レッドブルが予定していた新しいフロントウイングの鈴鹿への投入を断念したのに対して、ライバルのメルセデスは予定通り、新しい空力パッケージを鈴鹿に持ち込んだ。
今回、メルセデスが鈴鹿に持ち込んだ新しい空力パーツは、フロントウイングとフロア、そしてバージボードだ。メルセデスのチーフレースストラテジストのジェームス・ヴァレスは「今回のアップデートはすべての速度領域でのダウンフォース向上を狙ったものだ」と語り、中速コーナーが連続するセクター1だけでなく、低速コーナーがあるセクター2と高速コーナーがあるセクター3でもパフォーマンスが向上すると考えられる。
F1 Topic:レッドブル・ホンダ、鈴鹿で新型フロントウイング投入を断念も、複数の新パーツを持ち込み
ロシアGPの予選では、フェラーリに対しストレート区間のセクター1でコンマ3秒からコンマ5秒という大きな差をつけられたメルセデス。さらに中速区間のセクター2でもフェラーリ2台に遅れを取り、得意とする低速区間のセクター3ではルイス・ハミルトンが最速だったものの、シャルル・ルクレール(フェラーリ)にコンマ2秒差に迫られていた。
そのため、メルセデスはただ単純にダウンフォースを増加させるだけでなく、高速域でも失速しないよう、効率の良い空力、つまり空気抵抗を増やすことなく、ダウンフォースを維持、または増加させる空力パーツの開発が急務となっていた。
今回の新空力パッケージによって、メルセデスが本当にすべてのスピード領域でダウンフォースが向上させることに成功すれば、鈴鹿でメルセデスがライバル勢をすべて凌駕する可能性は高い。もし、日本GPでメルセデスが1-2フィニッシュを達成すると、フェラーリは最高でも3位と4位にしか入ることはできず、メルセデスのコンストラクターズ選手権が決定する。果たして……。
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