9度の世界ラリー選手権(WRC)チャンピオンであるセバスチャン・ローブは、ゲラン・チェシリと共に新チーム「スペシャル・ワン・レーシング」を結成し、今年の世界ラリークロス選手権(ワールドRX)に2台のEVマシン『デルタEvo-e』を投入することとなった。
このマシンは、チェシリ率いるGCKモータースポーツチームが設計したモノ。1980年代後半から1990年代前半にかけてWRCで名を馳せたランチア『デルタHFインテグラーレ』を復活させる計画が2021年に発表され、これまで開発が行なわれてきた。
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ワールドRXは2023年シーズンから、新規定に基づき、オーストリアのクライゼル・エレクトリック社が開発した4輪駆動のツインモーター”RXe1”パワートレインを標準搭載。デルタEvo-eは250kWの電動モーターをふたつ搭載し、昨年のニュルブルクリンクで既にデビューを飾っている。
ステアリングを握ることとなるローブは、2016年から2018年にかけて、ワークス体制のプジョー『208 WRX』をワールドRXで走らせた経験がある。その間には、ランキング4位を2度獲得し、2016年ラトビア戦と2018年ベルギー戦では2度の勝利を収めている。
49歳のローブは、プロドライブが運営するバーレーン・レイド・エクストリームから世界ラリーレイド選手権に参戦しており、ワールドRXへはそれと平行してエントリーすることとなる。
なお、ローブは昨年のWRCにM-スポーツからラリー・モンテカルロでスポット参戦を果たし、勝利を収めているが、今年はスポット参戦の機会は訪れていない。
デルタEvo-eでのワールドRXへの参戦に向けて、ローブは次のように語った。
「僕はラリーでランチア・デルタが優勝するのを見て育った世代だ。だから、当然このクルマには”弱い”んだ」
「ゲランから初めてラリークロスに挑戦するという話を聞いた時は『頭がおかしいんじゃないか!』と思ったよ。でもその後、2022年12月に試乗して、このダイナミックな資質にすぐ魅了されたんだ」
「僕はこのプロジェクトに大きな信頼を寄せていて、世界中のコースを制すのが待ちきれないよ」
そしてチェシリは、次のように意気込んでいる。
「ワールドRXに自分のブランドのクルマを2台並べ、そのうち1台をこのスポーツ界のレジェンドに託すことができるのは、私の夢みたいなことだ」
「スペシャル・ワン・レーシングが一流チームになるための舞台は整っている。今シーズンからは、ネオ・クラシックなマシンが世界選手権のレースを制す歴史に残る一年となる可能性もある。さあ、スタートだ!」
全9戦で争われる今季のワールドRXは、6月3~4日にかけてポルトガルで行なわれるモンタレグレ戦で開幕を迎える。
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