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TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーGT第4戦富士 レースレポート

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TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーGT第4戦富士 レースレポート

石浦/大湯組GRスープラが3位表彰台
大嶋/福住組が4位。坪井/山下組は14番手から追い上げ7位

 富士スピードウェイでスーパーGTの第4戦が行われ、4番手スタートの石浦宏明/大湯都史樹組 KeePer CERUMO GR Supra 38号車が3位表彰台を獲得。大嶋和也/福住仁嶺組 ENEOS X PRIME GR Supra 14号車は8番手スタートから追い上げ4位。ランキング首位で重いサクセスウエイトに苦しみ14番手と後方スタートを強いられた坪井翔/山下健太組 au TOM’S GR Supra 36号車は決勝での強さを見せて7位。国本雄資/阪口晴南組 WedsSport ADVAN GR Supra 19号車が9位、前戦優勝、ランキング3位の笹原右京/ジュリアーノ・アレジ組 Deloitte TOM’S GR Supra 37号車も最後尾スタートから10位に入り、GRスープラは5台がポイント獲得を果たしました。

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 2024年シーズンスーパーGTの第4戦「FUJI GT 350km RACE」が8月3日(土)、4日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。

 前大会の鈴鹿から2か月という長いインターバルを経て、スーパーGTが再開。第2戦と第3戦は3時間のタイムレースでしたが、今大会は開幕戦以来の距離レースとして開催されました。しかし、これまで主に戦われてきた300kmよりもやや長い、350kmという距離は初めて、また、真夏のレースということもあり、ドライバー、クルマ、タイヤへ大きな負担がかかる厳しい戦いとなりました。

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は同シリーズのGT500クラスに6台のGRスープラで参戦。開幕戦で36号車がポール・トゥ・ウイン。第2戦では惜しくも表彰台を逃したものの、第3戦では37号車がポール・トゥ・ウイン、14号車が2位で続き、ワン・ツー・フィニッシュという好成績を挙げ、ドライバーズランキングでも36号車が首位、37号車が3位につけています。

 イベント広場にはTGRブースが開設され、ドライバーや監督のトークショーには多くのファンの皆様が集まりました。ブースにはLC500やGR86の特別仕様車、GRスープラGT500等が展示された他、自由にデザインした乗り物をスキャンしてモニター内でレースを楽しむ「お絵かき3Dレーシング」などのコンテンツが催され、お子様連れのお客様にも人気を集めていました。

 また、今大会は「スーパーGT 夏休みスペシャル」としてスペシャルライブやスーパーGT30周年(前身の全日本GT選手権のスタートした年が1994年)にちなんだ「串フェス(94フェス)」、ヒーローショーなど数々の企画が実施されました。予選後にはGTキッズウォーク、決勝後にはレーシングコースを実際に歩けるコースウォークなども実施。キャンプをしながらのレース鑑賞も定着し、連日の暑さにも負けず、多くのお客様がサーキットでの特別な週末を楽しみました。

◆予選◆

 3日(土)予定よりも5分遅れの14時30分より予選が行われました。直前に行われたFIA-F4レースでコース上にオイルが出たため、その処理のために予選進行が遅延となり、さらにこの路面状況の悪化を考慮して、GT300クラスの予選はウエット時のフォーマットで実施されることとなりました。今季はQ1とQ2の合算タイムでスターティンググリッドを決定していますが、このウエットフォーマットではQ2のタイムでグリッドが決定します。GT500クラスは通常通りQ1とQ2の合算タイムで決定します。

 今季はQ1、Q2、決勝スタートで同じタイヤを用いなくてはならない規則のため、猛烈な暑さとなるなかで、各セッションでのタイヤのマネージメントもいつも以上に重要となります。

 気温は33度、路面温度54度という暑さのなかで予選が開始されました。GT500のQ1では、午前中の公式練習でトラブルに見舞われ走行時間を失ったDENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車が中山雄一のドライブでセッション開始と同時にコースへ出て行き、周回を重ねていきました。

 開始から3分ほどが経過したところで他の車両もコースへ向かい、アタックを開始。セッション終盤に目まぐるしく順位が入れ替わっていくなか、石浦の38号車が7番手でTGR勢最上位。39号車が9番手。阪口の19号車が10番手。74kgと重いサクセスウエイトを課された36号車は山下が健闘するも12番手。大嶋の14号車が14番手、前戦で勝利し、54kgのサクセスウエイトを積む37号車は笹原がアタックしましたが15番手となりました。

