ウイリアムズがカルロス・サインツとの契約を発表したことで、2025年F1の残りシートはすぐさま決まるかと思われたが、2週間経過した現時点で、アルピーヌもアウディ/ザウバーも次の動きを見せていない。
『サインツが決断を遅らせているせいで自分たちの将来が確定しない』という一部ドライバーたちの主張とは異なり、矢継ぎ早にシートが埋まっていくということにはならなかった。それでも、アルピーヌとアウディ/ザウバーはイタリアGP終了までの間には発表を行う可能性が高い。
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レッドブルがRBの来季ドライバーを決定するのには少なくとも数週間かかるとみられるが、角田裕毅のチームメイトは内部のドライバーから選ばれる。メルセデスはルイス・ハミルトンの後任としてアンドレア・キミ・アントネッリを起用するといわれている。
そのため、実際に空席を持つのはアルピーヌとアウディ/ザウバーのみということになる。
アルピーヌは、エステバン・オコンの後任として、育成ドライバーで現在リザーブドライバーを務めるジャック・ドゥーハンを昇格させる可能性が高いだろう。ドゥーハンはテストの際に非常に良い仕事をし、技術チームにうまく溶け込み、レースチームからも非常に好かれている。ピエール・ガスリーのチームメイトにふさわしい存在だ。
アルピーヌは若手ドライバーへの投資を無駄にすることは望んでいない。近年、育成ドライバーの離脱が続き、周冠宇がザウバーに移籍し、オスカー・ピアストリはマクラーレンでF1にデビュー、それがアルピーヌに大きな痛手を与えた。最近加わったエグゼクティブ・アドバイザーのフラビオ・ブリアトーレも若手育成を続けたい考えだ。ブリアトーレは過去に、若い才能を発掘し、その契約をビッグチームに売却することでチームと自身が大きな利益を得るという手法を採ってきた。
そういったことからドゥーハンとの契約は濃厚とみられるが、ただ、契約期間は1年にとどまる見通しで、彼のマネジメント陣営はそれを不満に思っている。
一方アウディは、しばらくドライバーとの交渉を停止していたが、最近進展し始め、バルテリ・ボッタスが再び候補者リストのトップに戻ったようだ。
サマーブレイクの間に、ボッタスが公開した写真を見たファンの一部が、ボッタス残留への期待を高めている。自身のカーナンバー『77』のステッカーを貼ったアウディのロードカーと自分の姿を収めた写真で、それは新契約の示唆ではないかとの憶測を呼んだのだ。
とはいえ、現在シートを探しているドライバー全員がマッティア・ビノットに問い合わせを行っているため、ボッタスで確定と判断するのはまだ早いだろう。
ビノットは、今後数週間で、ドライバーを決定した後、2026年への準備を最大限に整えるため、できるだけ多くの才能あるエンジニアを集めることに集中したい考えだ。
いずれにしても、2025年に向けたドライバー移籍劇は例年よりも非常に早い段階で決着することになるだろう。それは、今シーズン開始前の時点で、メルセデスのルイス・ハミルトンが来年フェラーリに移籍すると発表したことによる影響といえる。
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