マクラーレン・オートモーティブは、アルティメットシリーズの新モデル、マクラーレン・セナのサーキット専用バージョン、マクラーレン・セナ GTRの投入を予定している。
ジュネーブ・モーターショーでは注目の的となることが確実なマクラーレン・セナ GTRだが、詳細なテクニカルデータは今年後半に明らかになる予定。トップクラスのサーキットマシンに求められるコア強度と剛性を確保するため、カーボンファイバー製 Monocage III構造が採用され、乾燥重量はマクラーレン・セナと同じ1198kg。4.0L V8ツインターボ・エンジンが生み出すパワーとトルクは、公道走行が可能なマクラーレン・セナの800ps/800Nmからさらに向上し、最高出力は少なくとも825psに増大。最大1000kgに達するダウンフォース、サーキット専用トランスミッションと改良されたダブルウィシュボーンのサスペンション、ピレリ製スリックタイヤなどにより、マクラーレン・セナ GTRは、F1マシンを除けば、マクラーレン史上最速のラップタイムを記録することになる。
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マクラーレン・セナ GTRは、トレッドが広がり、前後フェンダーが新しくなるほか、カーボンファイバー製ボディもよりシンプルになっている。フェンダーと他のエアロダイナミクス・コンポーネントはコックピットに「クリップオン」されているような設計で、簡単にモディファイ可能。ホイールのデザインも、サーキットでの使用を想定した新しいものとなっている。
McLaren GTRコンセプトのフロントスプリッターは、ロードカーに比べて大きく、フロントのエアロダイナミクス性能を向上させる役割を果たしている。同様に、リアディフューザーも大きく、長くなり、より後方まで伸びている。リアデッキは、マクラーレンの中で最も低い位置にあり、エアロダイナミクス性能とクーリング機能を向上させているほか、アクティブ・リア・ウィングの性能を最適化する。
ドアのデザインもエアロダイナミクスの効率性を向上させる働きも持ち、外部のパネルがクルマの中央に向かって可能な限り「押し込まれる」設計となっているため、エアフローをより理想的な状態に保つことができる。また、ロードカーのマクラーレン・セナとは異なり、マクラーレン・セナ GTRでは、ポリカーボネートの「チケット」ウィンドウが採用されているなど、「フォルムは機能に従う(Form follows function)」というマクラーレンのデザイン哲学を、まさに文字通り、具現化したようなものとなっている。
なお、このマクラーレン史上最も究極のパフォーマンスを持つマシンの生産台数は最大75台で、2019年に英国サリー州ウォーキングのマクラーレン・プロダクション・センターにおいて手作業で組み立てられる。
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