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新型プジョー408 ニッチが主流に躍り出る? 「解き放たれた新種」 ファストバック・クロスオーバーで登場

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新型プジョー408 ニッチが主流に躍り出る? 「解き放たれた新種」 ファストバック・クロスオーバーで登場

ひと昔前のニッチ、これからの王道?

プジョーの新型車、プジョー408が6月20日、本邦デビューを果たした。

【画像】ボディパネル複雑過ぎません? プジョー408詳細【森山未來氏&発表プレゼン】 全78枚

古くからのプジョーファンが408という車名を聞くと、滑らかなボディのミドルサイズセダンやクーペを想像するかもしれない。だが今回アンベールされた新型408の実車は、はっきりリフトアップされた車高と低めに抑えられたルーフラインがファストバックテールに向け収束していく特徴的なクロスオーバーモデルだった。

全長×全幅×全高=4700×1850×1500mm。ホイールベースは2790mm。新型プジョー408はDセグメントの入り口に位置するサイズ感。そのフロントマスクはプジョーのアイデンティティとしておなじみのライオンの牙を思わせるLEDデイタイムランニングライトとフレームレスグリルを核としている。

だがボディサイドはこれまでのどのプジョーよりも光を複雑に跳ね返す造形になっている。ウェッジがしっかりと立ちあがったアウトラインの中に、浅いプレスラインが走り立体感を演出している。ところがクルマ全体はプジョーらしく流麗なシルエットで纏められているのだ。

AUTOCARでは英国編集部が昨年10月、パリ・モーターショーで一般公開された新型プジョー408についてレポートしている。その際のタイトルには「ニッチを狙う斬新モデル~」とあったが、果たして本当にニッチだろうか?

自動車世界のトレンドは急速に変化しているし、ルノー・アルカナや新型クラウンを目にする機会が増えた今のわれわれには、新型プジョー408のようなスタイリッシュに仕上げられたクロスオーバーこそこれからの王道という気配も強く感じられるのである。

66kmのEV走行可、主役はハイブリッド!

セダンとSUV、ステーションワゴンの長所を集めたようなスタイリングの新型プジョー408。

そのラインナップはガソリンの1.2L直列3気筒を搭載する408アリュールと408GT、そしてガソリンの1.6L直列4気筒とPHEVの408GTハイブリッドの3車種。

だがステランティス・ジャパンが販売のメインとして捉えているのは、電動化が進んでいるプジョー・ブランドだけにハイブリッドの方だという。1.2Lエンジンの最高出力は130ps。一方PHEVユニットは225psで、どちらも8速ATを介した前輪駆動となる。PHEVのEV走行レンジはWLTCモードで66km。リアラゲッジスペース下に組み込まれた12.4kWhのリチウムイオンバッテリーは6kWの充電器により約2時間半で満充電になる。

新型プジョー408のボディカラーは4種類。ブルー/ホワイト/レッドというフランス国旗の3色に加えブラックが選べる。インテリアはブラック基調となっており、操作系は小径のステアリングとその上から視認できるメーターナセル、ドライバーを囲むようなセンターコンソールを備えたプジョーiコックピットになっている。

室内はゆったりとしておりリアシートの足元も広め。大きなリアゲートを開けると現れるラゲッジスペースも見るからに広大だ。1.2Lガソリンモデルは536L、リアシートバックを倒した場合には1611Lという空間が現れる。PHEVモデルの場合は床下バッテリーの関係で約65L容量が少なくなるが、それでも使い勝手は良さそう。絶妙なフロア面の高さもクロスオーバーの利点と言えるだろう。

既存のクロスオーバーよりセダン寄り?

今回、東京国際フォーラムで開催された新型プジョー408の発表会。その傍らには新型プジョー408のアンバサダーに就任した森山未來氏の姿があった。

ダンサー/俳優/演劇などカテゴリーを越えて活躍する森山氏とともにアピールすることで、これまでプジョーにあまり関心を持たなかった女性や若い層に向けたコラボレーションだという。プロモーションビデオの撮影で実車に触れたという森山氏は「惹き込まれるスタイリングです」と語っていた。

確かに新型プジョー408の実車は、これまでにない雰囲気の持ち主といえる。ファストバックボディのクロスオーバーモデルは決して珍しくはない。例えばBMW X4当たりがその代表格かもしれないが、それよりもボディが全体的に低くルーフラインが直線的。つまり4シリーズのグランクーペをリフトアップさせた感覚なのである。プジョーがSUVシリーズの4桁ではなく伝統的な3桁の車名を与えた理由もそこにあるのだろう。

新型プジョー408の主要装備に関しては、シート表皮等に若干の違いはあるが、それ以外はADASも含めてフル装備と言っていい。
新型プジョー408の車輛価格はエントリーモデルの408アリュールの429万円から408 GTハイブリッドの629万円まで幅がある。また本邦導入に際し80台限定の408 GTハイブリッド・ファーストエディションもリリースされている。

この限定車は408 GTハイブリッドにナッパレザーのシートやパノラミックサンルーフ、フォーカル製オーディオを装備した特別なモデルで、ポディカラーはオブセッション・ブルーのみとなっている。

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