のマニュファクチャラーズタイトル獲得に続き、2019年シーズンのWRC世界ラリー選手権では、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)がドライバーズチャンピオンを獲得したTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(WRT)。同チームの2019年シーズンを振り返るシーズンエンド取材会が11月20日、トヨタ自動車 東京本社で行われ、出席したトミ・マキネン代表らチームメンバーが今季を振りかえった。

 最終戦オーストラリアの中止に伴い全13戦となったシーズン中に、6度の優勝を飾り、TMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)の地元となる第10戦ドイツではワン・ツー・スリー・フィニッシュを果たしたトヨタ。

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 惜しくも2年連続のマニュファクチャラーズタイトル獲得とはならなかったものの、ドライバーズ選手権では、6つの勝利すべてを手にしたタナクが自身初のタイトルを獲得し、トヨタにとって1994年以来、25年ぶりとなる栄冠をもたらしている。

 そんな活躍を振りかえる場となったカンファレンスにはTOYOTA GAZOO Racing WRTの代表を務めるマキネンや、WRC新王者となったタナクをはじめ、ヤリ-マティ・ラトバラ、クリス・ミーク、コドライバーのマルティン・ヤルヴェオヤ、ミーカ・アンティラという面々が参加した。

「2018年はマニュファクチャラーズタイトルを取り、2019は新しいチャンピオンを生み出すことができたシーズンになった。それでも3年目とはいえ多くの学ぶことがあり、また、いろいろなトラブルも実際にあった」と語ったのは、チームを率いるマキネン代表だ。

「どのラリーでも(ヤリスWRCの)スピードはとてもあった。実際に、かなりの数のステージ勝利もあったという。その結果、タナクとヤルヴェオヤという新しいチャンピオンを生み出した、そういった良いシーズンだったと思う」

 一方、6度のリタイアを喫し、表彰台はドイツでのわずか1回に留まったラトバラは「2019年は難しい年になってしまった。僕にとってはベストな年ではなかったというのが正直なところだ」と胸の内を明かした。

「もちろん技術的な問題もあったし、僕自身が一番速いレベルになかったというのも事実だ」

「毎年毎年、ラリーのシーズンは違うのだけど、そういった意味では2019年は残念な歳になってしまった。だが、ヤリスWRC自体は充分なパフォーマンスがあったと思う」

「これは実際にチームメイトがチャンピオンを獲ったことで証明されているし、ドイツではワン・ツー・スリーを飾ることができた。だからヤリスWRCをドライブできたという点ではとても幸せなシーズンだったよ」

 また、シトロエンから2019年シーズンにトヨタに移籍してきたミークは、ラリーに参戦する前、1990年代にトヨタがWRCで活躍する姿を見ていたと述べ、幼いころ憧れたメーカーのひとつのWRカーをドライブできたことは素直にうれしかったと続けている。

「自分が子供だった1990年代は当時、トヨタがWRCでとても強くて、その(メーカー)のクルマを運転できることがとてもうれしかったよ」とミーク。

 初めてのラリーにAE86で出場したというイギリス人は「当時活躍を見ていた強いメーカーに入れたことは非常にうれしかったし、チームを移籍したことで新しい経験を積むこともできた。なかなかチャレンジングな年だった」とこの1年をまとめた。

「シーズン前半はいろいろな技術的な問題が起きてしまった。また、後半は自分自身のミスも重なって望んでいたような結果を得られたとは思っていない。だけど、1年間こうしてヤリスをドライブできて非常に幸せだったよ」

「そして、オーストラリアは残念ながら災害で開催が中止になってしまったが、大会が行われていれば、我々はきっともうひとつのタイトルを獲得することができたと思うよ」

■新チャンピオンとなったタナク「勝てるという自信を失わずにラリーを戦うことができた」

 エストニアが生んだ新たなヒーローであり、セバスチャン・ローブとセバスチャン・オジエによって都合15年に及んだ“セバスチャン伝説”を打ち破った新王者タナク。彼は既報のとおり2019年シーズン限りでトヨタを去り、ライバルのヒュンダイ陣営に移籍する。

 そのタナクが開口一番に発したのは「まず何より、夢がかなった」という言葉だった。

「池に落ちてしまったり、車両火災に巻き込まれたりとこれまで困難なキャリアを経てきて、こうしてチャンピオンになれたことは非常にうれしい」とタナク。

「トヨタ、そしてマキネンの率いるこのチームで最高の結果を勝ち取ることができた。チームには加入した2018年からあらゆる面で助けてもらい、最初の年から(クルマには)スピードがあった」

「去年から強さはあった。いくつかのイベントではとても力強いラリーをみせることができた。だけど、トラブルなどがあり最終的にはドライバータイトルは逃してしまったんだ」

「2019年はそんなチームがさらに強くなって、自信をもってシーズンを戦うことができた。何度かは技術的な問題でリタイアだったり、順位を落とすこともあったが、そのなかでも『勝てる』という自信を失わずにシーズンを戦えたのが良かったと思う

「(タイトル争う上で)プレッシャーはもちろんあったけれど、それを最終的に乗り越えることでチャンピオンになれたため、今季は非常に良いシーズンだったと思う」と締めくくった。

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