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航続距離との付き合い方が大切 フィアット500e 長期テスト(2) 冬場は250km前後

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航続距離との付き合い方が大切 フィアット500e 長期テスト(2) 冬場は250km前後

積算2027km 冬場の航続距離は250km前後

気温の低い冬の季節は、フィアット500eに優しくない。1度の充電で走れる航続距離は、250km前後に限定されている。

【画像】電動になったフィアット500e カブリオレとライバルのミニ・エレクトリックも 全89枚

一方で、駆動用バッテリーの容量が小さいから、7kWの充電スピードでも何時間も待たずに満充電になる。先日、買い物先で20分ほど充電したら、40kmぶんの電気を蓄えることができた。

サイズの大きい純EVでは、同じ時間で15kmぶんも充電できなかったことがある。車重が軽いことも貢献している。

積算3012km ニューノーマルなら42kWhでも充分

通勤距離が往復で30km程しかなく、コロナ後のニューノーマル・ライフに慣れてしまうと、大きな駆動用バッテリーの必要性が小さくなってくる。短めの航続距離でも困らない。

長期テストの500eには、最新の純EVとしては控えめな42kWhのバッテリーが載っているが、今のところ必要十分。純粋に通勤用のクルマとして乗っている限り、筆者なら1週間以上は充電せずに過ごせる。

カタログスペックの航続距離は、WLTP値で320km。実際のところ、まだ寒い季節なこともあって、メーターパネルには満充電でも260kmを超える数字が表示されたことはない。暖かくなるまでは仕方ないだろう。

片道約200kmの自動車旅行に挑戦

エアコンの温度を控えめにすれば、数kmほど遠くまで走れるものの、車内は温かい方がイイ。シートヒーターも、心置きなく使っている。

熱線入りステアリングホイールが付いていれば完璧なのだが、500eの場合、トップグレードのラ・プリマでも選べない。プレミアムな雰囲気のある500eだが、より高価格なミニ・エレクトリックへ装備では及ばないようだ。

ドライブモードは、基本的にノーマルにしている。アクセルペダルの反応が良くなり、回生ブレーキの減速感がかなり小さくなる。

レンジ・モードで可能になるワンペダル・ドライブも扱いやすいが、低速域で急に回生ブレーキが強くなる設定に、筆者はなかなか慣れることができない。交差点なら、スムーズに減速できる。だが、バックでの駐車時などはギクシャクしてしまう。

そんなフィアット500eだが、短距離移動だけでは面白くない。ロンドン南部から英国西部の街、ブリストルまで片道約200kmの自動車旅行に挑んでみた。

大人2人が500eに乗り、サリー州を出発。M4号線に96km/hの速度制限が掛けられており、レンジ・モードで走行したため、当初は問題なく目的地へ着く自信があった。途中のリーデラメア・サービスエリアで、充電する計画も立てていた。

航続距離との付き合い方が大切

ところが、グーグルマップの情報は尚早だったらしい。筆者がサービスエリアに到着すると、まさにトラックから充電器が降ろされようという場面。設置はまだだった。

500eは市街地の速度域では電費が良いものの、80km/hを超えるようなスピードでは効率が落ちる様子。予定より多くの電気も消費していた。

安全に行程をこなすため、反対の上り車線側にある充電器へ寄ることも考えたが、28kmも迂回する必要がある。結局、目的地付近の50kW充電器を利用することにした。

1番近くの充電器には先客がいて、その次を目指そうというところで、残りの航続距離が32km以下に。可能な限り消費電力を抑える、シェルパ・モードへ自動的に切り替わってしまった。加速は鈍くなり、最高速度も低くなる。

うれしいことに次の場所の充電器は空いていて、約1時間で満充電になった。次回は3分の2の電気を使った辺りで充電するべきだと、良い勉強になった遠出だった。

純EVの運転には、航続距離との付き合い方が大切。充電設備の充実が、その良さを左右するということも実感した。

テストデータ

気に入っているトコロ

エアコン:手の届きやすい位置に、ボタンが付いていて操作しやすい。肌寒い日も、我慢は不要だ。

気に入らないトコロ

回生ブレーキの効き:レンジ・モードでは、低速域で回生ブレーキが強く効きすぎる。車庫入れなどの場合は、毎回ノーマル・モードに変えている。

テスト車について

モデル名:フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)
新車価格:2万6995 ポンド(約450万円/英国政府補助金適用後)
テスト車の価格:2万8675ポンド(約478万円/英国政府補助金適用後)

テストの記録

航続距離:225km
故障:なし
出費:なし

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