MotoGP2021年シーズンにおけるチャンピオンシップ争い以外の注目点として、レプソル・ホンダのマルク・マルケスがどういった走りを見せるのか、という点がある。
マルケスは2020年7月に右腕を骨折し、3度の手術を経て今シーズン第3戦から復帰。まだ怪我の影響も残る彼の回復具合などには多くの注目が集まっている。
■マルケス「僕の辞書に“セーブする”なんて言葉はない」今季最多転倒もスタイル変更拒む
9月10日に行なわれた第13戦アラゴンGPでは、マルケスはレース最終ラップまで続くバトルの末、2位を獲得。前半戦のドイツGP以来の表彰台となった。
ドイツGPとアラゴンGP、彼が今シーズン結果を残しているサーキットは、どちらも左回りのコース。未だに怪我の影響の残る右腕などの負荷を軽くし、2021年型のマシンの弱点をカバーすることを可能としている。
ただホンダ勢のパフォーマンスという点では、疑問も残る。そしてそれは、マルケスというライダーに意識やリソースを集中させるホンダの哲学に起因するものだという考えがある。
ただチームマネージャーのアルベルト・プーチは、マルケスの身に起きた怪我も、これまで彼と共に6度タイトルをとってきたホンダのアプローチを変えさせるものではないと語っている。
「たとえマルクが1年半に渡って痛みを抱えてきているとしても、我々の哲学が変わることはない」
プーチはそう語る。
「彼はただのライダーではない。ベストなホンダライダーに留まらず、彼は世界最高のライダーなのだ」
「我々には長期(2024年まで)の契約がある。そして我々は彼にふさわしいバイクを与えるために、できる限りのことを行なう。言うまでもなく、ポル(エスパルガロ)も非常に重要だ。ただマルクの実績が、そうさせているんだ」
しかし、ホンダの“マルケスに全集中”とも言える体制に異を唱える人々の論拠も、ここまでの“実績”である。2020年シーズンにマルケスが怪我をしたあとの15戦で、ホンダが獲得した表彰台は僅か2回に留まっている。
ただマルケスの復帰後、彼は既にドイツとアラゴンで優勝と2位を獲得……2020年シーズンのホンダの戦績に匹敵するものになっている。
なにより、彼は開幕2連戦を欠場したにもかかわらず、他のどのホンダ勢よりもポイントランキングで上に立っている。
マルケスは現在79ポイントでランク10番手。ホンダ勢では中上貴晶(LCRホンダ)が64ポイントで13番手に続き、エスパルガロが55ポイントで14番手、アレックス・マルケス(LCRホンダ)は49ポイントで15番手となっている。
仮にホンダ、そしてプーチが戦略を変更するつもりがないとすると、それは“旗頭となるライダーが再び支配的な立場に立てる”という信念に基づいてのことだ。
ホンダがマルケスの復活を疑っていないことは、これまでも繰り返し語られてきたが、プーチは改めてマルケスが以前のような強さを取り戻すと確信していると語った。
「マルクが以前のような姿に戻ることを疑わない理由はわかるだろうか? それは彼が恐れていないからだ」と、プーチは語る。
「彼は長い間立ち止まっていたし、再び走り始めた際も早くに転倒してしまっている。しかし、彼は立ち上がり、さらに速く走ったんだ」
「ライダーにとって、恐れというのは先に行く者とそうでない者の違いを生み出すものだ。そうでない者とは、(グランプリ)初日に痛い目を見たあと、0.8秒遅れ、1秒遅れ、2秒遅れとなり、自宅に帰る、そういった者のことだ」
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