 Q2は残り8分を切ったところでTGR勢はコースへ。2週間前に同じ富士で行われたスーパーフォーミュラで2位表彰台を獲得し勢いに乗る大湯が好走。Q2で2番手の好タイムをマークし、合算では38号車がTGR勢最上位の2列目4番手グリッドを獲得しました。福住もQ2で3番手のタイムをマークし、14号車は8番手。以降、合算タイムで19号車が9番手、39号差は13番手、サクセスウエイトの重い36号車は14番手、37号車が15番手となりました。

 GT300クラスは2グループに分けて実施。ウエット時のフォーマットでの予選のため、Q1で上位グループ、下位グループに別れた後、Q2のタイムでグリッドを決定します。
まずQ1のB組から開始。Syntium LMcorsa GR Supra GT 60号車が河野駿佑のアタックで5番手。小高一斗のapr LC500h GT 31号車が7番手につけ、2台がQ2は上位グループへ進出。ランキング3位につけるGreen Brave GR Supra GT 52号車は野中誠太がアタックするも10番手。平中克幸のシェイドレーシング GR86 GT 20号車が11番手、菅波冬悟のHOPPY Schatz GR Supra GT 25号車が12番手でQ2は下位グループとなりました。

 A組では、イゴール・オオムラ・フラガのANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車が7番手で上位グループへ。開幕戦で勝利、第3戦でも2位に入りランキング首位のmuta Racing GR86 GT 2号車は平良響が上位グループ進出ラインに0.086秒及ばず9番手。小林利徠斗のapr GR86 GT 30号車が11番手、高木真一のK-tunes RC F GT3 96号車は14番手に終わりました。

 Q2上位グループでは、中村仁がアタックした31号車が12番手。古谷悠河の50号車が14番手。吉本大樹の60号車が16番手となりました。

◆決勝◆

 4日(日)も好天に恵まれ、猛烈な暑さとなりました。14時30分、気温35度、路面温度56度という厳しいコンディションの下、静岡県警の白バイとパトカー先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て77周(350km)で争われる決勝レースのスタートが切られました。

 上位勢には大きな変動のない順当なスタートが切られましたが、8番手グリッドの14号車福住がふたつポジションを上げて6番手へ。13番手スタートの39号車関口も11番手へ、坪井の36号車と笹原の37号車もひとつずつ順位を上げました。

 序盤速さを見せたのは14号車の福住。13周目にTGRコーナー(1コーナー)でMARELLI IMPUL Z 12号車をパスし5番手へ。続いて4番手を行く38号車に迫り、20周目の最終コーナーで前に出ると、ストレートで追いすがる38号車とのバトルを制し、4番手へとポジションアップを果たしました。勢いの止まらない14号車は、26周目の最終コーナーでModulo CIVIC TYPE R-GT 64号車をかわすと、ストレートでシビックとのサイド・バイ・サイドになりながらもこれを抑え、3番手へ浮上。ホンダ・シビックのトップ3の一角を切り崩すことに成功しました。

 29周を過ぎると給油とタイヤ交換、ドライバー交代のためのピットインが始まりました。TGR勢では5番手走行中の38号車が31周を終えたところでピットイン。大湯へとドライバー交代すると、アンダーカットを狙いハイペースでの周回を重ねていきました。14号車は34周目にピットインし、福住から大嶋へと交代。14号車は38号車の直前でコースへと復帰しましたが、タイヤが暖まるまでの間に38号車にかわされてしまいました。

 重いサクセスウエイトで苦しみ、後方からの追い上げとなった36号車と37号車は最後までピットを引っ張り、39周目に37号車、40周目に36号車がピットイン。全車がピットを終えたところで、38号車が3番手、14号車が4番手、19号車が9番手、36号車が10番手、37号車が13番手、39号車が15番手で後半戦へ。

 19号車の阪口は36周目にファステストラップを記録。前を行くリアライズコーポレーション ADVAN Z 24号車と激しいバトルを繰り広げ、45周目に8番手へとポジションを上げました。

 後半は、36号車の山下が好走。前を行く24号車との差を詰めて行き、52周目にはテール・トゥ・ノーズに。最終コーナーで追いつくも、サクセスウエイトの影響からストレートで離される、というバトルが繰り広げられました。

