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【ダイナミックな走行も披露】ドゥカティ・ディアベル1260ランボルギーニ 819psのシアンとコラボ 630台限定

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【ダイナミックな走行も披露】ドゥカティ・ディアベル1260ランボルギーニ 819psのシアンとコラボ 630台限定

軽量ハイパフォーマンスの設計思想

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)

【画像】ランボルギーニ・シアン【アヴェンタドールSVJと写真で比較】 全125枚

translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

ドゥカティは、ランボルギーニとのコラボレーションによる限定モデル、ディアベル1260ランボルギーニを発表した。両社は同じフォルクスワーゲン・グループの子会社である。

V12エンジンと電気モーターから819psを発揮するハイブリッド・ハイパーカーのシアンにインスパイアされたモデルで、2台の走行シーンも公開されている。

630台限定のディアベル1260ランボルギーニは、シアンと同じヴェルデ・ゲアとオロ・エレクトラムのカラーリングが施されているほか、鍛造ホイールやカーボンボディなど、軽量かつパフォーマンス重視の設計思想が多く引き継がれている。

六角形のエグゾーストとY字型のサドルは、ランボルギーニ・シアンの特徴的なデザインにインスパイアされている。

シアンには、フォルクスワーゲン・グループの故フェルディナンド・ピエヒ会長の誕生年にちなんだ37の番号が付けられているが、ディアベル1260にはドゥカティが設立された1963年にちなんだ63の番号が与えられている。

ランボルギーニのデザイン責任者であるミィティア・ボルケルトは、次のように語っている。

「ランボルギーニのデザイン力は高く、自動車業界で最も認知されているブランドの1つだと確信しています。すっきりとしていながらも非常に際立ったユニークなシルエットは、ランボルギーニのデザイン言語の基礎を定義しています」

「先見性のあるデザインアプローチにより、わたし達のDNAを他のモデルに移植することが可能になりました。これは、スタイルや価値観の共有、”運転する楽しさ”へのコミットメントから生まれた、強力なチームワークによって達成されたものです」

ランボルギーニ最速モデル

シアンは、ランボルギーニが生産した中で最もパワフルかつ最速のモデルである。

ランボルギーニは昨年、シアンの実車が初めて披露されたとき、その前月に亡くなった元フォルクスワーゲン・グループのトップ、フェルディナンド・ピエヒに敬意を表し、シアンFKP 37として生産を開始することを発表した。

1937年生まれのピエヒは、1998年にランボルギーニをグループ傘下に収め、伝説的なムルシエラゴの市場投入に貢献した。

ランボルギーニCEOのステファノ・ドメニカリは次のように語った。

「ピエヒは、ランボルギーニの魅力と可能性を熟知しており、イタリアのスーパースポーツカーとしての独自のアイデンティティとデザイン、エンジニアリングのDNAを保持しながら、フォルクスワーゲン・グループの中でどのようにフィットするかを理解していました」

「彼はエンジニアであり、イノベーターであり、特にランボルギーニの象徴的なV12パワートレインの魅力を高く評価していました。今日のシアンFKP 37は、その上に先駆的なハイブリッド技術を組み合わせています」

アヴェンタドールSVJの自然吸気6.5L 12気筒エンジンは、チタン製のインテークバルブを追加することで766psから785psに強化された。さらに34psを発生する48Vの電気モーターと組み合わされ、合計出力は819psに達する。

ランボルギーニによると、低電圧のハイブリッド・パワートレインとしては初めて電気モーターをトランスミッションに内蔵し、低速での後退や駐車時に使用するという。一方で、V12のカリスマ的なサウンドは引き継がれている。

これにより従来のモデルよりも加速力が向上し、0-100km/h加速は2.8秒以下となり、最高速度もSVJの349km/hを上回るものになるという。

電力はリチウムイオンバッテリーではなく、1セルあたりのエネルギーが3倍、重量は3分の1というスーパーキャパシタに蓄えられる。重量配分を最適化するため、エンジン前方に配置されている。

回生ブレーキシステムも自社製で、減速時にはスーパーキャパシタにエネルギーを送ることができる。このエネルギーは130km/h以下での加速時に使用されるとのことだ。

63台限定のシアンはすでに完売

電気モーターの採用はスムーズな加速曲線の実現にも貢献している。シフトチェンジの際の失速を抑制し、70-120km/h加速はSVJよりも1.2秒短縮された。低速域でのトラクションも向上し、システム非搭載モデルと比べ10%速いとのこと。

ランボルギーニの最高技術責任者であるマウリジオ・レギアーニは、次のように語っている。

「このクルマはわたし達の電動化の第一歩として、ランボルギーニのスーパースポーツに最適なハイブリッドのソリューションをもたらします」

デザイン面では、「近未来的なデザインと卓越した空力性能の融合」と説明しているが、「ランボルギーニの魂」は引き継がれているという。

シアンのくさび形のシルエットはワイドで角ばった形状だが、これは過去モデルのデザインに関わったベルトーネのマルセロ・ガンディーニに影響されたものだという。

ボンネット上の斜めのラインや、六角形の6連テールライトやルーフの「ペリスコープ」はカウンタックを連想させる。一方、フロントスプリッターやY字のヘッドライトはEVのテルゾ・ミレニオ・コンセプトで使われたものだ。

サイドの大型エアインテークやカーボン製フロントスプリッターにより、強力なダウンフォースが生み出されている。

シアンの「ピュアですっきりとした」デザイン思想に合わせ、リアウイングはリアデッキに組み込まれており、高速走行時にのみせり出してくる。アクティブ式の冷却口もエンジンリッドに取り付けられ、排気温度に応じて展開する。

ランボルギーニはシアンの生産台数を63台に限定している。ビスポーク部門のアド・ペルソナムというプログラムにより、高度なパーソナライズが可能となっているが、残念ながらすでに完売している。

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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