フェルスタッペン、フロントロウ独占したマクラーレン打倒の自信はなし「偽りの希望を広めるより、現実的でいたい」

　レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1ハンガリーGP予選を3番手で終え、フロントロウを独占したマクラーレン勢を打ち負かすことができるという「誤った希望を広めたくない」と語った。

　F1ハンガリーGPの予選では、ランド・ノリスが今季2回目のポールポジションを獲得。オスカー・ピアストリも2番手に入り、マクラーレンがフロントロウを独占した。フェルスタッペンはわずか0.046秒届かず、3番手に終わった。

　昨年のハンガリーGPではノリスに33秒差をつけて勝利しているフェルスタッペンだが、今年の決勝レースでマクラーレン勢を倒す可能性について聞かれると、明確な答えを出すことができなかった。

　予選後の記者会見で質問され、「今のところわからない」とフェルスタッペンは気まずそうに笑った。

「でも僕に何ができる？　ベストを尽くしてクルマのバランスを安定させる。そしてもし彼らについていけると分かったら……でもわからないよ」

「正直なところ、（フリー走行での）ロングランはまずまずだったけど、素晴らしいものでも特別なものでもなかった」

「ここに座って偽りの希望を広めるよりは、現実的なほうがいいと思う。それが現実だ」

　レッドブルはハンガリーGPで今季最大のアップデートを投入したが、マシンのパフォーマンスを大きく底上げできるような新パーツが搭載されたわけではなかった。

　フェルスタッペンはアップデートについて「確かに効果はある」と信じているが、それでもマクラーレン勢の後塵を拝したことに悔しさを滲ませた。

「僕たちはまだトップじゃないよね？　だからもっと必要なんだ。単純なことだよ」

　そうフェルスタッペンは付け加えた。

「予選を振り返ってみると、ラップタイムにはとても満足しているけど、バランス的にはすべてがギリギリなんだ。できる限りハードにプッシュしているし、もちろんちょっとした（危ない）瞬間もあちこちにある」

　フェルスタッペンは予選後の心境を次のように続けた。

「昨年よりも激しくプッシュしている。これ以上プッシュして、素晴らしいラップタイムを刻むことはできない」

「だから少し遅くなってしまったということだと思う。単純なことだよ」

　フェルスタッペンはQ3での2回目のアタックでマクラーレン勢に勝てなかったことに苛立ち、ステアリングを叩いた。その時の心境を尋ねたmotorsport.comに、フェルスタッペンは「苛立つことも許されていないの？」と答えている。