ジャガー最後の内燃スポーツカー
英国の自動車ブランドであるジャガーは、スポーツカーのFタイプの最終限定モデルとして「ZPエディション」を設定した。75年にわたる同社の内燃エンジン搭載スポーツカーの歴史に終止符が打たれる。
【画像】英国製内燃スポーツカー75年の歴史に幕【ジャガーFタイプZPエディションを写真で見る】 全14枚
FタイプZPエディションは世界150台のみの限定仕様車で、価格は未確認だが、装備についても最上級の特別仕様とされることから、標準車と大きく異なる価格設定になると考えられる。ボディタイプとしてはクーペとコンバーチブルの2種類が用意される。
ドライブトレインとしては、スーパーチャージャー付き5.0L V8エンジンとZF製8速ATを搭載し、後輪駆動方式を採用。最高出力575psを発生し、0-100km/h加速3.5秒、最高速度は300km/hである。
FタイプZPエディションという名称は、1960年代にル・マン24時間レースに参戦した2台のEタイプZPに由来し、同時にデザインについてもインスピレーションを得ている。
デザインにおける主な特徴は、サイドドアに手描きで描かれた白いレーシング・ラウンドマークと、ル・マン参戦車両を彷彿とさせる2種類のカラーバリエーションである。このカラーには、グロスブルーの外装色とレッド&ブラックの内装色の組み合わせか、グロスグレーとブルー&ブラウンの組み合わせが用意されている。
いずれの組み合わせでも、ホワイトのグリルサラウンド、ブラックのブレーキキャリパーが付属する。フロントフェンダーには「ZP Edition」のバッジがあしらわれる。
その他、ダイヤモンドカットの20インチ鍛造アルミホイール、グロスブラックのダッシュボード、「One of 150」の特注プレートが装着される。
ジャガーのマネージング・ディレクター、ロードン・グローバー氏は「Fタイプは、その50年前にEタイプがそうであったように、10年以上にわたってスポーツカードライバーを魅了してきました。ZPエディションは、その系譜を称える究極のセレブレーションであり、2015年のプロジェクト7や2020年のヘリテージ60エディションなど、歴史にインスパイアされたコレクターズ・エディションの輝かしい名簿に加わります」とコメントしている。
ジャガーは2025年に高級EVブランドとして再出発する準備を進めているため、内燃エンジンを搭載するスポーツカーはこれで最後となる。Fタイプだけでなく、セダンのXEとXF、SUVのEペイスとFペイスも引退する。
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