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ゲートウェイ決勝:パワーが快走、今季3勝目。ロッシが必死の燃費走行で2位、佐藤琢磨は9位|インディカー第15戦

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ゲートウェイ決勝:パワーが快走、今季3勝目。ロッシが必死の燃費走行で2位、佐藤琢磨は9位|インディカー第15戦

 インディカー第15戦ゲートウェイの決勝が行われ、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がインディ500以来の今季3勝目を挙げた。

 今季最後のオーバルレースとなるゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイ。雨による影響で予選がキャンセルとなり、エントラントポイント順でスターティンググリッドが決定され、ポールポジションのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)のすぐ背後に、ランキング2位のアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)がつける展開となった。

ゲートウェイ:悪天候で予選キャンセル。ポイント順でディクソンPP

 248周のレースがスタートすると、ディクソンはまずまずの出足でトップをキープ。パワーがロッシを交わし2番手に浮上した。すると直後、集団の中で乱流の影響を受けたのか、セバスチャン・ブルデー(デイル・コイン)が単独クラッシュ。1周目からコーションが出された。

 8周目にリスタートを迎えると、ロッシはジョセフ・ニューガーデン(ペンスキー)に抜かれ4番手となった。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は13番手スタートから、リスタートでポジションを上げて12番手とした。

 トップ2のディクソン、パワーと比べてニューガーデンのペースは良くなく、ギャップが開いていく展開。そのペースに付き合わされるロッシは、ニューガーデンに迫るもののなかなかオーバーテイクはできなかった。

 49周目、ストレートでニューガーデンの最内にマシンをねじ込んだロッシが、ようやく前へ。幸いディクソンも周回遅れの影響か、それほどペースを上げられておらず、ペースを上げたロッシが5秒ほどあったギャップを一気に詰めていった。

 60周を前後に、1回目のピット作業がスタート。トップ3の序列は変わらなかった。佐藤はピットストップを引っ張り、64周目にピットに入ったが、15番手にポジションを落とした。

 ピットでのアジャストの影響もあってか、トップ3は1秒弱の等間隔から徐々に接近していった。ディクソンの前方には、10番手のジェームス・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン)を先頭に、15番手佐藤、16番手エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)の隊列が現れた。

 ディクソンは無理にこの隊列を抜きにいかず、状況がこう着状態に。しかし119周目にパワーがディクソンにアウトから仕掛けた。だがこれは成功せず、パワーはアクセルを戻して4番手に後退した。

 直後にディクソン、パワー、ニューガーデンがピットイン。燃料を節約していたロッシは3周ピットを遅らせたが、ディクソンを逆転することはできなかった。佐藤は2回目のピット作業も126周まで遅らせたが、14番手とポジションはほぼ変わらなかった。しかし141周目、佐藤がペースが悪かったヒンチクリフをオーバーテイクし13番手に浮上した。

 145周を過ぎると、パワーが一気にペースを上げた。チームメイトのシモン・パジェノーを交わすと、ロッシのインサイドに飛び込み、2番手に浮上。ロッシはバランスを崩したがフルカウンター、なんとかウォールに当たらずに4番手でレースを続けた。

 パワーはそのままディクソンにも襲いかかり、150周目にはオーバーテイクを成功させリードチェンジ。これで前が開けたパワーはさらにペースを上げギャップを築いていった。

 パワーのリードは一時4.3秒まで広がっていたが、3番手を走っていたライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)が172周目にエンジンストップ。これで今回2度目のコーションが出された。惰性でピットに戻ったハンター-レイは給油しエンジンを再始動したが、ミスファイアが起きているようで走り出すことはできず、レースを終えた。

 これで周回遅れだったマシンもラップバック。ピットストップで佐藤が8番手までポジションを上げ、184周目のリスタートを迎えたが、リスタートでスペンサー・ピゴット(エド・カーペンター)に交わされ9番手となった。

 終盤になって元気がいいのはエド・ジョーンズ(チップ・ガナッシ)。ニューガーデンやザック・ビーチ(アンドレッティ・オートスポート)を次々に交わし、199周目にはロッシまでをもパスして3番手に浮上した。

 チームメイトのジョーンズが背後を守る形となったディクソンとは対照的に、ロッシはチームメイトのビーチに交わされると、パジェノーにもパスされ6番手となった。

 どうやらロッシは燃費走行で70周近くを走行し、フィニッシュまでマシンを持っていくことを狙う様子。しかしイエローが出なければ、ペースをかなり落として燃料が保つかギリギリの状態。対してパワーは3ピット戦略を狙うマシンに対してのギャップを築こうと、猛プッシュを続けた。

 残り20周となる頃には、パワーがロッシの前を行き、ロッシは周回遅れに。残り17周の時点でパワーがピットイン、再びロッシの後ろに回るが、すぐさまロッシを捉えリーダーを獲り戻した。残り10周前後にはそのほかの上位勢も最後のスプラッシュへ向かった。

 ピットインを済ませたディクソンは、バックマーカーを縫うようにロッシに迫るが、ロッシは最後まで燃料を保たせることに成功。ディクソンはロッシをオーバーテイクすることはできず、2位ロッシ、3位ディクソンという結果に。これでポイントリーダーのディクソンに対するギャップを、ロッシが26ポイント差まで詰めることに成功した。

 トップでチェッカーを受けたパワーは、これでインディ500以来の今季3勝目を挙げることになった。

 佐藤は3ストップ作戦を遂行し、最後のリスタート後と同じ9位でフィニッシュ。チームメイトのグレアム・レイホールも同様の戦略で10位に入った。

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