 10周近くに渡って続いたバトルでしたが、60周目についに山下が13コーナーで24号車をパスすると、そのまま引き離し、9番手へ。バトルを制した山下は、ハイペースで前を行く19号車を攻め、6秒近くあった差をみるみるうちに縮めて71周目にパス。

 3番手を行く38号車の大湯は、14号車の大嶋と3番手争いを繰り広げましたが、最後まで抑えきり、3位でチェッカー。表彰台を獲得しました。今季からTGRに移籍した大湯にとっては、移籍後初の表彰台。大湯はこの日26歳の誕生日で、嬉しいバースデー表彰台となりました。38号車と石浦にとっては2021年第6戦オートポリス以来3年ぶりの表彰台となりました。

 14号車は4位。36号車はファイナルラップにも1台かわし、7位でチェッカー。14番手スタートから見事な追い上げで貴重な4ポイントを獲得しました。粘り強い走りを見せた19号車が9位、37号車も最後尾から重いサクセスウエイトをはねのけての10位入賞。TGR勢は6台中5台がポイント獲得を果たしました。

 GT300クラスでは、12番手グリッドの31号車小高がスタートでふたつポジションをアップ。序盤からフェラーリやBMWとトップ10をかけての激しいバトルを繰り広げました。

レース折り返し近くでピットへ向かった31号車は、タイヤ無交換作戦を選択し、中村へと交代しました。ランキング首位の2号車と、ランキング3位につける52号車はともに最大となる50kgのサクセスウエイトを積みながら健闘。共に最後までピットを引っ張り、2号車は43周を終えたところで平良から堤へ。52号車はその翌周に野中から吉田広樹へと交代。タイヤを交換した2号車は14番手、タイヤ無交換の52号車は8番手でコースに復帰しました。

 全車がピットを終えた時点で、52号車が8番手、31号車が9番手、2号車が14番手。しかし、タイヤ無交換の31号車はペースが上がらず、終盤戦じりじりと順位を落とすこととなってしまいました。また、52号車は65周目にギアトラブルによりピットイン。そのままレースを終えました。

 一方でタイヤを替えた2号車は徐々にポジションアップ。フェラーリ2台とのバトルを繰り広げ、8位でフィニッシュ。貴重な3ポイントを獲得し、ポイントランキング首位の座を守りました。

■コメント
●38号車KeePer CERUMO GR Supra 石浦宏明

「僕のスティントは、前を行くトップ2がどんどん離れていってしまって、勝つためにはそこを追いかけたいなとスタート前は思っていたのですが、なかなかついていけませんでした。なんとか表彰台圏内に入りたいと全力でプッシュを続けていたのですが、途中でミラーを見たら12号車を抜いてきた福住選手がすごい勢いで迫ってきました。あそこで抑えられれば、もうちょっと大湯選手が楽をできたと思うのですが、前に行かれてしまいました。こちら側も燃費などを気にしながらの走りでチームとやりとりして早めに大湯選手に替わったのですが、良いタイミングのピットで、その後の彼の素晴らしい走りに繋がったんじゃないかなと思います」

「今週スープラ勢はちょっと苦戦しているところもあったので、その中での最上位、そして表彰台に乗れたのは嬉しいです。立川さんと組んでいる時から含めて、4位がすごく多く表彰台がなかなかなかったので、今日は表彰台に乗ることができて嬉しい思いはあるんですが、乗ってみると、やっぱり真ん中がいいなっていうのも改めて思いました。それを期待してくれているファンの皆さんも多いと思いますので、なんとか早く立川監督と大湯選手と一緒に勝てる日が来るように頑張りたいと思います」

●38号車KeePer CERUMO GR Supra 大湯都史樹

「石浦選手が抜かれたと言っていましたが、それまで粘って抑えつつ3位を争ってくれて、そこまでの大きな差にならなかったので、早めにピットに入った後、ペース早く走ればアンダーカットできるっていう位置にいられたのだと思います。もちろんピットミスもなく、本当にチームとして今週やれるだけの全力を出しきれたなと思います」

「今のところ波が来ているので、今回3位でしたけど、次も表彰台だったり、優勝に近いところにいれば、チャンピオンシップも狙っていけるんじゃないかなというところに行けると思うので、まずは着実にこの波を崩さずに頑張りたいと思います」

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