新社屋が「ゲームチェンジャー」に
軽量スポーツカー「セブン」で知られる英国のケータハムは、数百万ポンドを投じて新しい拠点を開設し、生産能力を50%向上させた。これにより「もう顧客を追い返す」必要がなくなると、ボブ・レイシュリーCEOは語った。
【画像】軽くて楽しい、ピュアなスポーツカー【ケータハムのヘリテージモデル3車種を写真で見る】 全29枚
新社屋は英ケント州ダートフォードの旧工場からほど近い場所に位置し、「あらゆる面でビジネスを変革」する「ゲームチェンジャー」と称される。
車両を組み立てるビルド・ステーションを従来の22か所から33か所に増設したことで、年間750台のセブンを生産できるようになった。
「以前は、600台の注文があっても500台しか生産できなかったので、お客様をお断りしなければなりませんでした」とレイシュリーCEOは言う。
「750台まで生産台数を増やしたことで、米国など生産能力の関係で抑えていた市場を開拓することも可能になりました」
旧工場に近いことから、130人の従業員、特にメカニックやエンジニアも確保しやすかったようだ。
新社屋にはケータハムを所有する日本のVTホールディングスが資金を提供し、9か月かけて完成した。5000平方メートルの敷地には、新しい工場フロアのほか、モータースポーツ部門と営業部門も置かれている。
これらすべてを1つ屋根の下に置くことで「より効率的で合理的」な事業が可能になり、またケータハムというブランドが「これまで以上につながりを感じられる」とのこと。
VTホールディングスの高橋一穂CEOはケータハムの新社屋について次のように語っている。
「非常に嬉しい。この近代的な施設は、英国を代表するスポーツカー・ブランドであるケータハムに対するVTホールディングスの揺るぎない献身と支援を示すものです」
「この新拠点から、ますます高品質な車両を世界中のお客様にお届けできることを誇りに思っています」
新社屋ではセブンのシリーズを生産するが、ケータハム初のEV「プロジェクトV」の市販バージョンの生産はサードパーティが担当する。
初の市販EVはどこで作る?
以下、ケータハムCEOのボブ・レイシュリー氏へのインタビュー。
――750台以上の生産は可能ですか?
「ケータハムのクルマはすべて手作業で作られています。スタッフ1人の仕事量が増えてしまうので、拡大することはできません。年間1000台以上に拡大すると、ホモロゲーション(型式認証)の問題も出てきます」
――プロジェクトV(同社初のEV)をどこで生産するかは決めていますか?
「英国で生産することを望んでいましたが、そのためには国内の経済状況が適切でなければなりません。そのため、海外へ目を向けています。年間2000台を生産できる企業は限られており、英国にあるのはそのうちの数社だけです」
――生産台数が増えるということは、将来のプロジェクトに向けた資金も増えるということですか?
「その通りですが、まずは工場への多額の投資を支える追加収益が必要です。その後、将来に目を向けることができます」
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みんなのコメント
ビルドステーションが22カ所、年間の稼働日数が220日と仮定すると大体1台生産するのに10日掛かる計算…
アノ値段にも納得、カモ。。。