【MotoGP】アレックス・マルケス、兄マルクと今度こそチームメイトに「成長する大きなチャンスになる」

　6度のMotoGP王者であるマルク・マルケスがホンダとの契約を1年早く終わらせ、ドゥカティ陣営のグレシーニに移籍したことで、弟であるアレックス・マルケスと再びチームメイトになったが、アレックス・マルケスはこれを成長する大きなチャンスだと考えている。

　マルケス兄弟は、2020年に揃ってレプソル・ホンダに所属したものの、マルク・マルケスが初戦のスペインGPで転倒して右上腕を骨折し、残りのシーズンを全休することとなった。翌年からはアレックス・マルケスがLCRホンダに移ったため、マルケス兄弟がチームメイトとして本格的にタッグを組むのは、2024年が実質的に初めてと言っていいだろう。

　ホンダ陣営で苦しんでいたアレックス・マルケスは2023年、グレシーニで躍動。スプリントで2勝、決勝でも2度表彰台を獲得するなど速さを見せた。

　マルク・マルケスもバレンシアで行なわれたテストでドゥカティの2023年仕様マシンを初めて走らせ、総合4番手タイムを記録している。

　アレックス・マルケスは、兄がチームのレベルを上げてくれると語り、そんな存在が隣のガレージにいることを活かさなければならないと語った。

　兄と再びチームメイトとなった感想を聞かれ、アレックス・マルケスは「ナイスだね」と答えた。

「僕たちは（テストでは）自分たちのことに集中していたんだ。コース上を走る時間が本当に短かったから、いろいろとチェックする時間がなかったんだ」

「でも兄の加入が発表されたときに言ったように、それによってチームのレベルは上がると思うし、その恩恵を受けなければいけない」

「個人的には、ライダーとして成長する本当にいい機会を得たと思う」



　2023年シーズン、アレックス・マルケスは1年落ちの2022年仕様のバイクを使用していたが、バレンシアテストで2023年仕様に乗り換えた。これについてアレックス・マルケスは、特にパワーデリバリーの点で変化が大きく、まだ理解を深める必要があると語った。

「そうだね、僕らが使っていたマシンと比べて一歩前進だ」

　2023年仕様のバイクについて、彼はそう語った。

「テストは簡単な1日ではなかった。風もあって、すべてを理解するのが簡単ではなかったんだ」

「2022年仕様のバイクで1回走った後、2023年仕様に乗り換えたら、状況は良くなった」

「それでも、パワーデリバリーが少し違うので、自分のライディングスタイルをあのマシンに合わせる必要がある」

「でもそれを除けば、新しいエアロダイナミクスは僕のフロントのフィーリングに合っていたし、今後に向けても興味深いものだった」