2021年第4戦スペインGPの週末、メルセデスのルイス・ハミルトンが、レッドブルRB16Bには“曲がるウイング”がついており、それによってタイムを稼いでいると発言、レッドブル・ホンダのチーム代表クリスチャン・ホーナーがマシンの合法性を主張した。しかしその後、FIAはウイングのたわみの監視を強化することを明らかにした。
スペインGPでハミルトンは0.036秒差でポールポジションを獲得した後、レッドブルの速さは脅威であるとして、『Sky F1』に対して次のようにコメントしていた。
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「レッドブルはストレートで本当に速かった。マシンのリヤに曲がるウイングがついていた。そのウイングで少なくとも0.3秒は稼いでいたよ」
かつてF1で、ストレートではドラッグを減らし、コーナーではダウンフォースレベルを保つ、柔軟性のあるウイング、いわゆる“フレキシブルウイング”が使用されていたことがある。しかし現在ではこの分野に厳格な規制が導入されており、FIAは監視のためにウイングのたわみをチェックする厳しい荷重テストを行っている。
ホーナーは、RB16BはFIAのテストをすべてパスしていると、強く主張した。
「そのコメントを読んだ。当然のことながら、その車両についても徹底的な検査が行われ、プルバックテストもある。パスしなければならないさまざまな種類のテストが行われているのだ」とホーナーは言う。
「FIAはこのマシンに完全に満足している。非常に厳格なテストのすべてをパスしているのだ。我々としては彼のあのコメントには驚いた」
ホーナーは、以前、メルセデスのチーム代表トト・ウォルフから同じ話題が出たことがあるとして、ハミルトンはそれを繰り返しているにすぎないとの考えも示した。
「トトが以前同じことを私に言ってきた。ルイスの意見ではないだろう。おそらく他から聞いたのだ」
スペインの週末、レッドブルが“曲がるウイング”を使用しているという疑いを持っているのかと聞かれたウォルフは、「その話をしたことがあるが、申し訳ないがコメントは控えたい」と、詳しい発言をするのを避けた。
ロイターによると、その後、FIAが5月11日にチームに対し、6月15日から必要に応じて新たにたわみに関するテストを導入すると通知したということだ。
「第3.9.3条および第3.9.4条の要件に準拠したリヤデザインが、車両の走行中に過度のたわみを示す場合があることに気付いた」とFIAのシングルシーター技術部門のボスを務めるニコラス・トンバジスは、チームへの通知のなかで説明している。
「そのような変形は車両の空力パフォーマンスに重大な影響を与える可能性があり、第3.8条の規定への違反とみなされる可能性がある」
FIAはリヤウイングの変形について注目し、なんらかの悪用が発見された場合には、必要に応じてさらなる荷重検査を行うということだ。
FIAは今回の判断につながった具体的な例は挙げていない。新テストの導入が6月15日から、つまりフランスGPからであるため、チーム側に対し、新たな取り締まりに対応してウイングを変更する時間を与えたことになる。
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疫病神PUの疫病神っぷりはハンパないね