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初開催イモラが“トラフィックパラダイス”になる可能性。新縁石がハイパーカーとLMGT3の差を縮める?

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初開催イモラが“トラフィックパラダイス”になる可能性。新縁石がハイパーカーとLMGT3の差を縮める?

 4月19~21日にイタリアのイモラで開催されるWEC世界耐久選手権の第2戦『イモラ6時間レース』。WECが1周4.9kmのアウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディノ・フェラーリを訪れるのは初めてのこととなるが、いったいどんなレースが展開されるだろうか。

 レースは初めての開催となるものの、多くのチームとドライバーはこのサーキットで過去に他カテゴリーのレース経験があったり、最近になってテスト走行を行ったりしている。そして多くのドライバーが、WECのレースではトラフィック・マネジメントが大きな課題になるだろうと指摘している。

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 最近イモラでシボレー・コルベットZ06 GT3.RをテストしたTFスポーツのチャーリー・イーストウッドは、fiawec.comに対し、「トラフィックで常にタフなレースになるという点では、誰もが同じことを考えていると思う」と語っている。

 トム・ファン・ロンパウ/ルイ・アンドラーデと81号車をシェアするイーストウッドによれば、イモラではLMGT3をハイパーカーが追い抜くことが非常に困難となり、「一部のハイパーカーはGT3の後ろで半周、あるいはおそらく3分の1周ほど」の時間を費やすことになる可能性があるという。

「テスト中に、GT3とハイパーカーの間のラップタイムの差が、ほとんどのサーキットよりも大幅に少ないことが分かった。その主な理由は、イモラではGT3カーなら多くの縁石を使うことができるからだ」

「サーキットの大部分の縁石のプロファイル(外形)が完全に新しくなり、GT3は縁石の真上に乗ることができるようになった」

 量産車をベースとするGT3車両が縁石を利用することができる一方で、車高がより低く設定されるハイパーカーではそれができず、縁石を避けて走行する必要が生じているようだ。

「彼らはGTカーを簡単に追い抜くのに苦労するだろうし、おそらくブレーキングゾーンでは激しいアタックが見られるはず。興味深いレースになるだろうけど、どうなるかを完全に予測するのは難しい。ただ、アクション満載にはなるだろうし、異なるクラス同士での接触もあるかもしれないね」

 同じく最近イモラでテストを行ったハイパーカークラスのポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのアンドレ・ロッテラーも、イーストウッドのコメントに同調している。

「間違いなく、チャレンジングになるだろう」と、ケビン・エストーレ、ローレンス・ファントールとともに6号車ポルシェ963をドライブして第1戦カタールを制したロッテラー。

「それほど大きなコースではないし、道幅も狭いからトラフィックは厄介なものになる。マシンを正しくセットアップすることがカギになるだろう」

 2021年、F1世界選手権に参戦する角田裕毅が無線で発して流行語となった「トラフィックパラダイス(渋滞天国)」というフレーズも、イモラでのエミリア・ロマーニャGPが舞台だった(ただし、このときはFP3におけるアタックシミュレーション時)。37台のマシンがエントリーする2024年WEC第2戦では、どんな光景が見られるだろうか。

 イモラ6時間レースは、4月19日金曜日の現地時間12時(日本時間19時)からフリープラクティス1のセッションが始まる。このレースでは、改良型のプジョー9X8が初登場する予定だ。

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