メルセデスは過去7年にわたりF1で優勢を保ってきた。しかし、チャンピオンチームにも改善すべき点はある。
雨に見舞われた第2戦エミリア・ロマーニャGP決勝レースで、メルセデスはバルテリ・ボッタス車のタイヤ交換を2.24秒で終え、このレースでの最速ピットストップを達成した。一方で、高い代償のつくミスにより、大きなタイムロスも喫している。
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前戦のイモラでは42戦前の2018年アメリカGP以来初めて、メルセデスがDHL最速ピットストップリストのトップに立った。最近ではほぼ毎回レッドブル・ホンダが2.20秒から2.50秒を出して最速ピットストップを記録している。
「我々は(ピットストップ作業については)最速ではないと言って差し支えないだろう」とメルセデスのトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは認めた。
「我々はピットストップでタイムを失っている。そのため、この領域に重点を置いて改善に努めているところだ」
63周レースの28周目に、メルセデスはルイス・ハミルトンのタイヤ交換でタイムをロスした。ホイールガンのひとつに問題が発生したことで、ハミルトン車のタイヤをインターミディエイトからドライへ交換する際に約4秒かかってしまった。
ハミルトンは、アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィを先に行かせてから発進する必要もあったため、マックス・フェルスタッペンとのタイム差を縮めるべくコース上でプッシュした努力は無に帰し、1周早くピットに入っていたフェルスタッペンが首位をキープした。
「次のピットストップで、別のガンと交換した。それで問題は解決されたようだった」とショブリンは語った。
「イモラでのレースで我々の戦いに影響を及ぼしたいくつかの出来事があった。そうしたことについて見直しを行うつもりだが、長期的に、ピットストップの時間をもっと短くするためにクルーや機材に対して何ができるかも考えているところだ」
レッドブルは2019年のブラジルで1.82秒というピットストップ記録を叩き出している。イモラで同チームが出した最速ピットストップは、フェルスタッペンのマシンでの2.27秒だった。
2020年、レッドブルは17レース中15レースで最速ピットストップを記録。そのうち9回は2秒を下回っていた。
メルセデスは2021年開幕戦バーレーンGPでは、ピットストップに11秒を費やした。そのためにバルテリ・ボッタスのレースが台無しになり、大差をつけられての3位にとどまった。原因はメカニックがホイールガンを引き抜くのが早すぎたという、人的ミスだった。
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